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クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い
| 放送年 | 2016年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 8話 |
| 原作 | ライトノベル |
| 制作 | Shaft |
赤神イリア・アンダーソンは、赤神財団の長によって家族から絶縁された天才少女。5年間、日本海の孤島・濡れ烏の羽島に暮らしていた。そこへ、世界中から選ばれた天才たちが集められ、豪華な休暇を過ごすことになる。しかし、島で殺人事件が発生し、イリアたちは謎解きへと巻き込まれていく。
作品概要・あらすじ
あらすじ
赤神イリア・アンダーソンは、赤神財団の長に家族から絶縁された天才少女。日本海に浮かぶ孤島・鴉の濡れ羽島で、五年もの間ひっそりと暮らしていました。そんな彼女のもとへ、世界中から選び抜かれた天才たちが招かれ、優雅な休暇を過ごすことになります。語り手である”ぼく”も、青い髪の天才工学者・玖渚友に連れられて島を訪れていました。しかし穏やかなはずの滞在は一変します。閉ざされた島で、首を切り落とされた死体が発見されたのです。逃げ場のない孤島を舞台に、天才たちの思惑が交錯し、”ぼく”は否応なく謎解きへと巻き込まれていきます。みどころ・魅力
① 西尾維新のデビュー作を映像化
西尾維新が弱冠二十歳でメフィスト賞を受賞したデビュー作「戯言シリーズ」第一作の映像化です。後の〈物語〉シリーズへと連なる独特の言葉遊びと、軽妙な会話劇の原点がここにあります。原作ファンも初見の人も惹き込まれる、ミステリとキャラクター造形の妙を堪能できる一作です。② シャフト×新房昭之のスタイリッシュな映像
〈物語〉シリーズで知られるシャフトと新房昭之が手がける、鋭利で洗練された映像表現が魅力です。孤島という閉鎖空間の不穏な空気、印象的な色彩設計、構図の切れ味が物語の緊張感を一段と高めます。OVAならではの密度の濃い作画も見逃せません。③ 天才たちが織りなす本格ミステリ
料理・占い・絵画・工学など、各分野の天才が一堂に会するクローズドサークルが舞台です。首切り殺人という衝撃的な事件を軸に、それぞれの思惑と論理がぶつかり合います。二転三転する推理と、戯言遣いと呼ばれる”ぼく”の語りが導く結末から目が離せません。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 八瀬祐樹 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 新房昭之、東冨耶子 |
| 原案キャラデザ | 竹 |
| キャラクターデザイン | 渡辺明夫 |
| 音楽 | 梶浦由記 |
| 美術監督 | 内藤健 |
| 音響監督 | 鶴岡陽太 |
| OP | 梶浦 由記「Optimistically」 |
| OP | 三月のパンタシア「群青世界(コバルトワールド」 |
| ED | カラフィナ「メルヒェン」 |
| ED | 三月のパンタシア「群青世界(コバルトワールド」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
西尾維新の戯言シリーズがアニメになっていたことを、わりと最近まで知らなかった。配信のどこを探しても出てこないし、そもそも縁がなかった。気になって調べたら、円盤を買うしか道がないと分かって、半ば意地で取り寄せた。届いたディスクを再生しながら「これは原作既読の人間だけが招待される島だな」と早々に悟ったのを覚えている。
最初は、いわゆる本格ミステリの皮をかぶった青春群像くらいに構えて見始めた。ところが画面の密度が想像と違う。会話が多い、やたら多い。そして一回目はその会話の速度に振り落とされかけた。二回目に見たとき、ようやく語り手の「ぼく」が何を喋らずに済ませているのかが見えてきて、ああこれは語りそのものを味わう作品だったのか、と腑に落ちた。孤島の殺人より、しゃべっている人間のほうが不穏、というタイプの話だ。
天才に囲まれて、自分は空っぽだと言い張る男の話
これは孤島で起きる首切り殺人の謎解きであると同時に、それを口実にした「才能」をめぐる話だと思っている。濡れ烏の羽島に集められるのは、絵描き、料理人、占い師、学者、そして青色サヴァンと呼ばれる工学の天才・玖渚友。誰もが各分野の頂点にいて、その中に一人だけ、何者でもない語り手「ぼく」が紛れ込んでいる。
面白いのは、この「ぼく」が一貫して自分を凡庸だと言い張ることだ。天才たちの会話を受け流し、肝心なことは「戯言だよ」と煙に巻く。戯言遣い、という二つ名はそういう自己防衛の名前でもある。けれど見ているこちらは途中で気づく。これだけの天才を観察して、その思考を言語化して、最後には誰よりも先に構造を見抜いてしまう人間が、本当に空っぽなわけがない。むしろ「自分には何もない」と言い続けること自体が、彼の選んだ生き方なんじゃないか。
才能を持つ者の孤独はよく描かれる。けれどこの作品が刺してくるのは、才能の有無ではなく、「自分を何者かと規定すること」から徹底して逃げる人間の不気味さのほうだ。玖渚友という、誰よりまっすぐに自分の才能と心中しているような少女が隣にいるからこそ、その対比が効いてくる。単なる密室ミステリではなく、語り手の精神構造そのものが最大の密室になっている——二回目に見て、私はそう受け取った。
特に刺さったシーン
やはり「ぼく」と玖渚友の二人きりの会話だ。梶裕貴の演じる「ぼく」は、何を言ってもどこか他人事で、感情の温度を一段下げた喋り方をする。その乾いた声に、悠木碧の玖渚が子どもっぽい甘さと得体の知れない鋭さを同居させた声でぶつけてくる。この二人の温度差だけで何分でも見ていられる。序盤、二人がただ軽口を叩いているだけのシーンで、思わず巻き戻して聞き直した。
事件が動き出してからは伊瀬茉莉也の赤神イリアが効いてくる。絶縁された天才少女という肩書きを、わざとらしくなく、けれど確かに歪んだ少女として聞かせてくる。終盤の謎が一気に像を結ぶ展開で、それまで戯言で受け流していた「ぼく」がふっと声色を変える瞬間があって、そこで背筋が冷えた。喋り方が変わるだけで人格の底が見える、というのを声だけでやられると弱い。川澄綾子や桑島法子が脇を締めているのも大きくて、島の人間関係が嘘くさくならない。
読んで見たくなったら——サブスク配信はなし。Amazonで購入できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 事件そのものより、登場人物の会話と言葉選びを味わいたい人
- 西尾維新の地の文、あの理屈っぽい掛け合いが好きな人
- 一回で分からなくても二回目を回せるタイプの人
- シャフト特有の画面構成・間の取り方に抵抗がない人
合わない人
- 明快な動機と犯人当ての爽快感を求めて見る人
- 説明を待たずテンポよく話が進んでほしい人
- 気軽に配信でつまみ食いしたい人(円盤を取り寄せる前提になる)
次に見るなら
この語りのクセに乗れたなら、まず化物語。同じ西尾維新原作で、会話で会話を塗り重ねていくあの感触が地続きだ。戯言の「ぼく」が好きなら阿良々木暦の喋りにも引っかかるはず。
謎解きの骨格をもっと味わいたいならUN-GO。短い尺で人間の嘘と動機を抉ってくる探偵もので、登場人物の心理を疑いながら見る楽しさが近い。
閉ざされた場所で人が消えていく、あの逃げ場のない不穏さが効いたならAnother。理屈より雰囲気で追い詰めてくるタイプだが、孤立した空間が持つ緊張感は通じるものがある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
現時点では、本作を取り扱っている定額制の配信サービスは確認できていません。視聴を希望する場合は、Blu-ray・DVDでの鑑賞や、各配信サービスの最新の取り扱い状況をこまめにチェックするのがおすすめです。話題性のある作品ですので、今後あらためて配信が追加される可能性もあります。公式の最新情報を確認してみてください。