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レイアース
| 放送年 | 1997年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 3話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | TMS Entertainment |
地球は暗く荒廃している。ヒカルの努力にもかかわらず、邪悪なセフィーロの城が世界を支配し、無生物のような東京の中心に立っている。氷の魔女アルシオーネがヒカルに復讐しようとする前に、青年ランティスに救われたヒカルは、魔法の迷宮に封じ込められ、自らの力を証明することに挑戦させられる。一方、友人たちは危険にさらされている。
作品概要・あらすじ
あらすじ
暗く荒廃した地球を舞台に、セフィーロの城が東京の中心に君臨する世界。魔法少女ヒカルは、氷の魔女アルシオーネの復讐から青年ランティスに救われるも、魔法の迷宮に閉じ込められ、自らの力を証明する試練に挑むことになる。TVシリーズとは異なる設定と暗いトーンで描かれる、もうひとつの魔法騎士レイアース。みどころ・魅力
① TVシリーズとは別物の「ダーク版レイアース」
1997年のOVA版は、原作・TVアニメとはまったく異なるストーリーラインで構成された独立作品。荒廃した地球や支配されたセフィーロなど、より重厚でシリアスな世界観が描かれており、TVシリーズのファンにとっても新鮮な驚きをもたらす異色の一作です。② 魔法×メカが織りなす濃密なアクション
魔法少女作品でありながら、メカ要素を組み合わせた迫力あるバトルシーンが見どころ。コンパクトなOVA尺の中に密度の高いアクションが詰め込まれており、当時のアニメ技術が生み出した作画クオリティとともに楽しめます。③ ヒカルとランティス、新たな人間ドラマ
OVA独自の人物関係として描かれるヒカルとランティスの出会いが物語の軸を担います。試練を通じて成長していくヒカルの姿と、彼女を取り巻くキャラクターたちの感情が丁寧に描かれており、短編ながら読み応えのあるドラマが展開されます。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 平野俊貴、元永慶太郎 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 門之園恵美 |
| 音楽 | 佐橋俊彦 |
| 音響監督 | 浦上靖夫、小林克良 |
| ED | 田村直美「All You Need is Love」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
CLAMPの名前だけは知っていた。魔法騎士レイアース、セフィーロ、ヒカルたち——アニメ史の教科書的な固有名詞として頭の片隅に入っていたが、実際に手を伸ばしたのはかなり後になってから。OVAから入ったのは単なる配信の都合で、全3話という短さも背中を押した。最初の印象は、率直に言うと「思ってたのと違う」だった。荒廃した東京、色を落とした画面、セフィーロの城が異物のように都市に突き刺さっているあのビジュアル——CLAMPというブランドからもう少し華やかなものを想像していたのに、映像は徹底して暗い方向に振り切っている。2回目を見て、ようやくその暗さが演出の意図だと腑に落ちた。このOVAはTVシリーズ(1994〜95年)の続編でも外伝でもなく、同じ素材で全く別の料理を作ったオルタナティブな物語だ。TVシリーズを先に全話見てからOVAに戻ると、同じキャラクターが全く別の文脈で動いているのが面白くなる。見る順番としては、TV先が正解だと思う。
愛と義務が同じ方向を向かない世界で、それでも戦う理由
TVシリーズのレイアースは「選ばれた少女たちが世界を救う」という構造が軸にある。OVAはその前提を崩すところから始まる。荒廃した地球、東京の中心に聳えるセフィーロの城——この世界では、すでに何かが取り返しのつかない形で壊れていて、物語はその後から始まっている。
面白いのは、悪役と呼ばれるキャラクターたちの動機が単純な「悪意」ではないことだ。アルシオーネの復讐心も、ザガートの行動も、どこかで「愛している」という感情に接続している。TVシリーズでも似たテーマはあったが、OVAはそれをより直接的に、説明なしで描く。「誰かを守りたい」という動機と「誰かを傷つける」という行動が、同じ人間の中で矛盾なく共存している——その居心地の悪さがこのOVAの核だと思う。
ヒカルが魔法の迷宮に封じ込められ、自らの力を証明することを強いられる展開は、表面上は試練の話に見える。でも繰り返し見ると、これは「戦う理由を自分で見つけろ」という要求だ。与えられた使命を果たすTVシリーズのヒカルと、自分が何者かを問われるOVAのヒカル——同じキャラクターが全く別の問いに向き合っている。CLAMPがこのOVAで試みたのは、魔法少女というジャンルをダーク寄りに再解釈することだったが、それ以上に「救う」という行為の重さをもう一度問い直すことだったと思う。
小杉十郎太がランティスとザガートの両方を演じているというキャスティングが、その「重さ」の体現として機能しているのが巧い。一人の声優が対になる二つの立場を演じることで、この作品が意図的にキャラクター間の鏡関係を設計しているのが分かる。ランティスがヒカルを救うシーンと、ザガートの行動の動機が、見終わった後に重なって見える。
特に刺さったシーン
緒方恵美がエメロードとイーグル・ビジョンの両方を演じているというキャスティングは、見ているうちにじわじわと効いてくる。声優と夜あそびのMCとして今も現役の緒方恵美が、一本の作品の中で対照的な二つの人格を声で分けている——声質を極端に変えているわけではないが、抑揚の置き場が微妙に違う。そのことに気づいたのは2回目だった。
序盤、アルシオーネに追われたヒカルをランティスが助けるシーン。台詞は多くないが、小杉十郎太の声が持つ重心の低さが、この男が何を背負っているかを音だけで伝えてくる。説明過多なアニメが増えた今の感覚で見ると、あの抑制の利かせ方が却って新鮮に映る。
高山みなみ演じるアスコットは、TVシリーズとはまとっているトーンが違う。出番は限られているが、声に乗っている感情の密度が濃くて、短いシーンなのに印象を残す。182本のキャリアがある声優の「ここぞという一声」の使い方は、今見ても学べるものがある。
読んで見たくなったら——『レイアース』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- CLAMPの作品が好きで、暗めの再解釈に耐性がある人
- TVシリーズを全話見た上で「別解釈版」を楽しめる人
- 緒方恵美・高山みなみ・小杉十郎太の演技を追いかけているファン
- 90年代OVA特有の作画密度と音楽の質感が好きな人
- 説明を省いた余白の多い演出が苦にならない人
合わない人
- TVシリーズを見ていない状態でいきなり入ると文脈が掴みにくい
- 魔法少女ものに明るい冒険と友情を求めている人
- ストーリーの説明が少ないと消化不良になるタイプ
- 全3話という尺に対して「薄い」と感じやすい人
次に見るなら
同じ「ジャンルの暗い再解釈」という文脈なら、少女革命ウテナ(1997年)が真っ先に浮かぶ。魔法少女・シンボリズム・繰り返す構造を組み合わせた作りはどこか似ているが、ウテナはさらに抽象度が高い。CLAMPが好きでウテナをまだ見ていないなら、見ない理由はない。
TVシリーズと世界観の違いを比較したいなら、魔法騎士レイアース(TVシリーズ)に戻るのが正解。OVAを見た後にTVを見直すと、同じキャラクターの位置づけの差異がより鮮明になる。どちらが好きかは人によって分かれる。
90年代CLAMPの暗さをもう少し掘り下げたいなら東京BABYLONも選択肢に入る。直接的な繋がりはないが、CLAMPがこの時期に「愛と悲劇」をどう扱っていたかという文脈は共有している。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『レイアース』OVA版は、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluの4サービスで視聴できます。主要な動画配信サービスに幅広く対応しているため、普段お使いのサービスからすぐにアクセスできます。TVシリーズとは一線を画すダークな世界観を、ぜひ手軽に体験してみてください。
