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ダークサイド・ブルース
| 放送年 | 1994年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | J.C.STAFF |
ペルソナ・センチュリー・コーポレーションは地球上のほぼ全ての土地を買収した。企業の支配地域内での反発は容認されず、ペルソナに反対する者は素早く排除される。ペルソナの支配下にない数少ない場所の一つが、「東京の暗黒面」とも呼ばれる自由都市・歌舞伎町である。町内では、マイという女性の指導下にある小さな抵抗勢力が活動している。
作品概要・あらすじ
あらすじ
巨大企業「ペルソナ・センチュリー・コーポレーション」が地球上のほぼすべての土地を支配する近未来。企業に逆らう者は即座に排除される世界で、支配の及ばない数少ない自由区のひとつが歓楽街・歌舞伎町だ。そこでマイという女性が率いる小さな抵抗組織が活動を続けるなか、謎めいた青年・ダークサイドが現れ、物語は動き出す。
みどころ・魅力
① 菊地秀行原作が放つ退廃的な世界観
伝奇アクションの第一人者・菊地秀行の小説を原作に、荒廃した近未来の歌舞伎町を舞台にしたダークな世界観が特徴。ホラーとSFと政治的ディストピアが融合した、1990年代OVAならではの独特の空気感を全編にわたって堪能できる。
② 個性的なキャラクターと謎めいた主人公
抵抗勢力のメンバーそれぞれが異能や過去を持ち、群像劇としての奥行きがある。特に主人公ダークサイドの正体と能力をめぐるミステリー要素が物語を牽引し、最後まで飽きさせない構成になっている。
③ 1994年制作ならではのアニメーション美学
バブル崩壊後の退廃ムードと1990年代アニメの作画スタイルが絶妙に合致し、現在では再現不可能な雰囲気を生み出している。セル画特有の色彩と影の使い方が、作品のサイコロジカルな緊張感をさらに高めている。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 古川順康 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 浜崎博嗣 |
| 音楽 | 外山和彦 |
| 美術監督 | 砂川千里 |
| 音響監督 | 藤山房伸 |
| ED | 旺なつき「Paradise Lost」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルで引いた。「ダークサイド・ブルース」という響きが、90年代のある種のアニメ映画特有のやり過ぎた雰囲気を漂わせていて、怪しさ半分、期待半分でアマプラで再生ボタンを押した。最初の数分で「あ、これは手放しで人に勧められない類のやつだ」と悟る。画面が暗い、設定の説明が急、キャラクターが多い。整理しようとすると置いていかれる。でも止められなかった。「謎の作品」という形容がこれほど正確にはまる映画もないと思う。見終わって数日経ってから、あのシーンはどういう意味だったんだろうと頭の隅で引っかかり続けるタイプの作品だ。
「所有」が完成した世界で、それでも自由である場所の話
ペルソナ・センチュリー・コーポレーションが地球上の土地をほぼすべて買収した、という設定を最初に聞いたとき、SFの比喩としてはわりとありきたりだと思った。巨大企業が世界を支配する、それ自体は珍しい話じゃない。でもこの映画が少し違うのは、「支配されていない場所」として歌舞伎町を選んだことだ。
歌舞伎町が「自由都市」として機能するという発想は、1994年という時代でないと生まれなかっただろうと思う。あの頃の歌舞伎町には実際に、法律とも市場原理とも少しずれたところで動いているような空気があった。そこに三石琴乃が演じるマイが率いる抵抗組織を置く、というのは意外なほど納得感がある。マイというキャラクターは「リーダー」というより「場所を守る人」に近い。三石琴乃の声はあの役に必要な静かな芯の強さをちゃんと持っていて、声だけで「この人は逃げない」と伝わってくる。
この映画の核心は、「所有されていない場所にしか人間は存在できない」というテーゼだと解釈している。ペルソナに管理された地域では人は排除される。でも歌舞伎町の住人たちは、システムの外側にいることで辛うじて「いる」ことができる。大塚明夫が演じるケンゾーはそのあたりの矛盾を一番体で背負っているキャラクターで、声のトーンに人生の疲れがにじんでいる。大塚明夫の芝居は「言っていないことを伝える」のが本当に上手くて、台詞の隙間に何かが落ちている。
企業による支配というモチーフを、資本主義批判として正面から語るのではなく、「歌舞伎町の路地裏」という具体的な場所感覚に落とし込んだことで、この映画は説教くさくなっていない。ただそこにある、というぶっきらぼうな見せ方が、かえってリアルに効いている。
特に刺さったシーン
山寺宏一が演じる法月炎血が初めて画面に現れるシーンで、思わず姿勢を正した。山寺宏一という人は本当に声域が広いのだが、この役では明らかに抑えている。抑えることで滲み出てくる不気味さがあって、セリフの量が多くないのにやけに印象に残る。何か大きなものを背後に持っている人間の声、という感じがする。
序盤の街を映すカットも好きだ。歌舞伎町を舞台にしているのに、どこか廃墟めいた静けさがある。人がいるのに世界が終わったあとみたいな画面で、そこに三木眞一郎演じるクリスが流れ込んでくるあたり、松本保典の達也とのやりとりを含めて、このキャストを揃えるのが1994年という時代の底力だと思う。今だとなかなか同じ並びにはならない。
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この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 90年代OVA・劇場アニメの画面の空気感が好きな人
- 説明が少なくて設定が断片的でも、雰囲気で読み解く鑑賞スタイルの人
- ディストピアSFを企業資本主義の文脈で読むのが好きな人
- 三木眞一郎・山寺宏一・大塚明夫・三石琴乃のどれかひとりでもピンとくる人
- 「謎のまま終わる」ことを許容できる人、むしろその余白を楽しめる人
合わない人
- ストーリーの始まりと終わりがきれいに閉じていないと気持ち悪い人
- キャラクターの背景が丁寧に説明されないと感情移入できない人
- ホラー・心理描写が連続する画面が苦手な人
- 「テンポよく話が進む映画」を期待している人
次に見るなら
メモリーズ(1995年)は大友克洋が製作に絡んだオムニバス劇場作品で、同じ時代の空気を持ちつつ短編構成なので入りやすい。「謎の作品」に耐性がついたあとで見ると、90年代の作画・演出の密度に改めて驚かされる。
AKIRA(1988年)は言うまでもないが、都市の崩壊と権力構造というテーマで地続きに見ることができる。ダークサイド・ブルースの歌舞伎町描写の系譜を感じたいなら、比較鑑賞として置いておくと面白い。
WICKED CITY 妖獣都市(1987年)はホラーとSFの混在、都市を舞台にした異形との対立という意味で、雰囲気の近さがある。こちらも説明より画面の質感で押してくる映画なので、同じ鑑賞スタイルで入れる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ | |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『ダークサイド・ブルース』は現在、Amazonプライムビデオで視聴できます。プライム会員であれば追加料金なしで楽しめますので、1990年代の退廃的なダーク世界観をぜひご体験ください。