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ルパン三世 princess of the breeze ~隠された空中都市~
| 放送年 | 2013年 |
|---|---|
| フォーマット | スペシャル |
| 話数 | 1話 |
| 制作 | TMS Entertainment |
シャハルタという小さなヨーロッパ都市国家は空中に浮かんでおり、数年間外界との接触がなかった。政府は君主制から共和制に移行し、その記念に国宝展覧会が開催される。ルパンは展覧会に潜入して秘密の王妃の宝を盗もうとするが、空賊団がその宝を奪ってしまう。
作品概要・あらすじ
あらすじ
小さなヨーロッパ都市国家・シャハルタは、空中に浮かぶ謎めいた国家として長年外界との接触を絶っていた。君主制から共和制への移行を祝う記念式典として、国宝の展覧会が催されることになる。ルパン三世はその秘宝を狙って潜入を試みるが、同じく宝を狙う空賊団が先手を打って宝を強奪。ルパンと空賊団、そして浮遊都市の運命が絡み合う冒険活劇が幕を開ける。
みどころ・魅力
① 空中に浮かぶ秘境都市という独自のロマン
外界と隔絶された「浮遊する都市国家」というSF的な舞台設定が、冒険活劇としての没入感を高めている。古き良きヨーロッパの街並みが空中に浮かぶビジュアルは、スペシャル作品ならではのスケール感で描かれており、画面映えする空中アクションを存分に楽しめる。
② ルパン対空賊団という二重の争奪戦
国宝を巡ってルパン一味と空賊団が激突するという構図が、単純な泥棒劇を超えた緊張感を生み出している。策士同士の読み合いと予測不能な展開が続き、「次は誰が宝を手にするのか」というサスペンスが最後まで視聴者を引きつける。
③ ルパン三世シリーズらしいユーモアと活劇のバランス
シリアスな陰謀と軽快なコメディが絶妙に共存するのはルパンシリーズの真骨頂。ルパン・次元・五ェ門・不二子・銭形とおなじみのキャラクターたちが個性を存分に発揮しながら、テンポよく物語を牽引する。初見の方でも楽しめる独立した読み切り構成になっている。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 金崎貴臣 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 加々美高浩 |
| 音楽 | 大野雄二 |
| 美術監督 | 高峯義人 |
| 音響監督 | 清水洋史 |
| ED | Yuji Ohno & Lupintic Five with Friends feat. Predawn「Treasures of Time」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
ルパンのTVスペシャルは外れが少ないという経験則があって、タイトルに「空中都市」とあったから録画した。2013年当時、空に浮かぶ都市というビジュアルへの期待値があった。最初に見たときは「ああ、いつものルパンだ」と思って、良い意味でも悪い意味でもリラックスして見ていたのだが、2回目に見たとき気づいたのは、ルパンが珍しく「盗む前に奪われる」側になるところから話が始まるという構造の面白さだった。空賊団という設定が、いつものルパンの役割を横取りしているわけで、盗人が盗まれるというひっくり返しが本編の通奏低音になっている。シリーズを長く追っているファン向けに作られているSPだから、毎回のお約束をどこでいじってくるかを楽しむ視聴になる。
「隔絶された場所」にだけ残るものの話
空中に浮かぶ都市シャハルタが「数年間外界との接触がなかった」という設定は、単なるロマン的な飾りではない。外の世界と切り離された空間で、君主制から共和制への移行という政治的な変革が起きている。つまりこのSPが描こうとしているのは、孤立した場所の中での価値の転換だ。
国宝展覧会という舞台装置もそこに絡む。外界に閉じた国の宝を「見せる」ことで何を意味するのか。王政時代の宝は、共和制の国でどんな意味を持つのか。ルパンが盗もうとしている「秘密の王妃の宝」は、政治体制が変わったあとの世界では誰のものなのか、という問いが背景に流れている。
ルパンというシリーズは基本的に「持つ者から奪う者」の話だが、このSPでは「持っていた者」がいなくなった後の宝を誰が持つべきかという問いが混入している。空中都市という文字通り「地に足がつかない」場所に宝を置くことで、所有の正統性がふわふわと宙に浮いたまま話が進む。それがこの作品のいちばん面白い仕掛けだと、複数回見てようやく気づいた。
神谷浩史が演じるシオン・アーデル・ビクロビュートというキャラクター名の長さからして、「お前は何者なんだ」という問いを最初から観客に投げかけている。空中都市の人間は地上の論理では測れない、という作り手の意図が名前のレベルから滲んでいる。
特に刺さったシーン
不二子が登場するたびに、沢城みゆきの声の「余裕のある低さ」が耳に残って、何度見ても同じところで止まって聞き直してしまう。不二子というキャラクターは台詞の情報量より声の温度で語るタイプで、沢城さんがそれを完全に理解した上で演じているのが伝わってくる。
五ェ門(浪川大輔)の出番は毎スペシャルさほど多くはないのだが、刀を抜くタイミングの「間」が独特で、このSPでも空中というロケーションでの立ち回りシーンが絵として面白い。高所での動きは作画的にも作りがいがある場面で、制作側もそこに力を入れていることが伝わってくる。
山寺宏一の銭形は、コメディパートで笑わせつつシリアスな場面では急に重みが出てくるという両方をこなしていて、ルパンのSPにおける銭形の立ち位置の難しさを毎回クリアしている。諏訪部順一演じるバナードは敵役として置かれているが、空賊というキャラクター造形が声の質と合っていて、腹の読めない感じがよく出ていた。
読んで見たくなったら——『ルパン三世 princess of the breeze ~隠された空中都市~』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ルパン三世のTVシリーズ・過去SPをある程度追っているファン
- 「空中都市」「浮遊城」系のロマンに反応してしまうタイプ
- 沢城みゆき・浪川大輔・神谷浩史の演技を目当てに作品を選ぶオタク
- 1時間前後で完結する短編ミステリー的な構成が好きな人
- 政治的な権力移行と「宝の所有権」みたいな話が好みに刺さる人
合わない人
- ルパンシリーズをほとんど見ておらず、キャラクター関係を1から理解したい人
- TVスペシャルという尺と密度の薄さに物足りなさを感じるタイプ
- 「空中都市」の設定にSF的な厳密さや世界観説明を求める人
- ルパンに強烈なオリジナリティを期待しており、「いつものルパン」に満足できない人
次に見るなら
ルパン三世 DEAD OR ALIVE(1996年劇場版)は孤立した島国と政治権力という点でテーマが近い。空中都市と閉じた島という空間設定の共通点があるうえ、ルパンがシステムそのものと戦う構図が似ている。劇場版ならではの密度があり、このSPを気に入ったなら必然的に見ることになる一本。
ルパン三世 カリオストロの城(1979年)は空中都市つながりというよりも、「政治体制と財宝と権力」というテーマを同じ軸で扱っている古典。今作とは作風が全然違うが、シリーズの基準点として持っておくとSPの位置づけが見えてくる。
未来少年コナンは空中に浮かぶ人工都市・インダストリアが舞台の冒険作で、「隔絶された場所の権力者と宝」という構造を本格的に掘り下げた作品。ルパンとは全く異なるトーンだが、今作で刺さった要素の源流のひとつがここにある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『ルパン三世 princess of the breeze ~隠された空中都市~』は、U-NEXTおよびDMM TVで現在配信中です。追加料金なしの見放題作品として視聴できるサービスもありますので、各プラットフォームのラインナップをご確認ください。TVスペシャルならではのボリューム感で、週末の一本にもおすすめです。
