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バビロン
| 放送年 | 2019年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | その他 |
| 制作 | REVOROOT |
東京地検の検事・清崎善は、ある製薬会社の違法行為を調査中、西東京に設立された自治区「新区」の選挙をめぐる大きな陰謀に遭遇する。彼はこの事件の真実を追い求めていくことになるが、その過程で様々な利権と権力が絡む複雑な事件へと巻き込まれていく。
作品概要・あらすじ
あらすじ
東京地検特捜部の検事・清崎善は、製薬会社の不正を追う捜査の中で、西東京市に新設された自治特区「新区」の首長選挙にまつわる巨大な陰謀へと引き込まれていく。事件の核心に近づくほど、政界・財界・法曹界を巻き込む深淵な闇が姿を現し、清崎は法と正義の限界を問われる極限の選択を迫られる。「悪」とは何か——その問いが、やがて世界規模へと拡がっていく。みどころ・魅力
① 法廷サスペンスから始まり、哲学的問答へと深化する構成
製薬会社の不正捜査という地に足のついた出発点から、物語は「悪とは何か」「法で裁けない罪は存在するか」という根源的な問いへと加速度的に展開する。社会派スリラーとしての骨格が崩れることなく哲学的テーマを担う脚本の密度は見応え十分だ。② 不気味な存在感を放つ謎の女・斉贈賞
物語を貫く最大の異物として機能するキャラクター・斉贈賞は、登場するだけで場の空気を一変させる。彼女の目的・正体・行動原理が明かされるにつれ、視聴者の倫理観そのものが揺さぶられる。声優・早見沙織の演技も本作の異質なムードを大きく支えている。③ 国内を越えて国際的スケールへ広がるクライマックス
中盤以降、事件は国境を超えた外交問題へと波及し、スケールが一気に拡張する。個人の正義と国家の論理、さらには人類普遍の倫理観が衝突する終盤の展開は、従来の犯罪ドラマの枠に収まらない問題作としての顔を見せる。キャスト・声優一覧




















スタッフ
| 監督 | 鈴木清崇 |
|---|---|
| 原作 | 野﨑まど |
| 原案キャラデザ | ざいん |
| キャラクターデザイン | 後藤圭佑 |
| 音楽 | やまだ豊 |
| 美術監督 | 中村典史 |
| 音響監督 | 明田川仁 |
| OP | 山田 豊「Echoing ft. Sysha」 |
| ED | Q-MHz feat. uloco「Live and let die」 |
| ED | Q-MHz feat. 小松未可子「イノチ食ム魂」 |
| ED | Q-MHz feat. 小松未可子「イノチ食ム魂 (requiem Ver.」 |
| ED | Q-MHz feat. *Namirin「知らない誰かの新しい世界 (blood stained ver.」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「後半がすごい」という評判だけ先に入ってきて、ずっと後回しにしていた。ミステリーとかサイコスリラーとか、重いジャンルはそれなりに体力がいる。仕事で疲れて帰った日に見るやつじゃないな、と思っていたら1年以上経っていた。
実際に見始めると、序盤は思ったより地に足のついた展開だった。製薬会社の不正を追う検事・正崎善という人物を軸に、どこかリアルな手触りの法律ドラマとして進んでいく。中村悠一の声がこういう役にどれだけ合うか、というのを確認する時間でもあった。あの、感情を抑えながら少しずつ圧をかけていく芝居。あれは得意技だと思う。
2周目に入ると、序盤に仕込まれていた伏線の密度に気づいてぞっとした。最初は「丁寧な導入だな」と思っていた場面が、実は全部あとのためにあったとわかる感覚。この作品、思ったより用意周到だった。
「善とは何か」を問われ続けて、答えを持ち帰れなかった話
バビロンが本当に描きたかったのは、たぶん「悪役の倒し方がわからない」という状況だと思う。
曲世愛というキャラクターは、いわゆる「悪」の記号を一切まとっていない。動機を語らない、目的を明かさない、でも確実に人を死に追いやっていく。ゆきのさつきの演技がこの不気味さを成立させていて、台詞の少ない場面でも「何かがおかしい」という感覚を声だけで作り出していた。172本のキャリアの中でも相当特殊な役どころだと思う。
正崎善はこの相手に対して、法律でも倫理でも太刀打ちできないことを思い知る。「自殺を合法化する」という政策を軸にした物語の構造は、単なるトリッキーな設定ではなく、「善悪の判断基準がどこにあるか」という問いを実際に機能させるための仕掛けだった。
正崎が自治区「新区」を巡る陰謀の中で対峙するのは、権力でも犯罪組織でもなく、「論理的に正しく見える悪」だ。置鮎龍太郎が演じる齋開化はその政治的な側面を体現するキャラクターで、胡散臭さと説得力が絶妙に同居している。あの声の重さがなければ、あの役はここまで機能しなかったと思う。
後半に入ると物語はさらに抽象度を上げる。哲学的な問答が増えて「これはどこへ着地するのか」と不安になる時間帯が続く。その不安を最後まで解消しないまま終わらせる構成は、賛否あるのは理解できる。ただ、「答えを出さないこと自体がこの作品の答え」という読み方もできる。正崎善が結局どうしたか、というのは、視聴者が自分の立場を問われる仕掛けでもある。
善を定義できない状況で、善であろうとすることの苦しさ。それをエンタメとして成立させようとした野心は、成功半分・失敗半分くらいだと思っているけど、その野心があること自体は評価したい。
特に刺さったシーン
曲世愛が正崎善と直接向き合う場面が何度かあるが、その中でも中盤の尋問に近いやりとりが忘れられない。中村悠一が「検事として正しく」圧をかけようとするほど、ゆきのさつきの演じる曲世愛がそれを完全に受け流していく。怖がる様子も挑発する様子もない。ただ、こちらの言葉が届いていない感じ。あのシーンで初めて「あ、正崎は勝てないんだ」と思った。
それから、櫻井孝宏が演じる九字院偲のある告白に近い場面。普段は飄々としたキャラクターが崩れる瞬間があって、そこで初めてこの人物の輪郭がはっきりする。演技の変化が細かくて、1回目は展開に引っ張られて気づかなかった部分を、2回目でようやく拾えた。
市道真央の瀬黒陽麻は出番こそ多くないが、物語の空気を変える役割を担っていて、そのシーンになると画面の温度が下がる感覚があった。
読んで見たくなったら——『バビロン』はABEMAで視聴できる(無料プランあり)。
この作品が刺さる人・合わない人
合う人
- 「悪役が論理的に正しいことを言っている」という構造が好きな人
- 法廷・検察・政治系のリアル寄りドラマから入れる人
- 答えの出ない問いを「不完全なまま受け取れる」タイプ
- ゆきのさつきの怪演を一度体験してみたい人
合わない人
- 後半の哲学的な展開を「話が飛んだ」と感じる可能性が高い人(実際にそう感じる人は一定数いる)
- 伏線回収のカタルシスを求めている人——この作品はそういう終わり方をしない
- グロテスクな描写や自殺を扱うテーマに生理的な拒否感がある人
次に見るなら
魔法少女まどか☆マギカ——「善意が悪を生む」という構造を、もっとポップな入口から体験したいなら。テーマの重さはバビロンと近いが、キャラクターへの感情移入が先に来るぶん見やすい。善悪の定義が崩れていく過程の描き方は、バビロンと比べながら見ると発見がある。
ID:INVADED——検察・犯罪心理・謎の構造という要素が好きなら。こちらはSF設定を使って「犯人の内面に潜る」という切り口で、バビロン同様に「人を殺す側の論理」を正面から扱っている。テンポが良く、後半の畳み方はバビロンより整理されている。
灰と幻想のグリムガル——正反対のジャンルだが、「正しいことをしようとして正しくなれない人間」を丁寧に描く作品として。バビロンで消耗した後に見ると、同じ問いを別の角度から照らされている感覚になる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ | |
| Amazonプライムビデオ | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ | |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『バビロン』はABEMA・dアニメストア・U-NEXT・Amazonプライムビデオ・DMM TVで視聴可能です。主要な見放題サービスに幅広く対応しているため、加入中のサービスからすぐに視聴を始められます。ダーク系ミステリーやサイコロジカルスリラーが好きな方は、ぜひ試してみてください。
