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SINGLES
| 放送年 | 1993年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | MADHOUSE |
本文訳 咲は姉のボーイフレンドである要に密かに恋心を寄せていた。大学進学を機に、咲は人生の新しい章を始めることにする。要を忘れ、新しい恋を求めるためだ。
作品概要・あらすじ
あらすじ
姉のボーイフレンドである要に、ずっとひそかな恋心を抱いてきた女子高生・咲。叶わぬ恋と自覚しながらも、その想いを心の奥に抱えて日々を過ごしてきた。大学進学という新たな人生のページへの転換を前に、咲はついに動き出す決意をする——要への想いに区切りをつけ、新しい出会いと恋を探し始めることに。身近な存在への禁じられた片思いにけじめをつけ、一歩ずつ前へと進もうとする少女の心情を繊細に描いた、1993年制作のラブコメOVA。みどころ・魅力
① 叶わぬ恋の繊細な心理描写
姉の彼氏という「叶えてはいけない相手」への恋心という、複雑でリアルな感情設定が本作の核心です。要への想いが美しくも切なく描かれ、主人公・咲の揺れ動く内面が丁寧に表現されています。共感しやすいテーマながらも重くなりすぎない絶妙なバランスが魅力です。② 新しい一歩を踏み出す青春の転換点
恋を「忘れる」という能動的な決断が、主人公の成長を象徴しています。大学進学という節目に自分の気持ちに向き合い、前へ進もうとする姿は、青春の自分探しドラマとしても見応えがあります。恋愛だけでなく「変わろうとする意志」を描いた作品です。③ 90年代ラブコメならではの温かみある空気感
1993年制作ならではのアナログな作画タッチと、当時の高校生・大学生の日常描写が漂う独特の雰囲気を楽しめます。派手な演出よりも感情と関係性の機微を重視した落ち着いた語り口が、懐かしいアニメを愛する視聴者の心に刺さります。キャスト・声優一覧








スタッフ
| 監督 | 阿部司 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 君塚勝教 |
| 音楽 | 永田茂 |
| 美術監督 | 青木勝志 |
| 音響監督 | 本田保則 |
| OP | 成田沙織「春よ恋」 |
| ED | 成田沙織「ビーナスは眠らない」 |
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
1993年のOVAというだけで、そもそもたどり着くのが難しい。「SINGLES」というタイトルで検索しても英単語すぎて情報が流れていき、気づいたら全然違う洋楽バンドのページを読んでいる、というのが最初の体験だった。U-NEXTのラインナップを古い順にスクロールしていて偶然見つけた、という人間が世の中に一定数いると思う。自分もそのひとり。
見始めたときの正直な印象は「普通の90年代少女マンガ原作っぽいやつだ」だった。姉のボーイフレンドに恋する妹、大学進学を機に気持ちを切り替えようとする——設定だけ聞けばありふれている。ところが見終わってから、この作品がどこかほかと違う質感を持っていることに気づく。2回目を見て、それがどこから来ているのかを確認しようとする。でも確認しきれない。この「謎の作品」感が、妙に頭に残る。
「好き」の賞味期限と、忘れようとする意志の滑稽さ
この作品が描こうとしているのは、恋愛の成就でも失恋の痛みでもなく、「忘れようと決意することの無意味さ」だと思っている。咲は要への気持ちを「大学進学」というライフイベントに紐付けることで清算しようとする。環境が変われば気持ちも変わる、という人間の素朴な信仰。でも実際には、物理的な距離や新しい日常は、感情の上書きに思ったほど機能しない。
90年代のラブコメOVAというフォーマットは、尺が短いぶん「キャラクターが何を考えているか」よりも「キャラクターがどう動くか」で感情を見せる構造になりがちだ。SINGLESはその制約の中で、咲の内側のぐるぐるをセリフではなく状況の積み重ねで描いている節がある。皆口裕子が演じる咲の声は、明るく振る舞おうとしている人間の「少しだけ空回りしている感じ」を絶妙に乗せていて、そこに作品の核が宿っている。
要を演じる松本保典の声は、こういう役——主人公が一方的に意識しているが本人は鈍感、あるいは気づいていないふりをしている男——の「罪のない無神経さ」を自然に出せる人で、SINGLESでもその特性が活きている。嫌なやつでもなく、完璧でもなく、ただそこにいる男。それが余計に厄介だ、という話がこのOVAの本質だと思う。
また、草尾毅演じる立花大地という新登場人物の存在が、構造として面白い。咲の「新しい恋」候補として機能しながら、彼が画面に出るたびに「咲は本当にこっちへ進もうとしているのか?」という問いを観客に投げてくる。答えを急がないで、その揺れをそのまま見せる。これが1993年のOVAでちゃんとできていることが、謎で、すごい。
特に刺さったシーン
咲が意を決して「要のことは終わり」と自分に言い聞かせるシーン——そのすぐ後に、まったく関係ない文脈で要の話題が出てきて、一瞬だけ表情が揺れる。天野由梨演じる姉の咲坂乃梨子が何気なく要の名前を出した瞬間の、皆口裕子の間の取り方が忘れられない。セリフではない。「ちょっとだけ黙る」という演技で、ここ数分間の咲の決意がいかに表層的だったかを一発で見せる。
声優4人のアンサンブルとしても聴き応えがあって、90年代前半のキャスティングの密度を感じる。天野由梨は同時期に複数の主要作に出ていた時期で、姉という立場の複雑な感情——妹に対する愛情と、自分のボーイフレンドを慕われていることへの微妙な感覚——を、過剰にならず乗せている。
読んで見たくなったら——『SINGLES』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 90年代OVAのラブコメ文脈を知っていて、その中での「ちょっと違う質感」を探している人
- 恋愛の解決より、恋愛の手前の「どうにもならない期間」を描いた話が好きな人
- 松本保典・草尾毅・皆口裕子・天野由梨のキャリアを追っているファン
- 尺が短いOVAで過不足なく完結する話が好きな人
合わない人
- 明確な恋愛の決着・告白成功・ハッピーエンドの爽快感を求めている人
- 90年代アニメ特有の作画・演出の「粗さ」が生理的に合わない人
- あらすじ・関連情報が少ない作品を調べながら見るのが苦痛な人
- TVシリーズの続編や補完OVAを求めている人(これは完全に独立した作品)
次に見るなら
SINGLESのような「恋愛の決断の手前で止まっている感じ」が刺さった人には、「彼氏彼女の事情」を勧めたい。こちらはTVシリーズで尺も情報量も段違いだが、感情の整理がつかないまま動いていく主人公たちの描き方が近い温度感にある。
90年代OVAのラブコメとして「同時代に何があったか」を知りたいなら、「ああっ女神さまっ」OVA版(1993年)が参照点になる。こちらは路線がまったく違うが、同年代の制作水準・キャスティング傾向を比べる素材として面白い。
姉妹と恋愛対象の複雑な関係性というテーマに引っかかった人は、「KimiKiss pure rouge」あたりが現代的な整理をした同系統の話として入りやすい。声優の演技スタイルの変化も含めて、30年の差を感じながら見ると発見がある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『SINGLES』はU-NEXTで視聴できます。1993年制作の希少なラブコメOVAを、いつでも手軽にお楽しみいただけます。90年代アニメならではの温かみある恋愛描写を味わいたい方にも、ぜひおすすめしたい作品です。