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新・破裏拳ポリマー
| 放送年 | 1996年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 2話 |
| 制作 | Tatsunoko Production |
東京プラスの最先端研究センターから、故オレガー博士が開発した「人間機械」システム(ポリマー)が誕生する。しかしオレガー博士と彼の研究はノヴァの手下キャットシャークスに盗まれてしまう。奇跡的にテイクが次のポリマーに選ばれ、この新しい力で悪の陰謀に立ち向かうことになる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
東京プラスの最先端研究センターが開発した「人間機械」システム=ポリマー。しかしその研究は、悪の組織ノヴァの手下・キャットシャークスによって強奪されてしまう。ひょんなことから次世代ポリマーの適合者に選ばれた青年テイクは、強大な敵の陰謀に立ち向かうため、超人的な力に目覚めていく。タツノコプロ原作の人気ヒーローが90年代にリブートされた全2話のOVA作品。みどころ・魅力
① 90年代アニメならではの重厚なアクション作画
OVA作品ならではの予算と密度で描かれた格闘アクションが見どころ。タツノコヒーローの伝統である「破裏拳」スタイルの格闘技描写が、90年代の高水準作画で丁寧に表現されており、往年のファンにも初見の視聴者にも刺さる迫力がある。② 原作リスペクトと現代的リブートの融合
1974年の原作テレビアニメを下地に、設定や敵組織を大胆にアレンジ。キャラクターの造形は原作の雰囲気を残しつつ、90年代OVAらしいシリアスで硬派なトーンに仕上げられており、リブート作品として完成度が高い。③ コンパクトにまとまったストーリー展開
全2話という短い尺の中に、主人公の覚醒・敵との因縁・決戦という王道の流れがスッキリ収まっている。隙間時間にサクッと観られるボリュームでありながら、ヒーローものとしての満足感をしっかり得られる構成になっている。キャスト・声優一覧
















スタッフ
| 監督 | 新房昭之 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 梅津泰臣 |
| 音楽 | 矢野立美 |
| 美術監督 | 吉田昇 |
| 音響監督 | 田中英行 |
| OP | 杉山まり「新 破裏拳ポリマー」 |
| ED | 杉山まり「愛あるかぎり」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
念のため最初に書いておくと、これは1974年のタツノコTVシリーズ「破裏拳ポリマー」のリメイクOVA(全2巻)だ。元のTVシリーズとの共有要素はあるが、ほぼ別設定・別キャラとして作り直されているため、原作未視聴でも入れる。というか自分も原作未視聴のまま本作を見た。
タツノコリメイクのOVAというざっくりとした情報だけ持って再生ボタンを押したら、開幕5分で「あ、これは90年代OVA特有の空気だ」と腑に落ちた。明るいヒーローものというより、ダークサイドを意識した作りで、タツノコの看板を使いながら別の生き物を作ろうとしている。2回目に見たとき、この「元ネタへの敬意と決別の両立」というのが案外丁寧にやられているのに気づいた。最初の視聴では流していた子安武人のセリフの間合いが、2周目では別の情報を運んでくる。
「選ばれた理由」が描かれないまま、人は力を背負わされる
この作品で一番引っかかるのは、主人公テイクがポリマーに選ばれるくだりの「奇跡的に」という部分だ。理由が薄い。なぜ彼なのかを丁寧に積み上げる尺がOVAにはないし、そもそもそこを掘り下げるつもりがあまりないように見える。最初はそれを欠点だと思っていたが、2回目以降は「これ、あえてだな」と感じるようになった。
90年代のダークヒーローもの、特にOVAの文脈では、「選ばれた者の正統性」を問うより「力を押し付けられた側の人間がどう振る舞うか」に重心を置く作品が多かった。テイクは英雄的な資質があるから選ばれたわけでなく、ある日突然、人間機械システムという重荷を渡されてしまう。ノヴァの陰謀に立ち向かうのは「世界を救いたい」という確固とした意志からというよりも、もうそうするしかないという切迫感に近い。
玄田哲章が演じるノヴァが対極として機能していて、こちらは徹底して「力を求めた者」として描かれる。テイクとの対比が、力の獲得に正統性など存在しないというこの作品の無言のテーマを補強している。「覚悟して力を手にした悪役」と「気づいたら力を持っていた主人公」の間には、奇妙な非対称性がある。この構造は単純なヒーローものとしては成立しないが、90年代OVAの尖り方としては誠実だと思う。
折笠愛演じるニーナの存在もこのテーマに絡む。彼女が物語に加わることで、テイクの「背負わされた力」に情緒的な重力が加わる。OVAの尺で感情を積み上げるのには限界があるが、折笠の演技はその制約を最小化している。声だけで文脈を補う仕事が自分は好きで、ニーナの台詞はその典型だった。根谷美智子演じる西田涼子もそう。台詞数は多くないが、画面に映っていないシーンでも「この人物はここにいる」という密度を保っている。
特に刺さったシーン
終盤、テイクとノヴァが正面から衝突する場面で、玄田哲章の声が本当に効いている。あの低音で「人間機械」という単語を発するとき、システムそのものが喋っているような錯覚がある。声だけで「この人物は本当に危険だ」という情報を映像より先に届けてくる。玄田さんはああいう使い方をされると圧が全然違う。
もうひとつは置鮎龍太郎演じる鎧武士が絡む場面。物語内での立ち位置が複雑なキャラクターで、演じ方に微妙な揺らぎが入っている。台本通りではない何かを感じて、2回目に集中して聞くと、感情が切り替わる箇所での処理が細かかった。90年代中期の置鮎さんはちょうど主人公とサポートの間を幅広く渡り歩いていた時期で、その過渡期の仕事がここに出ている。
子安武人のパルサー役は出番こそ多くないが、声を聞いた瞬間に「あ、このキャラは一筋縄ではいかない」と即座にわかる設計になっている。キャスティングの時点で情報を渡しているという意味で、あれは制作側の確信犯的な仕事だ。
読んで見たくなったら——『新・破裏拳ポリマー』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 90年代OVA文化に思い入れがある人(あの独特の質感ごと楽しめる)
- 子安武人・置鮎龍太郎・玄田哲章のキャリアを声で追っているファン
- タツノコヒーローの「リメイクされた姿」を比較するのが好きな人
- 説明より雰囲気で語るダークヒーローものが肌に合う人
- 尺の短さゆえに密度が高い、コンパクトなOVAが好みな人
合わない人
- 主人公の成長や動機を丁寧に積み上げてほしい人(OVAの尺では無理がある)
- 1974年版ポリマーへの思い入れが強い人(かなり別物として作られている)
- 世界観設定を整合性込みで理解したい人(そこを求める作りではない)
- 90年代の作画スタイルに馴染みがなく、古さが先に来る人
次に見るなら
同じタツノコリメイク路線で見るなら新・ヤッターマンが近い立ち位置にある。元ネタのコメディ路線を維持しながら現代的に再解釈しており、「リメイクとはどういうことか」という問いに対する別解として面白い。本作とセットで見ると、タツノコ作品のリメイク戦略の振れ幅が浮かび上がる。
力を押し付けられたヒーローというテーマで別の角度から見るならデビルマンOVA版(1987年)も選択肢に入る。「選ばれた理由のなさ」と「それでも戦うしかない切迫感」という構造が本作と共鳴する。90年代OVA以前の美学の系譜として続けて見ると、このジャンルがどういう積み重ねで90年代に至ったかが見えてくる。
声優キャスト目線でキャリアを追うなら鎧伝サムライトルーパー外伝シリーズへ流れるのが自然だ。コアファン向け外伝OVAという構造が似ており、置鮎龍太郎が主要キャストで参加しているため、本作との演技比較ができる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『新・破裏拳ポリマー』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluの4サービスで配信中です。いずれも月額サブスクで視聴できるため、すでに加入済みのサービスがあれば追加費用なしで楽しめます。全2話とコンパクトな作品なので、気軽に視聴を始めることができます。
