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百合星人ナオコサン
| 放送年 | 2010年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
惑星ユリから来たエイリア・直子は、地球を「ユリ化」して征服しようと企てている。中学生の美鈴は、自分の家の屋根に住む直子に常に悩まされている。二人は地域で痴漢が出没しているという噂を聞き、調査することにした。
作品概要・あらすじ
あらすじ
惑星ユリからやってきたエイリアン・直子は、地球を「ユリ化」して征服しようと目論む宇宙人。中学生の美鈴は、なぜか自分の家の屋根に居座る直子に毎日振り回されている。ある日、ふたりは近隣に痴漢が出没しているという噂を耳にする。征服計画もそっちのけで調査に乗り出す直子と、巻き込まれる美鈴——ちぐはぐなコンビが繰り広げるドタバタ日常コメディ。
みどころ・魅力
① 直子のズレたキャラクターが生み出す笑い
「地球征服」という大目標を掲げながら、行動はどこまでも的外れで小市民的。宇宙人らしさと庶民感覚のギャップが独特のシュールなユーモアを生み出しており、直子が何かするたびに思わず笑ってしまうテンポのよいギャグが詰め込まれています。
② 原作マンガの雰囲気を忠実に再現したビジュアル
okamaによる独特のゆるいタッチを活かしたキャラクターデザインが特徴的。アニメーションでも原作のゆったりとした空気感がそのまま表現されており、コミカルなシーンと日常描写のバランスが心地よく仕上がっています。
③ 短編OVAならではのテンポのよさ
長い説明や複雑な展開を省いた軽快なテンポで、テーマ(今回は痴漢捜査)をコンパクトに描き切っています。気軽にサクッと楽しめるボリューム感で、コメディアニメ入門にもおすすめできる一作です。
キャスト・声優一覧








スタッフ
| 監督 | 竹内哲也 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 竹内哲也 |
| 音響監督 | 岩浪美和 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルで全部わかる、というのは珍しいことだと思う。「百合星人ナオコサン」——読んだ瞬間に「あ、これもう全部そこに入ってる」と察した。惑星ユリから来た宇宙人が地球を征服しようとしている話で、その宇宙人の名前がナオコサン。設定を読む前にタイトルだけで笑える作品というのは信頼できる。2010年のOVAで、当時は「短いし、まあ気分転換に」という気持ちで再生したはずが、2回目以降は明確にナオコサンの動向を確認するために見ている自分に気づいた。TVシリーズの補完でも続編でもなく、完全に単体で完結しているので、原作知識ゼロで入っていい作品ではある——ただし、この手触りは原作の空気を変換したものだということは頭に入れておいた方が見方が変わる。
「征服」という名の、一番距離の近い存在の話
ナオコサンは地球を「ユリ化」して征服しようとしている。これを真顔で言い張りながら、実際には中学生の美鈴の家の屋根に住んでいる。この構図を1回整理すると、「支配者と被支配者」ではなく「迷惑な同居人」以外の何物でもない。
この作品が面白いのは、征服という大げさなラベルを貼り続けながら、実態は完全に生活密着型のコメディになっているところだ。痴漢が出没しているという噂を聞いて調査に乗り出すくだりなど、「それ宇宙征服者がやることか」というツッコミを作品自体がすでに内包している。ナオコサンの行動原理は征服なのかもしれないが、結果として彼女は美鈴の日常の中に完全に組み込まれている。
2回目に見て気づいたのは、美鈴がナオコサンに「悩まされている」という描写の実態で、それが「困っている」というより「巻き込まれている」に近い質感だということだった。距離が近い。屋根の上に住んでいる宇宙人との距離感として、物理的にも心理的にも近すぎる。
新井里美のナオコサンは、このキャラクターの核心を正確に掴んでいると思う。大げさな宣言をするわりに、声のトーンがどこか生活感に引っ張られている。「征服する」という台詞の熱量と、実際にやっていることの温度差——あの演技の「ずれ」こそがナオコサンというキャラクターの本質だ。出演作115本のキャリアの中でも、この種のキャラクターへの解像度は特別に高い。野中藍の柊ちゃんは、この作品における「外からの目線」として機能していて、騒動の中でほどよく平温を保っている。87本の出演歴の中でも、こういう「巻き込まれ方の上手い脇役」における安定感は際立っている。
征服という建前と、べったりした日常という実態。その落差をギャグとして処理しながら、実は「一番近くにいる他者」についての話になっているのがこのOVAの核心だと思っている。
特に刺さったシーン
痴漢調査に乗り出すシーンで、ナオコサンが完全に張り切っているところ。「地球征服の下調べ」という理屈を自分の中で成立させながら動いているのだろうが、実態は美鈴と一緒に地元の問題に首を突っ込んでいるだけで、そのギャップに静かに笑ってしまう。新井里美のあの微妙な「やる気」の声音——高すぎず低すぎず、でも妙に本気——がこのシーンを成立させている。「征服者なのに普通に街のことが気になっている」という矛盾を、演技でなだらかにつないでいるのが上手い。序盤のナオコサンの「初手がそれか」という行動パターンも、見るたびに「ああ、そういうキャラクターなんだ」という理解が積み重なっていく構造になっていて、OVAの短い尺でそれをやり切っているのは地味にすごいと思う。
読んで見たくなったら——サブスク配信はなし。TSUTAYA DISCASの30日間無料トライアルでレンタル代ゼロで見れる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- タイトルを読んだ瞬間に「わかった」と笑える人
- 大げさな設定と地味な日常のギャップで笑うタイプのコメディが好きな人
- 新井里美・野中藍の演技を短い尺で味わいたい人
- 「何も解決しないけど楽しかった」で満足できる人
- 2010年前後のOVA文化——コアファン向けに作られた、ちょっと尖ったやつ——に郷愁を感じる人
合わない人
- ストーリーの起伏や明確な解決を求める人
- 宇宙人・SF設定に一定のリアリティを期待してしまう人
- 短編OVAに「長編の密度」を求める人
- TSUTAYA DISCASかAmazon DVDでしか見られない現状に手間を感じる人(配信がないのは正直きつい)
次に見るなら
侵略!イカ娘——「地球を征服しようとしている存在が日常に完全に取り込まれる」という構造がほぼ同じ。こちらはTVシリーズで尺が長い分、キャラクターとの付き合い方が深くなる。ナオコサンの「征服という名の同居」が好きなら、イカ娘の「侵略という名の住み込み」は確実に刺さる。
日常——ギャグの温度感が近い。大げさな出来事が起きているのに、なぜか全体的に乾いていて落ち着いているあの感じ。声優陣の演技もコメディOVAとは違う方向で面白く、「静かに笑える」という体験の別パターンとして見てほしい。
Aチャンネル——「近い距離にいる他者との日常」という軸で繋がる作品。ナオコサンが「迷惑な同居人」路線なら、こちらは「距離感がちょっとバグっている友人たち」路線。野中藍の出演もあり、この界隈のOVA・TVシリーズを一本の線で辿れる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『百合星人ナオコサン』は現在、定額制の配信サービスでの配信は確認されていません。視聴を希望する場合は、DVDなどのパッケージメディアをご利用ください。短編OVAながら原作の魅力をしっかり凝縮した作品ですので、入手できる機会があればぜひチェックしてみてください。