※本ページはアフィリエイト広告を含みます。

00:08
| 放送年 | 2014年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
このアニメーション作品は8秒間で構成され、フレーム間に間隔を作り、それを徐々に拡大していきます。時間経過ではなく、拡張と拡大がテーマです。8秒がより豪華で充実した時間へと変化します。東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の修了制作作品で、2014年アニマムンディ最優秀ギャラリー映画賞、2014年ANIMPACTで審査員特別賞を受賞しました。
作品概要・あらすじ
あらすじ
わずか8秒で構成された実験的アニメーション短編。フレームとフレームの間に意図的な「間」を設け、それを徐々に拡張していくという独自の手法で、時間の経過ではなく「拡張」と「拡大」そのものをテーマに据えた作品です。この8秒間が、より豊かで充実した密度の高い時間体験へと変容する過程を映像で追求しています。東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の修了制作として生まれ、2014年アニマムンディ最優秀ギャラリー映画賞、ANIMPACTでの審査員特別賞を受賞した国際的注目作です。みどころ・魅力
① 「8秒」という極限の時間を素材にした実験精神
通常のアニメーションが物語や映像美を追う中、本作は「8秒」という最小単位の時間そのものを素材として扱います。フレーム間の「間」を意図的に操作することで、見る者の時間知覚を揺さぶる、従来の映像表現の枠を超えた実験的アプローチが圧倒的な個性を放っています。② 「時間」の概念を問い直す哲学的テーマ
「拡張と拡大」というテーマのもと、時間は直線的に流れるものではなく、知覚と密度によって変容するものだという問いを映像で体現しています。わずかな尺の中に凝縮された哲学的思考は、鑑賞後も長く余韻を残します。③ 国際映画祭で評価された完成度の高い映像表現
アニマムンディとANIMPACTという二つの国際的な映画祭で受賞を獲得した実力作。東京藝大の修了制作という制約の中で生み出された映像表現の洗練さは、短編アニメーションの可能性を広げる一作として世界から高く評価されています。スタッフ
| 監督 | 久保雄太郎 |
|---|---|
| 音楽 | 櫻井美希 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——「00:08」って、何時何分だよという話
タイトルを見た瞬間、時計アプリかと思った。「00:08」。深夜0時8分か、あるいは8秒か。それだけで十分に頭がおかしい(褒め言葉)。東京藝術大学の修了制作と知って、ああそういうことかと納得する半分、いやでもそれで済む話じゃないだろうという半分が共存したまま再生ボタンを押した。
8秒の映像が「拡張」されていく、という説明を読んでいたはずなのに、実際に見るとその感触は想像と全然違う。秒数が伸びるわけではない。8秒という器の中身が、どんどん密度を持ち始める。映画館の暗闇の中でそれを体験すると、時間というものがいかに「感じ方の問題」であるかを、理屈ではなく皮膚で知ることになる。
8秒は、充填されることで初めて「時間」になる
この作品が問いかけているのは、時間の長さではない。時間の質量だ。
フレームとフレームの間に意図的な間隔を作り、それを段階的に広げていく——という技法だけ聞くと、スローモーションの話に聞こえる。でも実際にやっていることはそれとは根本的に異なる。スローモーションは「速度を落とす」が、この作品がやっているのは「隙間を作って、その隙間に何かを棲まわせる」という操作に近い。
8秒という時間は、何も詰め込まれていないとただの「8秒」として通過する。ところがフレームとフレームの間に間隙が生じ始めると、そこに観客の知覚が流れ込んでくる。予測と現実のズレ、次のフレームへの微細な期待、「あ、ここが伸びた」という気づき——そういうものが間隙を埋め始める瞬間、8秒は単なる8秒ではなくなる。
音楽で似たような体験をしたことがある人は多いと思う。同じ4小節でも、演奏者が「間」を意識して演奏したものと、そうでないものでは、聴き手が感じる時間の密度がまるで違う。この作品はそれをアニメーション/映像の文法でやっている、と言い換えてもいい。
ジャンルが「サイコロジカル」と分類されているのも合点がいく。恐怖や衝撃でなく、知覚そのものを揺さぶる種類の「サイコロジカル」だ。見終わった後、妙に現実の時間の流れ方が気になってしまうような、あの感覚。8秒を体験したのに、終わった後で10分ぐらい経ってたんじゃないかという気分になる、あれがこの作品の本体だと思っている。
東京藝大の修了制作として生まれたこと、アニマムンディで最優秀ギャラリー映画賞を受賞したことも、文脈として重要だ。アニメーションという形式を「動く絵」としてではなく「時間操作の装置」として捉え直す視点——それを8秒という極端に短い尺で徹底した、という意味で、この作品は実験的であると同時に非常に誠実だと感じる。
特に刺さったシーン
最初の数フレームが通常速度で流れたあと、初めて「間」が挿入される瞬間。あそこで空気が変わる。スクリーンの前で、体が「あれ?」とごくわずかに緊張するのが自分でわかった。
映画館という空間でこれを体験することの意味が、特にその瞬間に集約されていると思う。自宅のディスプレイで見ていたら、なんとなく再生が引っかかったのかと思ってしまうかもしれない。でも劇場の暗闇の中、大きなスクリーンと音響に包まれた状態でその「間」に遭遇すると、それが意図的な操作であることが体に伝わる。間が伸びるたびに、8秒という枠の中に別の時間が呼び込まれてくる感覚が強くなっていく。
8秒という尺で「終わり方」があるのかどうかという問いも面白い。終わる。でも「終わった」という感覚より「切られた」に近い手触りが残る。それ自体が問いかけになっているような気がして、上映後しばらく席を立てなかった。
読んで見たくなったら——サブスク配信はなし。Amazonで購入できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 実験映画・アバンギャルドアニメーションを普段から追っている人
- 「何も起きない」ように見える映像の中に設計を読み取る楽しさを知っている人
- 時間知覚・知覚心理学に興味がある人(映像論・哲学寄りの趣味がある人)
- 東京藝大・アニマムンディといった文脈でアニメーションを見ている人
- 8秒という制約の中で何ができるかを問う発想自体に面白みを感じる人
合わない人
- ストーリーとキャラクターを軸にアニメを楽しんでいる人(そもそも別ジャンルの話だ)
- 「短すぎて感想が書けない」と感じるタイプ(それはそれで正直な反応だと思う)
- 実験的な映像作品に「で、何が言いたいの?」と聞きたくなる人
次に見るなら
時間と知覚をテーマにした映像体験として、新海誠「彼女と彼女の猫」を挙げたい。5分以下の短編でありながら、時間の流れと記憶の質感を扱う繊細さがある。「短さ」を武器にした映像表現という文脈で並べてみると、両者の対照が面白い。
アニメーションを「動く絵」ではなく「時間の操作」として作った作品という視点では、湯浅政明「マインドゲーム」も参照点になる。フレームレートや速度を意図的に崩す手法が、時間の感触を変える——という経験を、もっと長尺・物語付きで体験したいなら。
東京藝大系の短編を続けて見たいなら、同大アニメーション専攻の修了制作をまとめて追うのが早い。文化庁メディア芸術祭や各映画祭の受賞作品リストを入口にすると、この作品と地続きの実験的映像に継続してアクセスできる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
現時点では、「00:08」は主要な定額制動画配信サービスでの配信は確認されていません。東京藝術大学大学院の修了制作作品であるため、映画祭や上映イベントでの鑑賞が主な方法となります。公式情報や上映スケジュールを随時チェックされることをおすすめします。
