屋根裏のラジャー

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2023屋根裏のラジャー

屋根裏のラジャー

★ 3.5 / 5.0ファンタジー
放送年2023年
フォーマット劇場版
話数1話
原作その他
制作Studio Ponoc

少女の想像から生まれたルドガーは、誰にも見えない少年。想像の世界に住み、そこでは想像が他者に食べられることもある。『ザ・イマジナリー』は、ルドガーと「想像の町」の新しい友人たちが、愛する者たちの未来と運命を懸けて、誰にも見えない冒険に出発する、極めて感動的で美しい手描きアニメ映画である。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

少女アマンダの想像から生まれた”イマジナリー”のルドガーは、彼女にしか見えない存在。ある日、想像の世界で他者の記憶や想像を喰らう謎の男・ミスター・ブンティンに追われ、ルドガーはアマンダを守ろうと「想像の町」へと逃げ込む。そこで出会った仲間たちと共に、ルドガーは誰にも見えない壮大な冒険へと挑む。

みどころ・魅力

① スタジオポノックが贈る、息をのむ手描きアニメーション

『メアリと魔女の花』のスタジオポノックが手がけた本作は、緻密な手描きアニメーションが随所に光る。「想像の町」の幻想的な風景や躍動感あふれるアクションシーンは、デジタル全盛の時代に改めて手描きの豊かさと温かみを実感させてくれます。

② 子どもの「想像する力」を真正面から描いたテーマ性

大人になるにつれて失われていく想像力を、物語の中心に据えた意欲作。ルドガーを通じて「誰かに信じてもらえなくても、ここにいる」という存在証明の切なさと力強さが伝わり、子どもだけでなく大人にも深く刺さる普遍的なメッセージが込められています。

③ 原作小説の世界観を忠実に再現したダーク・ファンタジー

A・F・ハロルドによる英国の人気児童文学が原作。おとぎ話の温かさの中に潜むほろ苦さと恐怖を巧みに映像化しており、「イマジナリー」が喰われるという独特のダークな設定が物語に緊張感を与え、最後まで目が離せない展開が続きます。

キャスト・声優一覧

ラジャー
ラジャー
メイン
›
寺田心
アマンダ・シャッフルアップ
アマンダ・シャッフルアップ
メイン
›
鈴木梨央
リジー・シャッフルアップ
リジー・シャッフルアップ
サブ
›
安藤サクラ
オーロラ
オーロラ
サブ
›
杉咲花
レイゾウコ
レイゾウコ
サブ
›
寺尾聰
ダウンビートおばあちゃん
ダウンビートおばあちゃん
サブ
›
高畑淳子
エミリ
エミリ
サブ
›
仲里依紗
ミスター・バンティング
ミスター・バンティング
サブ
›
イッセー尾形
ジンザン
ジンザン
サブ
›
山田孝之
ジョン
ジョン
サブ
›
川原瑛都
骨っこガリガリ
骨っこガリガリ
サブ
›
スノーフレーク
スノーフレーク
サブ
›

トレーラー・MV

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スタッフ

監督百瀬義行
EDア・グレート・ビッグ・ワールド ft. レイチェル・プラッテン「ナッシングズ・インポッシブル」

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

Netflixのサムネイルに映った、青みがかった屋根裏らしき空間と、こちらを見つめる少年。「ああ、また雰囲気だけの外国原作アニメか」と正直思った。スタジオポノックと気づいて少し姿勢を正したものの、かまえて見るほどでもないかと思いながら再生ボタンを押した記憶がある。そこからの第一印象の崩れ方が、あとになってじわじわ効いてくる。最初の30分は「きれいだな」くらいの感触だったのに、中盤のある展開で急に物語の輪郭がはっきりして、終盤では口をつぐんで画面を見ていた。2回目に見たとき気づいたのは、序盤の何気ない日常描写が全部伏線として機能していたことで、そういう設計の丁寧さに「ああ、なめてた」と思った。

「存在を信じてもらえること」が、誰かを生かしている

ラジャーは少女アマンダの想像から生まれた存在で、アマンダだけに見える。この設定自体はよくある「見えない友達」ものの枠組みだが、この映画が描いているのはもう少し重くて、普遍的な話だと思う。「誰かに見えていること」「存在を認められること」が、文字通り生死に関わるのがラジャーたちの世界だ。誰にも想像されなくなったイマジナリーは消える。それだけではなく、邪悪な存在にその想像ごと食われることもある。

これを単純に「子どもの純粋さを守れ」という話として読むのは、少しもったいない。もっと大人向けの痛みがここにはある。大人になるにつれて人間は、誰かの「想像の中の自分」から少しずつ切り離されていく。友人が結婚して、親が老いて、関係が薄れていく中で、かつて自分を特別に見ていた視線が消えていく感覚——ラジャーが経験する「アマンダから見えなくなる恐怖」は、それと地続きだ。

作中の想像の町は美しい場所として描かれているが、よく見るとそこに集まっているのは「誰かに必要とされなくなった存在」ばかりだ。賑やかで色彩豊かなのに、どこかひっそりとした印象がある。2回目に見てそのことに気づいたとき、あの楽しそうな風景が全然違う色で見えた。

悪役の動機も、この主題とつながっている。イマジナリーの想像を食らうことで生き延びようとするその存在は、誰かに「見えていること」への飢えを別の形で体現しているとも読める。歪んだ形の、承認への渇望。そこまで読み込むと、単純な勧善懲悪じゃない薄暗さが滲んでくる。

スタジオポノックの手描きアニメーションが、このテーマにはよく合っていた。デジタルで整えられすぎない線の揺らぎが、「不安定な存在」を描くのに機能している。想像の産物であるラジャーが、現実の風景の中にうっすら透けるように佇む場面の処理は、技術的にも感情的にも正しい選択だと思った。

特に刺さったシーン

終盤、ラジャーがアマンダの危機に駆けつける一連の流れで、声の演技と映像が奇妙にかみ合う瞬間がある。台詞の量は少ないのに、声優の息遣いと間だけで感情が伝わってくる設計で、「ああこれちゃんと芝居で見せようとしてる」と気づいた。昨今のアニメは音楽で感情を誘導することが多いが、あのシーンはBGMが引いていて、代わりにキャラクターの呼吸とSEで引っ張る。劇場の音響でそれを体験した人は、映像の印象がかなり違ったはずだ。

もう一点、序盤のアマンダとラジャーが屋根裏で過ごす日常描写。何でもない会話と、子どもらしい空想の積み重ね。2回目に見るとこの場面が終盤への仕込みになっていると気づいて、「そういうことだったのか」と静かに落ち込んだ。楽しいシーンを楽しいとだけ受け取れない構造になっている。

読んで見たくなったら——『屋根裏のラジャー』はDMM TVで視聴できる(14日間無料)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 子ども時代の「自分だけの世界」に強い記憶がある人
  • 感情を直接ぶつけてくる映画より、じわじわ効いてくる映画が好きな人
  • 手描きアニメーションの線の質感に意味を見出せる人
  • 「なぜそのキャラクターはそう動くのか」を2回目に確かめたくなるタイプ
  • スタジオジブリ以外の日本手描きアニメーション映画を追いかけている人

合わない人

  • 冒頭30分でテンポの遅さを感じると離脱してしまう人
  • ファンタジー設定の「ルール」が最後まで曖昧なことが気になる人
  • 泣かせにくる映画として身構えると肩透かしを食らいやすい(泣かせ方が間接的)
  • 原作小説準拠の欧米的な物語構造が合わない人

次に見るなら

「見えない存在と子ども」という主題で真っ先に連想するのは思い出のマーニー。こちらはスタジオジブリ作品で、「実在するのか、しないのか」という曖昧さをより文学的に掘り下げている。屋根裏のラジャーの「存在を信じること」の問いが刺さった人なら、マーニーの終盤の解釈がまた違って見えるはず。

想像の世界そのものが舞台になる構造が好きならパーフェクトブルーよりは時をかける少女(細田守版)が近い。日常と非日常の境界が曖昧になっていく感触と、その世界で「誰かとの関係が変わっていく」切なさが共鳴する。ジャンルは違うが感触は似ている。

純粋に手描きアニメーションの品質で追いかけるなら、同じスタジオポノックのメアリと魔女の花と並べて見ると、チームとしての進化の跡が面白い。あちらのほうが物語は分かりやすく、こちらのほうが余韻が重い。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア×¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT×¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu×¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+
『屋根裏のラジャー』は現在、**DMM TV**および**Netflix**で配信中です。手描きアニメーションの美しさは大画面でも存分に楽しめますが、サブスク加入済みであればすぐに視聴を始められます。ファンタジー好きな方にも、家族と一緒に鑑賞したい方にもおすすめの一作です。

よくある質問

Q. 『屋根裏のラジャー』はどこで見られますか?
A. DMM TVとNetflixで配信されています。どちらかのサービスに加入済みであれば、追加料金なしで視聴できます。
Q. 何歳くらいの子どもに向いていますか?
A. 小学校中学年以上を対象とした内容ですが、ダークな描写もあるため小さなお子様には保護者と一緒の視聴がおすすめです。大人が見ても十分に楽しめる深みがあります。
Q. 原作はありますか?
A. はい。英国の作家A・F・ハロルドによる児童文学『The Imaginary』(2014年)が原作です。日本語版は『ぼくがラジャーだったころ』として刊行されています。
Q. スタジオポノックの他の作品も見たい場合は?
A. 同スタジオの『メアリと魔女の花』(2017年)や短編集『ちいさな英雄』(2018年)もあわせてチェックしてみてください。いずれもNetflixや各種配信サービスで確認できます。

まとめ

『屋根裏のラジャー』は現在、**DMM TV**および**Netflix**で配信中です。手描きアニメーションの美しさは大画面でも存分に楽しめますが、サブスク加入済みであればすぐに視聴を始められます。ファンタジー好きな方にも、家族と一緒に鑑賞したい方にもおすすめの一作です。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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