※本ページはアフィリエイト広告を含みます。

妖しのセレス
| 放送年 | 2000年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 24話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Studio Pierrot |
天女ケレスは天から降りて川で沐浴しました。羽衣を木に掛けましたが、それが天に帰る鍵でした。ある男がそれを盗み、彼女を妻にしました。人間と天女の血が混じった家系が生まれました。現代、美影アヤはケレスの子孫です。
作品概要・あらすじ
あらすじ
16歳の誕生日、双子の美影アヤと兄の明は、父方の一族・美影家に呼ばれる。そこでアヤは突如、天女ケレスの力に目覚め、一族から命を狙われる存在となってしまう。古来より、天の羽衣を奪われた天女ケレスの魂は、子孫の女性に宿り続けてきた。アヤはケレスとしての自分と人間としての自分の間で引き裂かれながら、羽衣を取り戻そうとするケレスの宿願と、現代に生きる少女としての恋や絆を守ろうとする想いの狭間で葛藤していく。
みどころ・魅力
① 天女伝説と現代ドラマが交差する重層的なストーリー
日本古来の天女伝説をベースに、現代の少女の成長譚と宿命の恋愛を融合させた独自の世界観が魅力です。アヤとケレスという二つの人格が一つの体に宿る設定が、アイデンティティや自己存在への深いテーマを生み出しています。ファンタジーとドラマの絶妙なバランスが最後まで目を離せません。
② 切なくも力強い恋愛と人間関係の描写
アヤを取り巻く複雑な人間関係と、命がけの恋愛模様が見どころです。守る者と守られる者の関係が逆転したり、愛する人が敵側にいたりと、単純な善悪では割り切れない感情の機微が丁寧に描かれます。泣けるシーンが随所にあり、感情移入しやすいキャラクター造形が光ります。
③ 少女漫画原作ならではの美麗なキャラクターと演出
渡瀬悠宇の人気漫画を原作とし、個性豊かなキャラクターたちがアニメで生き生きと動きます。ケレスが憑依した際のアヤの変容や、超常能力が発動するシーンの演出は視覚的なインパクトが大きく、ホラー要素とロマンスが同居する独特の雰囲気を堪能できます。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 亀垣一 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 本橋秀之 |
| 音楽 | 酒井良 |
| 音響監督 | 高橋秀雄 |
| OP | 岩男潤子「Scarlet」 |
| ED | 岩男潤子「この世が終わっても離れない」 |
| ED | デイブレーク「Cross My Heart」 |
| ED | 岩男潤子「Scarlet Ver.II」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
きっかけは「ふしぎ遊戯と同じ人の作品らしい」というそれだけだった。渡瀬悠宇の名前を見た瞬間に、条件反射で手が動いた。2000年放送当時はリアルタイムで追えていなくて、配信で掘り返した口なんだけど、1話冒頭でもう「あ、これそういう話か」と座り直した記憶がある。少女漫画なのに画面がやたらと実写っぽいというか、光の当て方とか構図の感覚がどこかドラマチックで、アニメとしての嘘のつき方が他と違う。最初は「ふしぎ遊戯よりちょっと暗いやつ」くらいの気持ちで見ていたら、気づいたら別のものを見せられていた。2周目で分かったのは、序盤の「日常」描写がすでに崩壊の予兆で埋め尽くされているということで、最初にその軽さをちゃんと受け取れていなかったのが悔しかった。
「天女の羽衣を盗んだのは愛情だったのか」——所有と呪いとしての愛の話
この作品のいちばん根っこにある問いは、天女伝説の再解釈だと思っている。羽衣を盗まれた天女は、天に帰れなくなって男の妻になる。「帰れなくなった」のか「帰らなくなった」のかは語り手によって変わる話で、そこに「愛」という言葉を被せると、とたんに何でも正当化されるように見えてくる。妖しのセレスはその気持ち悪さを正面から拾っている。
主人公の美影アヤは、現代に生きる天女の末裔で、体の中にケレスという存在を宿している。この「宿している」という構造が面白くて、アヤは自分の意思とは別の何かに乗っ取られる恐怖を抱えながら生きている。でもそれは同時に、そもそも「自分の体」というものを誰かに所有されることへの問いでもある。家族も、運命も、血統も、人を縛るものとして描かれていて、逃げようとすると必ず別の縛り方で追いかけてくる。
小西克幸が演じる十夜というキャラクターは、この構造の象徴として機能している。彼はアヤに対して「守る」という形で関わるけれど、「守る」と「所有する」の境界線は作中でずっと曖昧なままだ。川澄綾子の来間千鳥も含めて、登場人物の誰もが誰かを縛ることで愛を表現しようとしていて、そのやり方の歪さをちゃんと歪く描いている。「単なる少女漫画的ラブロマンス」では絶対にない。愛情の形をした支配の話として読むと、2000年のアニメとは思えないくらい現代的な不快感がある。
三木眞一郎が演じる始祖ミカギの存在が、その不快感を最大値まで引き上げる役割を担っている。彼の声の纏い方、感情の抑え方——「狂気を理性で包んでいる」という質感の演技で、このキャラクターが持つ「愛の病理」としての側面を一声ごとに刻んでくる。正直、ここだけで元は取れると思っている。
特に刺さったシーン
中盤、アヤとケレスの境界が溶け始めていく一連の流れが特に好きだ。アヤが自分の声で喋っているのか、ケレスの声で喋っているのか分からなくなっていく描写で、川澄綾子の演技がそのグラデーションをそのまま声に乗せていた。「ここから先はケレスです」という明示がないまま、少しずつ声のトーンと間の取り方が変わっていく。2回目に見てようやく「あ、もうこの段階でケレスが滲み始めていたのか」と気づいた。
杉田智和が演じる御景各臣の登場シーンも、声だけで「この人物は単純な悪役じゃない」という複雑さを出していた。関智一のアレクサンダーは対照的に、声のエネルギーがそのまま人物の推進力になっている感じで、二人が同じ画面に出てくると空気の密度が変わる。こういう重量級のキャストが当たり前のように揃っていたのが2000年代初頭という時代で、今改めて見るとその贅沢さに少し眩暈がする。
読んで見たくなったら——『妖しのセレス』はAmazonプライムビデオで視聴できる(30日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ふしぎ遊戯を通ってきた人(渡瀬悠宇の「引力」みたいな物語構造がここにもある)
- 少女漫画の「愛情の暴力性」をちゃんと描いてほしい派
- 90〜00年代アニメの芝居の密度が好きな人
- 神話モチーフを現代設定に落とし込むタイプのダーク系が守備範囲の人
- 川澄綾子・三木眞一郎・小西克幸の仕事をコレクションしている声優ファン
合わない人
- 恋愛ものには明確なカタルシスと幸福感を求める人
- 主人公が「状況に流される」展開に苦手意識がある人
- テンポが現代アニメ基準の人(2000年のペース配分なので序盤はゆっくり)
- ホラー・サスペンス成分にアレルギーがある人(一応ジャンルに入っている)
次に見るなら
ふしぎ遊戯は当然として、「異世界召喚×選ばれた少女×所有と愛の歪さ」というラインで言えば同じ渡瀬悠宇作品として外せない。妖しのセレスと見比べると、同じ作者が何を繰り返し描いているかが見えてきて、それ自体が一種の考察素材になる。
彼氏彼女の事情(カレカノ)は1998年放送で、同時期の少女漫画アニメとして画面の作り方が対照的で面白い。妖しのセレスが「重力」なら、カレカノは「速度」で物語を作っている感じがあって、両方見ると2000年前後の少女漫画アニメの振れ幅が体感できる。
フルーツバスケット(2001年版)は「血と因習に縛られた家系」「その中で自分を保とうとする主人公」という構造で妖しのセレスと重なる部分が多い。こちらは温度が高めで、セレスの冷たい哀しさとは別の感触だけど、続けて見ると「少女漫画が2000年代初頭に何を描こうとしていたか」の輪郭がくっきりする。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ | |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『妖しのセレス』はAmazonプライムビデオで視聴できます。2000年放送の全24話を、プライム会員であれば追加料金なしで楽しめます。天女伝説と現代ドラマが融合した重厚なストーリーを、ぜひ一気見してみてください。
