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あずまんがWEB大王
| 放送年 | 2000年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | J.C.STAFF |
千代が学校の授業のためにビデオカメラを持ってくる。しかし、智桃がそれを手に入れると、キャンパス中で大量のトラブルが起こってしまう。
作品概要・あらすじ
あらすじ
2000年に公開された短編ONA作品。千代が学校の授業のためにビデオカメラを持参したところ、カメラを手に入れた智桃がキャンパス中を駆け回り、次々とトラブルを巻き起こしていく。原作コミック「あずまんが大王」のキャラクターたちがウェブアニメならではの軽快なテンポで描かれた、笑いあふれる日常コメディ。
みどころ・魅力
① ウェブアニメ黎明期の貴重な作品
2000年という、日本のウェブアニメがまだほとんど存在しなかった時代に公開された先駆け的ONA。後にテレビアニメ化されて国民的人気を博す「あずまんが大王」が、いち早くインターネット配信という形で映像化された点は、アニメ史としても見逃せない価値がある。
② 原作そのままのキャラクターたちが動く
あずきねこが生み出した個性豊かなキャラクター――元気いっぱいの智桃、小学生の天才少女・千代、マイペースな大阪たちが、コミックのテイストを損なわずアニメーションに昇華されている。原作ファンにとってはキャラクターが「動く」感動が詰まった一作。
③ 短編ならではのテンポの良さ
ウェブ配信を前提とした短編フォーマットにより、1エピソードが凝縮されたギャグのみで構成される。無駄なく笑いを積み重ねるスピード感は、日常系コメディの醍醐味そのもの。気軽に繰り返し見られる手軽さも、この作品ならではの魅力といえる。
キャスト・声優一覧














スタッフ
| 監督 | 錦織博 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 加藤やすひさ |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
あずまんが大王のTV版は2002年にリアルタイムで見ていた世代なので、まさかその2年前にWeb版があったとは思いもしなかった。調べたとき「ONA、2000年」という文字を見て二度見した。DVDアーカイブで見るしかないということもあって、ハードルが高い。でも逆に言うと、日本のWeb配信アニメ黎明期の記録として残っているというのが引っかかって、見ることにした。
最初に再生して感じたのは、映像の素朴さよりも「キャストがそのままだ」という驚きの方が大きかった。川澄綾子さんの大阪(春日歩)、平松晶子さんのゆかり先生。TVシリーズでも聴き慣れた声がそのまま流れてきて、2000年のインターネットにこれが存在していたという事実の重さが後から来る。2回目に見たとき、映像クオリティの話より「よくこのキャストでWebに出したな」という感慨の方が強くなっていた。
「日常の切り取り方」を、フォーマット自体が体現している
あずまんが大王という作品が持つ核は、事件が起きないことそのものにある。TVシリーズでもそうだったが、このWeb版はさらに短尺・小エピソードの形式をとることで、その「何も起きない日常」の質感をフォーマットの次元まで落とし込んでいる。
今回のエピソードでいえば、千代がビデオカメラを持ってきて、それを智桃に奪われてトラブルが起きる——という骨格は一応あるのだが、「トラブル」といっても劇的な事件ではない。智桃が好奇心のまま走り回って、周囲が振り回されて、それで終わる。この「それで終わる」という着地が、あずまんが大王の根幹だと思う。解決もなく、教訓もなく、ただ放課後のような時間が流れて終わる。
Web配信という当時のフォーマットは、短くて軽くて、気軽に見られるものが求められる。そこにこの作品の「何も起きない」構造がぴったり合っていたのかもしれない。TVシリーズのあずまんが大王でよく言われた「空気感」という評価は、このWeb版では意図せずフォーマット込みで完成していたのではないか、という気がする。
声優陣の演技でいえば、ゆきのさつき(水原暦)が淡々と呟くタイミングの間の取り方が、この「何も起きない」感覚の下支えをしている。騒がしい智桃のシーンの後に暦の一言が来ると、空気がスッと元に戻る。斎賀みつき(神楽)も似たポジションで、テンション高い場面の中でさらっと流す演技が光る。2000年という時期に、すでにこのアンサンブルが成立していた。
特に刺さったシーン
智桃がカメラを手に入れてから、校内を走り回るくだりが好きだった。本人は至ってまじめにカメラを「使いこなそうとしている」のに、被写体になる側は迷惑そのものという温度差。川澄綾子さんの大阪がカメラを向けられて「なんで?」と困惑する声の、力の抜き方がいい。怒るでも嬉しがるでもなく、ただ困っている——あの距離感が大阪というキャラクターの本質だと思っていて、短い尺の中でそれが出ていた。
平松晶子さん(ゆかり先生)は出番が短くても存在感がある。あの声の「めんどくさいけど関わってしまう感じ」は、10数分の短編でも変わらない。久川綾さんの黒沢みなもが画面にいるときの落ち着きも、賑やかなシーンの対比として機能していた。こういう声優陣のアンサンブルが2000年のWeb動画として残っているというのは、今見るとかなり贅沢な話だと思う。
読んで見たくなったら——サブスク配信はなし。Amazonで購入できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- TVシリーズ「あずまんが大王」をリアルタイムまたは後追いで好きになった人
- 2000年前後の日本インターネット文化・黎明期のWeb動画に興味がある人
- 川澄綾子・ゆきのさつき・斎賀みつきのファンで声のアーカイブを追いたい人
- 「何も起きない日常系」に安心感を求めている人
合わない人
- 現代のTVアニメ・配信アニメの映像水準に慣れていて、2000年代初頭のWeb動画品質が気になる人
- ストーリーに起伏・カタルシスを求める人
- 配信で手軽に見たい人(現状DVDしか手段がない)
- あずまんが大王のキャラクター・世界観を事前に知らないと薄く感じる可能性がある人
次に見るなら
まずあずまんが大王(TVシリーズ、2002年)。同じキャストで同じキャラクターが、より整ったクオリティで展開される。Web版を見た後だと「これが続きだ」という感覚より「これが正式版だ」という感覚になる。ゆかり先生と榊さんのキャラクターが深まるのもTV版から。
苺ましまろ(2005年)は「何も起きない日常」の空気感が近い。小学生たちの会話のテンポと無目的感が、あずまんがWEB大王に共鳴する部分がある。こちらはTV放映で、現在配信でも見やすい環境が整っている。
らき☆すた(2007年)は、あずまんが大王が2002年に作ったフォーマットの「次世代版」と言える位置づけ。女子高生の日常会話だけで構成され、事件も成長もない。ただ時間が流れるだけの心地よさを求めているなら、この流れで見るのが自然。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
現在、「あずまんがWEB大王」は定常的な配信サービスでの視聴は確認されていません。2000年公開のウェブアニメという性質上、アーカイブや資料として保存されているケースもありますので、原作ファンの方はコミックや後続のテレビアニメ版「あずまんが大王」とあわせてチェックしてみてください。日常系コメディの原点ともいえる作品ですので、ぜひ機会を見つけてご覧ください。