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バルドフォース エグゼ レソリューション
| 放送年 | 2006年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 4話 |
| 原作 | ビジュアルノベル |
| 制作 | Satelight |
情報ネットワークが世界中に広がり、発展の頂点に達した時代。現実世界と仮想ネットワーク世界「ワイヤード」という二つの世界が存在する。ハッキンググループ「ステッペンウルフ」に属する相馬透は、ネットワーク世界を自由に駆け回っていた。最後の仕事としてUN軍のデータベースへ攻撃を仕掛けるが、その最中にノノムを失う。
作品概要・あらすじ
あらすじ
情報ネットワークが世界中に張り巡らされ、現実世界と仮想ネットワーク空間「ワイヤード」が共存する近未来。ハッカー集団「ステッペンウルフ」の一員として活動していた相馬透は、最後の仕事としてUN軍のデータベースへの侵入を試みる。しかし作戦中に仲間のノノムを失ってしまう。その責任を感じた透は単身UN軍に志願入隊し、ワイヤード内での戦いに身を投じていく。仮想世界と現実世界が交錯するなかで、透はやがて巨大な陰謀の渦中に巻き込まれていく。みどころ・魅力
① 仮想世界と現実が交錯するサイバーパンクな世界観
「ワイヤード」と呼ばれる仮想ネットワーク空間と現実世界が並立する緻密な設定が本作の核心です。電脳戦とリアルな肉体戦が入り混じる独特の戦闘描写は、同時代のサイバーパンク作品の中でも高い完成度を誇り、世界観への没入感を強く引き出しています。② 罪と贖罪を問う骨太なドラマ
仲間の死に責任を感じた主人公が軍に志願するという重い動機から物語が始まります。アクション要素が軸でありながらも、失ったものへの後悔や自分の選択と向き合う内面描写がしっかり描かれており、ドラマとしての厚みが際立つOVA作品です。③ メカと電脳戦が融合した迫力のアクション
搭乗型メカによる戦闘とハッキング技術を駆使した電脳戦が組み合わさった独自のアクションは本作最大の見せ場のひとつです。原作ゲームのバトルシステムを映像化した躍動感あふれる戦闘シーンは、メカファン・SFファンどちらにも刺さる仕上がりになっています。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 山崎貴 |
|---|---|
| 原作 | ムラサキ卑影 |
| 原案キャラデザ | 菊池政治 |
| 音楽 | 渡辺剛 |
| 音響監督 | 明田川仁 |
| OP | 「Face of Fact -RESOLUTION ver.-」 |
| ED | 川田まみ「undelete」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
きっかけは鈴村健一と小野大輔のダブルキャストだった。2006年当時、この二人が同じOVAに入っているというだけで「とりあえず押さえる」という判断をしていた節がある。原作がPCゲームだということも、ジャンルがどういうものかも、ほぼ調べずに再生した。
最初の印象は「……なんだこれ」だった。褒めているわけじゃなく、素直に困惑した。「ワイヤード」という仮想ネットワーク世界の設定、ハッカー集団、UN軍との対立——要素だけ並べると2000年代中期のSFアニメとしてオーソドックスに見えるのに、見ているあいだずっと何か掴みどころのない感触がある。2回目を見て、それが演出の意図だと気づいた。この作品は最初から「全部を説明するつもりがない」。
仮想と現実の境目ではなく、「失った人間」の話
「ワイヤード」という設定を見ると、どうしても『Serial Experiments Lain』や『.hack//』と並べたくなる。2006年という時期的にも、ネットワーク世界の二重構造という題材は珍しくなかった。だがこの作品が描こうとしていることは、仮想と現実の哲学的な問いではない。
相馬透という人間が動いているのは、ノノを失ったからだ。それだけと言っていい。最後の仕事のはずだったUN軍へのハッキング、その最中に失った存在——彼の行動原理はここに尽きる。「ワイヤード」の世界を舞台にしながら、この物語が一貫して問うているのは「喪失した後に人間はどう動くか」という、ひどくアナログな問いだ。
鈴村健一が相馬透に与えているのは、怒りよりも疲弊の色に近いトーンだと思う。序盤から彼の声には熱がない。それは感情がないのではなく、熱を出し切った後の人間の声だ。何かを失った直後の人間はああいう声をする、という実感がある演技で、それがあるからこそ終盤の展開に体温が通じてくる。
藤原啓治のクーウォンも、この作品の「掴みどころのなさ」を体現しているキャラクターだ。善悪で割り切れない、かといって中立でもない——藤原啓治はああいう「定義が難しい大人の男」をやらせると本当に巧い。亡くなった今でも、あの声でしか成立しないキャラクターがいくつかある。クーウォンはその一人だと思っている。
OVA全4話という尺の短さが、この作品の「謎の感触」を生んでいる部分もある。説明しきれていないのではなく、説明を端折ることを選んだ作りに見える。原作ゲームをプレイしていれば補完できる文脈が多い、という意味ではコアファン向けの作品だが、ゲーム未プレイでも「喪失した男の話」というレイヤーだけで最後まで見ることはできる。
特に刺さったシーン
序盤、相馬透がワイヤード内を駆け抜けるシーンの作画が思いのほか丁寧で、最初に見たとき意外だった。2006年のOVAとしてのクオリティラインを超えてくる瞬間がある。メカ描写というよりは「仮想空間の中での身体感覚」を絵にしようとしている印象で、現実とワイヤードで相馬の動きが微妙に異なって見えるのが、2回目に気づいた点だ。
佐藤利奈の笹桐月菜については、彼女が登場するたびに場の空気が変わる。伊藤静のカイラ・キルステンが纏う「こちら側に来ない距離感」と対比されているのがよくわかって、二人の声質の違いが作中の立場の違いを補強している。
終盤の、それまで抑制されていた相馬の感情が一瞬だけ漏れるシーン——鈴村健一がほぼ台詞なしで声だけで通す数秒間に、この4話分の積み重ねが全部載っている気がした。ああいう「言わないことで伝える演技」は声優の技術が問われる場面で、ここだけで見た価値があると思った。
読んで見たくなったら——『バルドフォース エグゼ レソリューション』はHuluで視聴できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 2000年代の暗めのSF・サイバーパンクOVAが好きな人(『エルフェンリート』『TEXHNOLYZE』あたりが射程内の人)
- 鈴村健一・小野大輔・藤原啓治の演技を軸に作品を選んでいる人
- 説明過多なアニメに食傷気味で、行間を読む鑑賞が好きな人
- 原作ゲーム「バルドフォース」プレイ済みで映像化を確認したい人
合わない人
- 4話でしっかり起承転結が完結することを期待している人(消化不良感は残る)
- キャラクターの内面が台詞で丁寧に説明される作りを好む人
- 2006年作画基準に耐性がない人(良い場面と普通の場面の落差がある)
- 「ワイヤード世界の設定を全部知りたい」という人(このOVAではそこを主軸に置いていない)
次に見るなら
仮想ネットワークと現実の境界、そしてその中で自分を見失っていく人間を描いた作品としてTEXHNOLYZEを挙げる。こちらはTVシリーズ全22話で、説明をしない演出がさらに徹底されている。「バルドフォース」の掴みどころのなさを面白いと感じたなら、こちらの濃度はさらに上だ。
失うことで動き始める男の話という軸で見るならef – a tale of memories.も一つの選択肢になる。ジャンルは恋愛に近いが、記憶と喪失の扱い方に共通する構造があって、シャフト演出の時代性も近い。
小野大輔・鈴村健一の演技をもう少し正面から楽しみたいなら機動戦士ガンダム00を。二人の声の使い方を比較する素材として、このOVAと並べると面白いと思う。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『バルドフォース エグゼ レソリューション』は現在Huluで視聴できます。全4話のOVA作品なので、一気に観通せるボリュームです。サイバーパンクな世界観とメカアクションが好きな方は、ぜひHuluでチェックしてみてください。
