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exception
| 放送年 | 2022年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 8話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Tatsunoko Production |
遠い未来、人類は地球を離れて別の銀河系へ移住を余儀なくされた。惑星テラフォーミング計画のため、先発チームの宇宙船が目標惑星に到着する。チームの各メンバーは生物学的3Dプリンターで出力される。
作品概要・あらすじ
あらすじ
遠い未来、環境破壊により人類は地球を離れ、別の銀河系への移住を余儀なくされた。惑星テラフォーミング計画の先発隊として送り込まれた宇宙船が目標惑星に到着し、チームメンバーたちは生物学的3Dプリンターで次々と出力される。しかしある時、プリンターが想定外の「エラー個体」を生成してしまう。閉ざされた宇宙船という極限環境の中、チームは未知の恐怖と向き合うことになる。みどころ・魅力
① 密室×SF×ホラーの緊迫した三位一体
広大な宇宙を舞台にしながら、物語の主軸は宇宙船という閉鎖空間に絞られる。逃げ場のない環境で次々と明かされる異変が、独特の窒息感と緊張感を生み出す。SFの世界観を土台に、純粋なホラーとしての恐怖体験を徹底的に追求した構成が秀逸です。② 生物学的3Dプリンターという斬新な設定
人間を「出力する」という衝撃的な設定は、生命・同一性・オリジナルとコピーの境界線という哲学的テーマを自然に浮かび上がらせる。SF的なガジェットが単なる背景にとどまらず、物語の核心的な恐怖と不可分に結びついている点が本作の大きな個性です。③ 90分に凝縮された無駄のないテンポ
ONA(オリジナルネットアニメ)ながら映画的な密度を持つ作品で、冗長なシーンをそぎ落とした展開が最後まで緊張感を維持する。ホラー・スリラーとして「怖い」感触を損なわないまま、SF的な謎解きの要素もしっかり機能しており、一気見に最適な作品です。キャスト・声優一覧










スタッフ
| 監督 | サトウユーゾー |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 天野喜孝 |
| 音楽 | 坂本龍一 |
| OP | 坂本 龍一「Opening for “Exception”」 |
| ED | 坂本 龍一「Ending for “Exception”」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
Netflixでサムネに人体っぽい何かが映っていて、なんとなく夜中にクリックした。「ホラー、SF」という組み合わせは外れも多いジャンルだけど、2022年当時のNetflixオリジナルアニメには変な気合いが入ったものがちらちら混じっていたので、期待値は低くなく、かといって高くもなく。最初の10分は「宇宙でチームがテラフォーミングを頑張るやつ」として普通に見ていた。生物学的3Dプリンターで人間を出力するという設定が出てきたときは「ああ、SFあるあるの量産クローン話か」と思ったのが正直なところだ。ところが印刷の工程でなにかが起きて——そこからの雰囲気の変わり方が、怖いというよりひたすら気持ち悪い方向にシフトしていく。2回目に見たとき、序盤の「何気ない日常描写」が全部フラグとして機能していることに気づいて、少し背筋が冷えた。
「自分が自分であること」は、肉体の正確なコピーで保証されるか
この作品を単純なクローンホラーとして処理するのはもったいない。表層は「プリント失敗で何かおかしなものが生まれました」というボディホラーだが、中心にあるのはもう少し根深い問いだ。生物学的3Dプリンターで出力された人間は、元の人間と同一存在なのか。記憶も性格も細胞の構成も同じなら「同じ人」と言っていいはずで、実際そういう前提で話が動く。問題は、そのプリントが「正確」でなかったとき何が起きるか、だ。
exception が描いているのは、自己同一性の根拠として「肉体の正確さ」を採用したとき、それが少しでも崩れると人間関係も感情も一気に崩壊するという構造だ。チームの面々は、何かがずれた存在を「同僚」として扱えなくなる。その反応自体がリアルで、ホラー的な恐ろしさよりも「人間ってこういう生き物だよな」という乾いた納得感がある。SFとして誠実に作られていると思う点はそこで、どんなに理性的で善意ある人でも、「同じはずなのに何かが違う」ものに対して本能的な拒絶が出る。その拒絶の醜さを作品は糾弾するわけでも肯定するわけでもなく、ただ描く。
種﨑敦美が演じるパティの存在が面白いのは、彼女のキャラクターが一番論理的に状況を整理しようとしているからだ。種﨑敦美はああいう「感情をコントロールしようとしているのに滲み出てしまう揺らぎ」を声で表現するのが本当に上手くて、このキャラクターに限っては台詞よりも呼吸や間の方が情報量が多かった。甲斐田裕子演じるニーナは別ベクトルで、もう少し感情の振れ幅が大きい役どころで、密室SFの緊張感を保ちながら人間側のグラデーションを出していた。
個人的な解釈を言えば、この作品の本当の怖さはモンスターではなく「正常と異常の判定権を誰が持つか」という部分だ。閉じた空間・少人数・非常事態という設定を使いながら、作品が問うているのは宇宙の話ではなく、もっと日常に近い何かだと思う。
特に刺さったシーン
序盤、チームが全員プリントアウトされて「おはよう」みたいに作業を始める日常描写のパートが、終盤に見ると完全に別の意味になっている。あの何気ない会話とルーティンが、後から考えると「これが最後の普通だった」という重さを持っていて、2回目に見たときは笑えないコントを見ている気分だった。
櫻井孝宏演じるマックは、ああいう「状況をなんとかしようとしている人間」を演じさせると本当に安定感がある。焦りと判断を両立させる台詞回しで、どこかで「ああ、櫻井孝宏だ」と気づきながらも作品に引き戻される感じ。キャリアが長い声優ならではの、声の説得力みたいなものがある。
それから、中盤以降のある対話シーン。「違うもの」と「元のチーム」がまだコミュニケーションを試みている場面で、言語は通じているのに何かが根本的に噛み合っていない——そのズレの描写が、テキストと演技と作画が全部噛み合っていてぞわっとした。Netflixオリジナルらしく作画の均一性は高くて、あの密度の表情芝居がブレなく続く。これは地上波週次制作だと難しかっただろうと素直に思う。
読んで見たくなったら——『exception』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ジャンプスケアよりも「じわじわ気持ち悪くなる」系のホラーが好きな人
- 閉鎖空間・少人数・誰が敵か分からないサバイバルSFを好んで見る人
- 「人間とは何か」「同一性とは何か」という問いをSFで消化したい人
- 短時間でテンポよく終わるアニメが好きな人(全8話・30分前後で完結する)
- 種﨑敦美・甲斐田裕子の声でキャラクターの心理を読むのが好きな人
合わない人
- 王道のモンスターホラー・ゾンビ系のアドレナリン型ホラーを期待すると肩透かし
- 明確なカタルシスや「解決しました」系のエンディングを求めている人
- ボディホラー的な描写(肉体の変容・プリントのグロテスク描写)が無理な人
- キャラクターへの感情移入を最優先で見るタイプ(全体的にドライな距離感)
次に見るなら
密室SF×人間不信の緊張感が好きなら、ヴァイオレット・エヴァーガーデンではなくID:INVADEDを勧めたい。閉じた空間で「人間とは何か」を問い続ける構造が似ていて、ミステリー成分もある。exception のじわっとした不快感とは方向が違うが、SFとして真面目に作られている点で食い合わせがいい。
もう少し直接的にボディホラー路線で続けたいなら亜人がある。人体が「リセット可能なもの」として扱われる設定と、その倫理的・感情的なざわつきはexceptionと共鳴する部分がある。作風は全然違うが、「肉体の完全性」という問いに対する向き合い方に共通点がある。
Netflixオリジナルのアニメをもっと掘りたいならBEASTARSも見ておいて損はない。ジャンルは全く違うが、表層のジャンル的外見の裏にある「社会規範と本能の葛藤」というテーマの彫り方が近いと感じた。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『exception』はU-NEXTおよびNetflixで視聴できます。どちらのサービスも日本国内から安定してアクセスできるため、お好みのプラットフォームでお楽しみいただけます。閉塞感あふれるSFホラーをお探しの方にぜひおすすめしたい一作です。
