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宝石の国
| 放送年 | 2017年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Orange |
謎めいた未来、隕石により破壊された世界に、宝石の生命体「ジェム」が存在する。彼らは自分たちの体を装飾品として奪う月人との戦いのため、それぞれの役割が与えられている。若く脆弱なジェム、フォスは戦争努力で友人たちを助けたいという夢を見ている。
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配信状況まとめ
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
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| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
作品概要・あらすじ
あらすじ
遠い未来、隕石の衝突により人類が滅んだ世界。海辺の大地には、鉱物から生まれた不死の生命体「宝石人」たちが暮らしている。彼らは美しい体を装飾品として狙う謎の存在「月人」から身を守るため、それぞれの硬度に応じた役割を担い戦い続けている。最も脆い宝石のひとつ、フォスフォフィライト(フォス)は戦闘も任務もこなせず、居場所を求めて悩んでいた。そんなフォスがある任務を通じて変化し、世界の真実へと近づいていく。みどころ・魅力
① フルCGアニメーションが生み出す圧倒的な映像美
宝石という題材を活かしたオレンジの3DCGは、光を透過する独特の質感や戦闘シーンの流動的な動きを鮮やかに表現。従来のセルアニメにはない立体感と滑らかな動きが融合し、映像体験としてもひとつの到達点といえる仕上がり。見るたびに新たな発見がある。② 静謐な世界観と重厚なストーリー
美しいビジュアルの裏に、アイデンティティや喪失、存在意義といった深いテーマが潜んでいる。序盤はゆるやかな日常から始まるが、物語が進むにつれて世界の謎と残酷な真実が明らかになる構成が秀逸。独自の宗教観や生死観が絡み合う重層的な世界に引き込まれる。③ フォスの変容を軸にした圧巻のキャラクター描写
主人公フォスが経験を重ねるたびに外見・性格・思想を変えていく様は、アニメ史上でも稀有なキャラクター成長の描き方。明るく無邪気だった存在が少しずつ変わっていく過程には切なさと緊張感があり、最後まで目が離せない。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 京極尚彦 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 大野敏哉 |
| キャラクターデザイン | 西田亜沙子 |
| 音楽 | 藤澤慶昌 |
| 音響監督 | 長崎行男 |
| OP | YURiKA「鏡面の波」 |
| ED | Yuiko Ohara「煌めく浜辺」 |
| ED | Tomoyo Kurosawa「liquescimus」 |
| ED | YURiKA「鏡面の波(Orchestra Ver.」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・考察
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
2017年秋、「CGアニメ」という三文字を見てほぼ閉じかけたブラウザを、なぜか途中で止めた。理由はよく覚えていない。たぶん、スクリーンショットの宝石たちの質感が、思ってたより気味悪くなかったから。
1話を再生して10分後には正直に言えば「あ、これはCGだな」と思った。でも30分後には、なぜかそんなことがどうでもよくなっていた。フォスフォフィライトというキャラクターが、あまりに情けなく、あまりにうるさく、でもどこか目を離せなくて。
2周目に入ったのは最終話を見終えてすぐだった。1回目で笑っていた序盤のシーンが、2回目だとほとんど笑えない。そういう作り方をしている。
変わることで失っていく——「成長」と呼ぶには残酷すぎる話
宝石の国を「成長物語」と要約する人がいる。間違いではない。でもそれは、ひとの人生を「生まれて死ぬまでの話」と表現するくらい何も言っていないのと同じだと思う。
フォスフォフィライトは確かに変わっていく。脆くて役立たずだったところから、少しずつ強く、少しずつ賢くなっていく。でもその「変化」の代償として何を失っているか——体の一部、記憶、そして関係性——を丁寧に数えていくと、これが果たして成長と呼べるのかどうか、だんだん判断がつかなくなってくる。
新しい腕を得るたびに、以前の自分の何かが削れていく。強くなるほど、以前の弱い自分が愛していたものとの距離が開いていく。10話以降のフォスを見ていると、「このキャラクターのことが好き」なのか「このキャラクターのことが心配」なのか、自分でも区別がつかなくなる。それは1話のフォスを好きだった感情とは、明らかに違う種類のものだ。
能登麻美子が演じるユークレースの、フォスに向ける声のトーン変化が、この「距離が開いていく感覚」をきわめて正確に表現している。怒っているわけでも、冷たいわけでもない。ただ、以前とは何かが違う。そのわずかなずれを演じ分けられる人がどれだけいるかという話だ。
この作品が描いているのは、「変わること」と「自分でいること」の両立がいかに難しいか、あるいは不可能に近いか、という問いだと思っている。宝石たちは記憶を持たないことで安定していて、記憶を持ち始めたフォスは不安定になっていく。それは人間にとって非常に身に覚えのある構造で、ファンタジーの皮を被った相当えぐい話だ。
特に刺さったシーン
序盤、フォスとシンシャが夜の海岸で話すシーン。孤立しているシンシャに、フォスが軽い調子で「一緒に仕事を見つけよう」と言う。あの軽さが、後から振り返るとひどく重い。
小松未可子のシンシャは、声の抑え方が絶妙で、感情を出し惜しみしているのか元々そういう声質なのか判断がつかないような、一枚膜を張ったような演技をしている。それが2回目に見るとより際立つ。1回目はフォスの側から見ていたシーンが、2回目はシンシャの側から見えるようになる。
茅野愛衣のダイヤモンドについては、序盤の優等生的な明るさと、物語が進んだときの声の変化の対比が効いている。「このキャラクターにこんな声が出るのか」という瞬間が中盤以降に何度かあって、そのたびに少し息が止まる。
釘宮理恵のアレキサンドライトは出番こそ多くないが、あの独特の存在感がこのキャラクターに必要なものを正確に補っている。誰がやってもそれなりに成立するだろうが、釘宮理恵がやることでそのシーンの重さが1段階上がる感じがある。
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この作品が刺さる人・合わない人
刺さりやすい人
- 「成長」の描写に単純な爽快感を求めていない人
- キャラクターが変わっていく過程を、感情移入しながら追いかけるのが好きな人
- CGアニメに偏見があっても、一度だまされてみようという気がある人(これが最大の壁)
- 声優の細かい演技の変化を拾いながら見る習慣がある人
- 最終話を見た後に1話に戻りたくなるタイプの構成が好きな人
合わない可能性がある人
- CGアニメのルック全般がどうしても無理な人(正直、克服するには時間がかかる)
- 主人公を純粋に応援し続けたい人(フォスのことを好きになったり嫌いになったりする作品なので)
- 1クールで完結した話を見たい人(アニメ単体では「続き」の手前で終わる)
- アクションシーンのテンポだけで判断するタイプ(見どころはむしろ静かな場面にある)
次に見るなら
メイドインアビスが好きなら宝石の国とかなり共鳴するはず。「成長の代償に何かを失い続ける」構造と、世界の美しさと残酷さが同居しているトーンが近い。ただしメイドインアビスのほうが直接的にきつい描写が多いので、そちらが先でも後でも見る順番は問わない。
正体不明の存在と戦いながらアイデンティティの問いを抱える点では、Vivy -Fluorite Eye’s Song-が近い位置にある。CGではなく手描きだが、「自分とは何か」を問い続けるキャラクターを追う感覚が似ている。音楽の使い方も印象的で、宝石の国のサントラが気に入った人はたぶん合う。
少女革命ウテナは古い作品だが、象徴的な映像表現と「変容することの暴力性」というテーマで地続きに語れる。絵柄や演出スタイルはまったく違うが、宝石の国を何周かした後に見ると、同じ問いを別の角度から掘り下げている感覚がある。
よくある質問
まとめ
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