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トリック・オア・アリス
| 放送年 | 2016年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | ビジュアルノベル |
| 制作 | An DerCen |
ありさ・ミナセは、優しい両親と兄、そして多くの友人に囲まれ、平和に暮らす陽気で優しい少女です。ありさの誕生日の前夜、兄とケーキを食べていると、時計が真夜中を告げます。その瞬間、足元の地面が開き、ありさはワンダーランドへ連れ去られます。そこの住人たちは、現実世界で彼女が知っている人々に似ていました。
作品概要・あらすじ
あらすじ
明るく優しい少女・ありさ・ミナセは、誕生日前夜に時計が真夜中を告げた瞬間、突然足元の地面が開いてワンダーランドへと引き込まれてしまいます。そこは現実の世界に似た人物たちが暮らす不思議な場所。見知った顔をした住人たちと関わりながら、ありさは元の世界へ戻る方法を探していきます。
みどころ・魅力
① 『不思議の国のアリス』をベースにした独自の世界観
ルイス・キャロルの名作童話をモチーフに、現代的なキャラクターとファンタジー設定を融合させた独特のワンダーランドが描かれます。見慣れたモチーフが独自の解釈で再構築されており、原作ファンも新鮮に楽しめる作りになっています。
② 現実とワンダーランドが交差するキャラクター設定
現実世界の家族や友人がワンダーランドの住人として登場するという構造が、物語に不思議なねじれと感情的な奥行きを与えています。見覚えのある顔が別の役割を演じるギャップが、作品独特の魅力となっています。
③ OVAならではの凝縮されたファンタジー体験
OVA作品として丁寧に作り込まれたビジュアルと、コンパクトにまとまったストーリー展開が特徴です。短い尺の中でファンタジー世界の魅力をぎゅっと凝縮しており、手軽に世界観を味わいたい視聴者にも向いています。
キャスト・声優一覧




















感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「トリック・オア・アリス」というタイトルだけ見て、ハロウィン絡みのやつかと思って開いた。が、実際はアリス・イン・ワンダーランドの換骨奪胎BL OVAだった。ゲーム原作で、コアファン向けの1本という位置づけ。原作ゲームを知らないと人間関係の前提がわかりにくい部分もあるが、「ワンダーランドに迷い込んだ少女が、現実世界で知っている人たちに似た住人たちに出会う」という構造は、それだけで成立する。
最初に見たとき、日野聡さんが上条遠夜と上条朝霧の二役を演じていることに気づかなかった。エンドロールを確認して「そうだったのか」と戻って見直したのが2回目視聴のきっかけ。同じ声で、微妙に違う温度の人間を作り分けるあの仕事は、改めて聞くと確かに異なる。1回目と2回目で全然違う体験になる。
「知っているはずの人」が、ここでは知らない顔をしている
アリス・イン・ワンダーランドの翻案ものは腐るほどあるが、このOVAが選んだ角度は「鏡の向こう側の住人が、現実のあの人に似ている」という構造だ。ありさが現実世界で知っている人たちの「似姿」がワンダーランドに存在する——これは単なるキャラクター流用ではなく、「自分が相手に何を投影していたか」を試される仕掛けになっている。
現実のあの人を好きだったのか、それとも自分が作り上げたイメージを好きだったのか。ワンダーランドの住人たちは、現実の知人と同じ顔をしながら、違う行動をする。そのズレが積み重なるたびに、ありさ(そして見ている側)は「では本物はどちらか」という問いを突きつけられる。
森川智之さんが演じる時任司は、その「ズレ」を体現するキャラクターとして機能している。低く落ち着いた声で、現実では見せないはずの顔を見せる——森川さんの演技はこういう「表裏のある人物」を描かせると特に精度が上がる印象があって、このOVAでもそれが遺憾なく出ている。
ワンダーランドものに共通する「非合理な支配と服従」の構造も、このOVAは丁寧に拾っている。折笠愛さんのハートの女王は、その権威の中に崩れかけた何かを含んでいて、単純な悪役として処理されていない。ベテランが余白を使う演技をするとこうなる、という見本のような仕事だった。
特に刺さったシーン
日野聡さんの二役が初めて「同じ場面に近接する」形で描かれる終盤の展開が一番印象に残っている。声は同じなのに、話し方の間と温度がはっきり違う。上条遠夜の側は抑制が強く、上条朝霧は少しだけ感情の蓋が緩い——そのわずかな差が積み重なっていたことを、この場面で一気に回収する。
2回目に見たとき、序盤のセリフを聞き返すと「あ、こっちは遠夜のほうだ」と耳で判別できるようになっていた。役者がキャラクターを分けるための細工を、最初はキャッチできていなかった。それに気づいたときの「やられた」感がある。
木村良平さんの如月蓮は、ワンダーランドの住人の中で一番「現実側の人間」に近い空気を持たせて演じている。不思議の国の非日常感の中で一人だけ地に足がついている声が、ありさにとっての「現実への引力」として機能していた。
読んで見たくなったら——『トリック・オア・アリス』はNetflixで視聴できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- アリス・イン・ワンダーランドの翻案・パロディが好きで、かつBL文脈に抵抗がない人
- 日野聡・森川智之・木村良平のファンで、キャスト目当てで選ぶ視聴スタイルの人
- 原作ゲームを知っていて、キャラクターの声と動きを確認したい人
- 30分前後でサクッと見られるファンタジーOVAを探している人
合わない人
- 原作ゲームの前提なしに人間関係を一から理解したい人(説明が省かれている部分がある)
- ハロウィンや「トリック・オア・トリート」的なノリを期待した人(タイトルで誤解しやすい)
- アクション・バトル要素のあるファンタジーを求めている人
- OVA1本完結に閉じた話ではなく、長編で世界観を掘り下げてほしい人
次に見るなら
HeLaや同系統のゲーム原作BL OVAが好きなら、哀愁しんでれらよりも「不思議の国」フォーマットに馴染んだまま別の翻案ものへ行くとスムーズ。魔法使いの夜のような「現実と異界の境界線が揺らぐ」構造が好きな人にも合いやすい。
森川智之・日野聡の演技をもっと堪能したいなら、劇場版 Free! -the Final Stroke-は二人の仕事量が多く、声の使い方の違いを比較するのに向いている。
「ワンダーランドの歪んだ権力構造」という軸で続けるなら、Pandora Heartsはアリス的世界観を長編で掘り下げた作品として参照しやすい。あちらはより謎解きの密度が高く、このOVAで物足りなかった人の次の一手になる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『トリック・オア・アリス』はNetflixで配信中です。不思議の国のアリスをモチーフにしたファンタジーOVAを、手軽に視聴することができます。Netflixに加入していれば追加費用なく楽しめますので、ぜひチェックしてみてください。