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2004

イノセンス
★ 3.8 / 5.0アクションサイコロジカルSF
| 放送年 | 2004年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Production I.G |
2032年、医療技術の発展により人類はサイボーグ化し、人工知能も急速に発展してアンドロイドが商業化された。試作型の女性アンドロイドによる連続殺人事件が発生し、捜査機関は対策に乗り出す。
目次
作品概要・あらすじ
あらすじ
人形のように美しい人型ロボット(ガイノイド)が普及した近未来。試作型の女性型アンドロイドが、突如として持ち主を殺害する事件が連続して発生します。公安9課の捜査官バトーは、相棒のトグサとともに事件の真相を追い、製造元である企業や暗躍する組織へと迫っていきます。サイボーグ化が当たり前となり、人間と機械、生命と人形の境界が曖昧になった世界で、バトーは捜査を通じて「魂とは何か」「人とは何か」という根源的な問いと向き合うことになります。膨大な引用と幻想的な映像が織りなす、思索的なSFミステリーです。みどころ・魅力
① 圧巻のビジュアルが描く近未来世界
3DCGと手描き作画を融合させた映像美が最大の魅力です。荘厳な祭礼のシーンや、緻密に作り込まれた都市景観は息をのむ完成度を誇ります。光と影、人形のモチーフが全編を貫き、唯一無二の世界観を視覚的に体験できます。② 「人と機械の境界」を問う哲学的テーマ
本作は単なるアクションSFにとどまらず、生命・魂・自我とは何かを深く掘り下げます。古今東西の名言や哲学・宗教からの引用が随所に散りばめられ、観るたびに新たな発見がある重層的な物語構造になっています。③ 主人公バトーの内面に迫る物語
前作で主役を務めた草薙素子に代わり、今作では寡黙な戦士バトーが主人公です。愛犬への情愛や、失われた存在への想いを通じて、無骨な彼の繊細な内面が丁寧に描かれます。相棒トグサとの掛け合いも見どころの一つです。キャスト・声優一覧

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スタッフ
| 監督 | 押井守 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 沖浦啓之 |
| 音楽 | 川井憲次 |
| 美術監督 | 平田秀一 |
| 音響監督 | 若林和弘 |
| OP | 川井憲次「Kugutsuuta ura mite chiru [Making of a Cyborg]」 |
| ED | 伊藤きみこ「Follow Me」 |
関連作品
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OP
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感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
名前だけは何度も聞いてきた。攻殻の、あの名作扱いされている映画。押井守の。でも正面から座って見たことはなかった。なんとなく難しそうで、説教くさそうで、ずっと後回しにしていた作品だ。今回ようやく腰を据えて見て、最初の三十分は正直「何の話なんだ、これは」と思いながら画面を追っていた。台詞の半分が誰かの引用のように響いて、登場人物たちは会話というより、各自の独白を順番に投げ合っている。明らかに置いていかれている感覚。ただ、その置いていかれる感じが途中から妙に癖になる。わからないまま、画と音にずるずる飲まれていく。見終わってから頭の中で台詞が反芻されて、結局もう一度頭から追うはめになった。掴めたとは言わない。掴めないことが居心地よくなってくる、変な映画だった。人形を通して問われる、「人間である」ことの心許なさ
連続殺人事件を追う、という体裁はある。試作型のアンドロイドが持ち主を手にかける。捜査が動く。けれど見ていくうちに、この事件はあくまで枠でしかないとわかってくる。この映画が本当に見つめているのは「人形」のほうだ。人間は自分に似せて人形を作る。そうして作られた人形の、つるりとした無表情な顔をのぞき込んだとき、そこに映って返ってくるのは、人間が「自分は人間だ」と思い込んでいる、その根拠の薄さだったりする。 単なる近未来SFとして見ると、この映画はずっとはぐらかしてくる。誰がどう悪い、何が正しい、という線をきれいに引いてくれない。代わりに延々と、人と機械の境目はどこにあるのか、という問いを台詞のかたちで積み上げていく。面白いのは、その問いを一番抱えているのが、事件そのものより、捜査する側の体のほうだという構図だ。義体化が当たり前になった世界で、自分のどこまでが自分なのか。記憶も、肉体も、後から付け替えられるとしたら、「私」を保証してくれるものは何も残らない。 バトーが飼い犬に執着し、決まった食事を決まった手順でこなし、いなくなった素子の不在をどこかで引きずっている——そういう、生活のささやかな反復こそが、彼を「人間の側」につなぎとめている細い糸として描かれる。崇高な魂ではなく、犬と、習慣と、誰かがいない寂しさ。人間と人形を分けるものがそんな頼りないものでしかないなら、この境目はこちらが思うよりずっと薄い。その薄さを正面から見せられるのが、この作品の怖いところだ。特に刺さったシーン
中盤、異国情緒のただよう街を巨大な行列が練り歩く一連のシーン。あそこで完全にやられた。川井憲次のあの呪文めいた合唱が鳴り始めた瞬間、物語がいったん止まって、ただただ画と音の洪水に押し流される。意味を追うのをやめて、音の振動を体で受けるしかなくなる時間。映画館の音響で浴びたら、たぶん腹の底に響いて逃げ場がない。配信の小さい音量で見ても圧があるのだから、大きいスクリーンと音響で対峙したらどうなるのか、想像して少し悔しくなった。 声では、やはり大塚明夫のバトーが効いている。低くて乾いていて、感情を全部は出さない。その出さなさが、この男の抱えている空白とちょうど噛み合う。横で山寺宏一のトグサが、まだ生身の部分を多く残した相棒として人間くさく動揺してくれるから、バトーの静けさが余計に際立つ。脇でも平田広明のコガやてらそままさきのアズマといった声がきっちり世界の解像度を上げていて、終盤、田中敦子の声がふっと戻ってくるところで、ああこの不在を待っていたのかと、自分でも意外なくらい胸が動いた。読んで見たくなったら——『イノセンス』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 答えを出されるより、問いを投げられっぱなしにされるほうが好きな人
- 引用だらけの密度の高い台詞を、わからないまま味わえる人
- 押井守の作り込まれた画と、川井憲次の音に身を浸したい人
- 前作(1995年版)を見て、あの世界の続きの空気をもっと吸いたい人
合わない人
- 物語がぐいぐい前に進む推進力や、わかりやすいアクションの見せ場を求める人
- 哲学的な独白が続くと、置いていかれて退屈してしまう人
- キャラクターの感情を、台詞ではっきり説明してほしい人
次に見るなら
GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊。1994〜95年の前作にあたる劇場版で、こちらのほうが足取りは軽い。草薙素子が前面に立って動くぶん入りやすいので、イノセンスで戸惑った人は先にこちらへ戻ると、あの不在の意味が効いてくる。 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX。テレビシリーズなので一話ごとに事件があり、世界観の入口としては段違いに親切。チームの掛け合いも楽しめて、重い哲学に疲れたときの口直しにちょうどいい。 serial experiments lain。事件の手触りは違うけれど、「自分とは何か」「どこからが自分か」をネットワーク越しに問い続ける感触が近い。あの居心地の悪い静けさが癖になったなら、まず合うはず。配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ | |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
「イノセンス」は、dアニメストア、U-NEXT、Amazonプライムビデオ、DMM TV、Huluの5つのサービスで視聴できます。アニメ作品に強いdアニメストアをはじめ、複数の主要サービスで配信されているため、ご自身が利用中のサービスで気軽に楽しめます。映像美と思索的なテーマをじっくり味わいたい方は、ぜひお好みの配信サービスでチェックしてみてください。


