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バスタード!! 暗黒の破壊神
| 放送年 | 1992年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 6話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | AIC |
登場人物たちは技術を放棄し、魔法と神秘の力を選んだ。暴走する神が世界を破壊し混沌に陥れた後、五人の魔術師グループが世界の再構築に乗り出す。指導者ダーク・シュナイダーとガラ、アルシェス・ネイ、アビゲイル、カル・スゥが、王国を征服し理想郷へと再建することを目指す。
作品概要・あらすじ
あらすじ
科学技術を放棄し、魔法と神秘の力が支配する剣と魔法の異世界。かつて暴走する神が世界を破壊し、混沌に陥れた後、最強の魔導師ダーク・シュナイダーをリーダーとする五人の術師たちが世界征服と理想郷の建設を目論む。しかし封印から甦ったダーク・シュナイダーは、圧倒的な魔力と傲岸不遜な性格のまま、仲間であり宿敵でもある者たちと激しくぶつかり合っていく。荻原一至の同名漫画を原作とした1992年のOVA作品。みどころ・魅力
① 規格外のカリスマ悪役主人公・ダーク・シュナイダーの爽快な暴れっぷり
圧倒的な魔力と自信過剰な性格を持ち、敵も味方も一切お構いなしに振り回すダーク・シュナイダーは、90年代ダークファンタジーが生んだ最高のキャラクターのひとり。彼が戦場に立つだけで空気が変わる圧倒的な存在感は、今見ても色褪せない魅力がある。② ハードロック・メタルへのオマージュが詰まった独自の世界観
キャラクター名や魔法名がオジー・オズボーン、ブラック・サバス、メガデスなど実在のロックバンド・アーティスト由来という遊び心あふれる設定が特徴。知っている人ほどニヤリとさせられる小ネタが随所に散りばめられ、90年代のアングラな熱量を感じさせる。③ 迫力の魔法バトルと大胆な描写が共存する90年代OVAの醍醐味
過激な戦闘シーンと成人向けの大胆な描写が同居する、まさに90年代OVAならではのエンターテインメント。当時の映像クオリティで丁寧に描かれた魔法エフェクトや肉弾戦の迫力は、パッケージ作品ならではの気合いを感じさせる仕上がりとなっています。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 秋山勝仁 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 北爪宏幸 |
| 音楽 | 田中公平 |
| 美術監督 | 池田繁美 |
| 音響監督 | 岩浪美和 |
| ED | 米倉利紀「Monochrome Trouble」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルだけは20年以上前から知っていた。「バスタード」というか、「ダーク・シュナイダー」という名前が、なんとなく90年代オタクの語彙に混じっていた。でも見る機会がなく、配信もなく、結局DVDを引っ張り出して見ることになった。
最初に見たとき、正直「これか」という感じだった。全裸に近い姿で敵を薙ぎ払い、女キャラは胸が揺れ、呪文名がヘヴィメタルのバンド名から来ている。悪名高い(いい意味で)90年代OVAのすべてが詰まっている。でも2周目でじわじわとわかってきたのは、この作品が単なる「ノリ」じゃなく、絵作りと演出に相当な力が込められているということだった。矢尾一樹のダーク・シュナイダーが最初のセリフを言った瞬間——あの低くて軽い、でも絶対的な余裕を纏った声——で、「ああ、これはキャラクターとしてちゃんと機能している」と認識が変わった。
全能の破壊者が、たった一人のために立ち止まる話
表面だけ見ると、バスタードはパワーファンタジーのOVAだ。最強の魔術師がかつての仲間たちを次々と倒していく、わかりやすい強者の物語。呪文名がAC/DCやメタリカのバンド名から来ているギミックも含め、「いかにも」な作りに見える。
でも、そこで止まってしまうともったいない。この作品の核にあるのは、全知全能であるはずの存在が、一人の人間によって動かされてしまうという構造だ。ダーク・シュナイダーはティア・ノート・ヨーコのキスで封印から解放され、彼女の危機に際して動く。彼が強大であればあるほど、その「動機」の小ささが際立つ。世界の征服を目論んでいた男が、少女を守るために動いている。
関俊彦が演じるカル=スとの関係性も、この構造を補強する。かつての同志であり敵対者でもあるカル=スは、ダーク・シュナイダーの「破壊者」としての側面を体現した存在に見える。彼らの戦いは単純な善悪の対立ではなく、同じ価値観を持った者が異なる選択をした結果の衝突だ。関俊彦の声はここで非常に重要で、優雅さと執念が同居した演技が、カル=スをただの「強い敵」ではなく、悲劇的な鏡像として機能させている。
玄田哲章のガラは、また別の軸でダーク・シュナイダーを照らし出す。あの深みのある声で語られる忠義と意地が、作品全体の「男のロマン」的な質感を底支えしている。千葉繁のダイ=アモンは声だけで「この人物、絶対に何か企んでいる」とわかる怪演で、OVA全体のテンション管理に貢献している。
1992年という時代に作られたこの作品は、今見ると「許されていた過剰さ」の記録でもある。露骨なファンサービスも、過剰な暴力表現も、今であれば再編集を余儀なくされるかもしれない。でも、その「全力」があったからこそ、ダーク・シュナイダーというキャラクターの矛盾——全能で傲慢で、でも確かに誰かのために戦う——が際立った。過剰さがキャラクターの誠実さを担保していた、という奇妙な構造が、この作品の核心だと思っている。
特に刺さったシーン
序盤、ダーク・シュナイダーが長い封印から目覚めて初めて本領を発揮するシーンがある。圧倒的な魔法で敵を蹴散らす、いわゆる「覚醒シーン」の類型なんだけど、矢尾一樹の演技が普通じゃなかった。喜びでも怒りでもなく、ただ「めんどくさい」という空気を纏いながら、それでいて有無を言わせない力を行使する。あの「強者の倦怠感」みたいなものが、声だけで伝わってきた。2回目に見たとき、これが意図的な演技設計だと気づいて、少し唸った。
もう一つ、山崎和佳奈のシーン・ハリが絡む場面。あの声の持つ清潔感と芯の強さが、ファンタジーOVAの中でも浮かずにちゃんと機能していた。「後でもっと有名になるんだろうな」という感覚を逆算的に持ちながら見ると、発見がある。
ガラが登場する終盤の戦闘は、玄田哲章の声の重さが画面の物理的な重量感を増しているように感じた。CGもデジタル作画もなく、セル画の動きと声だけで「強さ」を表現していた時代の仕事として、今見ても説得力がある。
読んで見たくなったら——サブスク配信はなし。Amazonで購入できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 90年代OVAをリアルタイムで経験した、あるいはその空気感に憧れがある人
- 矢尾一樹・関俊彦・玄田哲章・千葉繁といった声優陣の仕事を時代順に追っているコレクター気質の人
- ヘヴィメタルとファンタジーの組み合わせに無条件で反応できる人
- 「TVシリーズになる前の、濃縮されたOVA」というフォーマットが好きな人
- ファンサービス込みで90年代の過剰さを楽しめる人(現代的な倫理感でフィルタリングしながら見ない覚悟がある人)
合わない人
- 現代の基準でのキャラクター表現を求める人(女性キャラの扱いに強い不快感を持つ可能性が高い)
- 配信で手軽に見たい人(現時点ではAmazonでのDVD購入が唯一の選択肢で、そこにハードルがある)
- 丁寧な世界観説明や伏線回収を期待する人(このOVAは原作の濃縮版として機能しており、補完なしでは消化しにくい部分がある)
- ギャグとシリアスの混在が苦手な人(ダーク・シュナイダーは1話の中で何度も切り替わる)
次に見るなら
同じ時代の空気を持つ作品として、魔法騎士レイアース(OVA版)がある。CLAMPの世界観に90年代OVAの密度が加わったもので、バスタードが好きなら「あの濃さ」への入口として機能する。原作漫画との差異も含めて楽しめる。
ダーク・シュナイダーのような「最強だけど誰かのために動く」系の主人公が好きなら、幽☆遊☆白書(TVシリーズ)はほぼ必然的に刺さる。配信環境も整っており、バスタードのOVAで刺激を受けた後の「次の1本」として見やすい。
スレイヤーズ(TVシリーズ)は、同じ90年代ファンタジーでもコメディ側に振り切った対になる存在だ。バスタードのシリアスとギャグの配合が気に入ったなら、スレイヤーズの「全力でふざけている」側のバランスを体験する価値がある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
現在「バスタード!! 暗黒の破壊神」は主要な動画配信サービスでの配信は確認されていません。視聴はDVDなどのパッケージメディアをご利用ください。90年代ダークファンタジーOVAの名作として今なお根強いファンに支持されており、入手する価値は十分にあります。
