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紅殻のパンドラ GHOST URN
| 放送年 | 2015年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Studio Gokumi |
技術の進歩に伴い、大規模な自然災害が世界中で頻発し、サイボーグや自律ロボットが市場に出現する時代。大国は技術と資源を競い合い、貧富の格差は広がり、貧困層の未来は暗い。この過渡期において、誰もが自己誘発的な状態で彷徨っている。
作品概要・あらすじ
あらすじ
サイボーグや自律ロボットが普及し、自然災害が頻発する近未来。人工島セナンクル島を訪れたフルサイボーグの少女・七転福音(ネネ)は、軍事用アンドロイドのクラリオンと出会う。島を支配するビュンフェル財団の陰謀が動き出す中、二人は連携して危機に立ち向かう。士郎正宗×六道神士による異色のSFアクション劇場版。みどころ・魅力
① 「攻殻機動隊」の士郎正宗×「エクセル・サーガ」の六道神士という夢の競演
SF設定の重厚さとドタバタコメディの軽快さという、一見相反する魅力が一本の作品に凝縮されている。シリアスなサイバーパンク世界観をベースにしながらも、笑いを絶やさないテンポが独自の空気感を生み出している。② フルサイボーグの少女ネネとアンドロイドのクラリオンが紡ぐ濃密な絆
身体の大半を機械に置き換えながらも前向きに生きるネネと、無口ながら彼女を守るクラリオン。二人の関係性はバディものとしての温かさを持ち、戦闘シーンの緊張感をより引き立てる感情的な軸となっている。③ 劇場版ならではのクオリティで描かれるサイバーパンク世界とアクション
人工島という閉鎖的な舞台設定を活かしたスタイリッシュな映像と、サイボーグ同士の能力を生かしたバトルシーンが見どころ。TVシリーズの序章として世界観とキャラクターを掴むのに最適な一本。キャスト・声優一覧














スタッフ
| 監督 | 名和宗則 |
|---|---|
| 原作 | 士郎正宗 |
| 原案キャラデザ | 六道神士 |
| 美術監督 | 松本浩樹 |
| 音響監督 | 鶴岡陽太 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
士郎正宗原作、という一点で手を伸ばした。攻殻機動隊の人が新しいSFをやるなら、という期待値で劇場に向かったら、最初の10分で思った——あ、これ全然ちがう路線だ、と。
雰囲気としては「攻殻を作った人が、意識的に軽い方向へ舵を切った」という感じ。主人公ネネのわりと能天気なキャラクターと、クラリオン(沼倉愛美)との掛け合いが想定より早く笑わせにくる。シリアスな顔で劇場に来ていた自分には、序盤の空気の切り替えについていくのに少し時間がかかった。攻殻ほど刺さるかというと正直そうでもなかったが、別のものとして見ればちゃんと成立している。問題は「攻殻の人の新作」という文脈を一回脱いで見られるかどうかだった。
「身体の意味が消えた世界」で、それでも身体を通じてつながる話
サイボーグや自律ロボットが市場に出回り、大規模災害が繰り返される時代。主人公のネネ・ナナコロビは大部分をサイバネティクスに換装した少女で、その「ほぼ機械」の身体を当の本人はほとんど気にしていない。攻殻機動隊の草薙素子が常に「自分とは何か」という問いを抱え続けていたのとは対照的に、ネネは自分の身体構成を所与のものとして受け入れて、次に進んでいる。
そこがこの作品の核心だと思う。身体の哲学的な問いは正面から扱わない。でも、クラリオンとの関係性を通して「別の身体感覚」が浮かび上がってくる。クラリオンはアンドロイドで、ネネは人間ベースのサイボーグ。二人の「つながり方」の特殊さが、SFとしての設定に意味を持たせている。
士郎正宗作品としての評価軸からいったん離れると見えてくるものがある。攻殻が「問い」の作品だとすれば、パンドラは「距離感」の作品だ。世界が混乱していても、技術が人を置き去りにしていても、個人のスケールでの関係性は成立する——そういう話として読むと、コメディ寄りの演出も含めて一本筋が通ってくる。貧富の格差が拡大し、誰もが自己誘発的な状態で彷徨っているこの世界で、ネネとクラリオンだけが奇妙なくらい軽やかでいる。その軽やかさが意図的なものだと気づいたとき、この作品のトーンをようやく正面から受け取れるようになった。
田中敦子が演じるウザル・デリラは、この世界の「権力側の大人」として機能していて、あのトーンで登場すると場面が締まる。草薙素子との声の連続性をどうしても意識してしまうのはこちら側の問題かもしれないが、それも含めて計算されているのかもしれない、とも思う。
特に刺さったシーン
クラリオン絡みのアクションシーンの切れ味が想定より良かった。沼倉愛美のクラリオンは、普段のクールな受け答えと戦闘時の表情のなさのギャップがポイントで、そのコントラストが映像として成立しているシーンが中盤以降に何度かある。状況が押し迫って彼女が動き出すとき、音響と動きの合わせ方が劇場サイズのスクリーンと音圧を意識した設計になっていて、「映画館で見る意味」が一瞬はっきり出てくる。
村川梨衣のバニーも、声の方向性として「このキャラに合っている」とすぐわかる。シリアスな局面でも場の空気を軽く保持し続ける役割を担っていて、それがわずらわしくなく機能しているのは演技のバランスのおかげだと思う。長縄まりあのエイミーも含め、キャスト陣の「このトーンに乗っかる判断」の統一感が、コメディとアクションの切り替えを支えている。
読んで見たくなったら——『紅殻のパンドラ GHOST URN』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 士郎正宗原作ファンで、あえて「軽い路線」のほうも追いかけたい人
- 沼倉愛美・村川梨衣・長縄まりあのファンで出演作を掘っている人
- SF設定をバックグラウンドに置きつつ、コメディとアクションを素直に楽しみたい人
- 女性キャラクター中心の関係性が物語の軸になる作品が好きな人
- 攻殻機動隊との比較込みで士郎正宗の作風の幅を把握したい人
合わない人
- 攻殻機動隊レベルの哲学的・思想的な重さを期待して手を伸ばした人
- コメディ寄りの演出が混入する作品全般が苦手な人
- SFとして世界設定の整合性を厳密に追いたい人
- シリアスな作品のほうが集中して見られるタイプ
次に見るなら
攻殻機動隊(1995年 押井守監督)——同じ士郎正宗原作でここまでトーンが変わるかという比較として見ると発見がある。パンドラが意図的に避けた「問い」の重さを正面から受け取りたいなら、やはりここが起点になる。
楽園追放 -Expelled from Paradise-(2014年)——フル3DCGの劇場SF。機械的な身体を持つ女性主人公が中心で、アクションの画面密度が高い。パンドラよりシリアス寄りだが、身体と自律性というテーマの近さがある。dアニメストアでの配信を確認してから見ると連続して楽しめる。
イヴの時間(劇場版・2010年)——アンドロイドと人間の距離感を軸にした国産SF。パンドラほど明るくないが、機械と感情の接点を静かに探るという射程が近い。こちらも劇場公開作品で、映像密度が高い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『紅殻のパンドラ GHOST URN』は現在、dアニメストアで視聴可能です。TVシリーズの前日譚にあたる劇場版のため、シリーズ未見の方はまずこちらから視聴するのがおすすめです。士郎正宗×六道神士というユニークなコラボレーション作品を、ぜひdアニメストアでお楽しみください。