キャロル&チューズデイ

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2019キャロル&チューズデイ

キャロル&チューズデイ

★ 3.8 / 5.0ドラマ音楽SF
放送年2019年
フォーマットTVアニメ
話数24話
原作オリジナル
制作bones

火星への移民が始まって50年。AIが文化のほとんどを生産し、人々は受動的な消費者となっていた。アルバシティで生計を立てながらミュージシャンを目指す少女カロルは、何か欠けているものを感じていた。もう一人の少女トゥーンも同じく何かを求めていた。二人は音楽を通じて出会い、一緒に歌うことで、本当の創造と繋がりを見出していく。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

火星移住から50年。AIが音楽・映像・アートのほぼすべてを生み出す時代に、アルバシティで暮らす少女カロルは、路上演奏で生計を立てながらも何かが欠けている感覚を拭えずにいた。一方、裕福な家庭から逃げ出してきた少女トゥーンも、同じ空虚さを抱えていた。偶然の出会いから二人は音楽を合わせ、人間にしか生み出せない「本物」の歌声と繋がりを見つけていく。

みどころ・魅力

① 人間の歌声が持つ力——AIと対峙するテーマ

AIが文化を席巻する世界で、カロルとトゥーンは生の歌声と感情だけで道を切り拓く。テクノロジーと人間の創造性が問われる時代だからこそ刺さる、骨太なテーマが物語全体を貫いている。

② 豪華ミュージシャンが手がけたオリジナル楽曲

劇中楽曲はNulbarichやCzecho No Republic、Thundercatら国内外のアーティストが担当。キャラクターの成長に合わせて多彩なジャンルの曲が披露され、サウンドトラックとしても高い完成度を誇る。

③ 渡辺信一郎監督が描く火星の都市美術

『カウボーイビバップ』『サムライチャンプルー』の渡辺信一郎が監督を務め、BONESが作画を担当。近未来の火星を舞台にしながら温かみのある日常描写と、二人の少女の等身大の友情が丁寧に積み重ねられる。

キャスト・声優一覧

チューズデイ・シモンズ
チューズデイ・シモンズ
メイン
市ノ瀬加那
キャロル・ステンリー
キャロル・ステンリー
メイン
島袋美由利
アンジェラ・カーペンター
アンジェラ・カーペンター
メイン
上坂すみれ
ヨシュア
ヨシュア
サブ
梶裕貴
シべール
シべール
サブ
佐倉綾音
サブ
久野美咲
サブ
木村昴
シュバルツ
シュバルツ
サブ
菅生隆之
ケイティ・キ厶ラ
ケイティ・キ厶ラ
サブ
東山奈央
司会者
司会者
サブ
太田真一郎
スキップ
スキップ
サブ
安元洋貴

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スタッフ

監督堀元宣
原案キャラデザ窪之内英策
キャラクターデザイン斎藤恒徳
音楽
美術監督河野羚
OP「Kiss Me」
OPセレイナ・アン「Polly Jean」
ED「Hold Me Now」
ED「Not Afraid」
EDセレイナ・アン「Endless」
EDアンジェラ「The Tower」
EDボイセズ・フロム・マーズ「Mother」

関連作品

アニメ

書籍

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

渡辺信一郎監督と聞いたとき、正直「また宇宙ものか」とちょっと身構えた。『カウボーイビバップ』の文脈で語られることが多いから、どうせ似たようなノリだろうと半分流しながら1話を再生したのを覚えている。

火星。AI支配の音楽産業。家出少女。それだけ聞くとSFの衣を着たアイドルアニメっぽく見える。最初の30分はそう思って見ていた。でも、チューズデイがキャロルのピアノに合わせてギターをつま弾く、あの最初のセッションシーンで何かが変わった。「あ、これはその話じゃない」と気づいた瞬間だった。

2回目を見て気づいたのは、序盤の音楽シーンがどれも異常に静かだということ。売れ線のAI楽曲と対比させるために、二人の演奏はあえてチープに、ほとんど生音に近い形で収録されている。その設計の意図が、1周目では完全に素通りしていた。

AIが歌えなかったもの——「なぜ人間が音楽を作るのか」という問い

この作品を単純な「夢を追う少女たちの成長物語」として見るのは、たぶん半分しか見ていない。キャロル&チューズデイが本当にやろうとしていたのは、もっと根本的な問いだったと思う。AIが文化を効率よく生産できる世界で、なぜ人間が音楽を作り続けるのか。

作中のヒットチャートを席巻するのは、データ解析されたAI生成の楽曲だ。リスナーが何を求めているかを分析して、最大公約数の「いい曲」を量産できる。実際、物語内でもそのAI楽曲は売れているし、否定されてすらいない。この作品の誠実なところは、AI音楽を「悪」として描かなかった点だと思う。

じゃあキャロルとチューズデイの音楽は何が違うのか。二人はそれほど上手くない。プロとしての技術では、同じ時代を生きる競合相手たちに劣る場面も多い。それでも彼女たちの演奏が人の心を動かす、というのがこの作品の核にある信念だ。その「なぜ」を言語化しないのが、むしろ正しい選択だったと思う。説明できたら、それはもうAIが再現できるものになってしまうから。

諏訪部順一が演じるキャラクターの、音楽業界の内側にいる者としての冷めた視線が、この問いをさらに補強している。すべてを知っているような口ぶりで語りながら、それでも二人の演奏の前で何かが揺らぐ瞬間がある。あの声のトーンが微妙に変わる演技が、テーマを台詞なしで語っていた。

渡辺監督は音楽を「飾り」ではなく「物語の骨格」として使う人だとあらためて思った。楽曲の一つひとつが、その場面の感情を補完するんじゃなくて、感情そのものとして機能している。それはビバップのときからずっと変わっていない。

特に刺さったシーン

佐倉綾音が演じるシべールというキャラクターが、個人的には一番忘れられない。物語の中盤で、明らかに「怖い方向」に進んでいく。それまで佐倉さんが積み上げてきた繊細な声の演技が、崩れていく過程として機能しているのが、2回目を見て初めてわかった。「この演技、最初から設計されていたんだ」と気づいたとき、ちょっと背筋が寒くなった。

東山奈央が演じるケイティ・キムラは、業界の論理で動く人物なんだけど、音楽そのものに向き合う終盤のシーンで、それまでの硬い声のトーンが、ほんの少しだけ溶ける瞬間がある。台詞でも演出でも説明していないのに、声だけで伝わってくる。ああいう演技は何回見ても唸る。

安元洋貴が演じるスキップは、ちょっと変わった立ち位置にいる。安元さんの声は存在感が強くて、場合によっては作品のトーンを食ってしまうことがある。でもこの役では、その「でかさ」が逆に機能していた。スキップがある決断をする終盤の展開、あのシーンの重さは安元さんの声があってこそだったと思う。

梶裕貴が演じるヨシュアについては、序盤の登場シーンと終盤の再登場シーンを続けて見比べると、声の使い方が別人のように変わっているのがわかる。2回目以降でないと気づけない類の仕事だった。

読んで見たくなったら——『キャロル&チューズデイ』はABEMAで視聴できる(無料プランあり)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 音楽の話として見られる人。楽曲が本当によくて、挿入歌を後から聴き返したくなる
  • 「AIと人間のクリエイティビティ」という問いに興味がある人。説教くさくなく、ちゃんとドラマとして機能している
  • 渡辺信一郎作品のファン。スタイルの好みが合う人なら間違いなくはまる
  • NetflixやU-NEXTなど複数のサービスで配信されているので、とりあえず試しやすい

合わない人

  • ストーリーの起伏を求める人。中盤はかなりゆったりした展開が続く
  • SFの設定をがっちり掘り下げてほしい人。火星という舞台は背景として機能しているだけで、世界観の詳細にはほぼ踏み込まない
  • 心理描写の緻密さを求める人。どちらかというと「雰囲気と音楽で押す」作品なので、キャラクターの内面を丁寧に追いたいタイプには物足りなさを感じるかもしれない

次に見るなら

音楽と青春を重ねた作品が好きなら、坂道のアポロンもおすすめ。1960年代の長崎を舞台にしたジャズ青春もので、音楽が「言葉にできないものを伝える手段」として機能している点がキャロル&チューズデイと共鳴する。演奏シーンの熱量が圧倒的で、こちらも複数回見ると細部の発見がある。

渡辺信一郎監督つながりならカウボーイビバップは外せない。音楽の使い方の巧さ、スタイリッシュな演出、世界の余白の作り方、すべてにおいてキャロル&チューズデイの原点が見える。どちらを先に見ても成立するけれど、後から見ると「ああ、この人はずっとこれをやってきたんだ」と腑に落ちる。

「人間にしか作れないもの」という問いを別角度で追いたいならSHIROBAKOが面白い。アニメ制作という現場を通して、創作のしんどさと切れなさを描いた作品で、音楽の話ではないけれど、キャロル&チューズデイが刺さった人の多くがはまる作品だと思う。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+

『キャロル&チューズデイ』は現在、ABEMA・dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Netflix・Huluで視聴できます。主要な動画配信サービスに幅広く対応しているため、すでに加入しているサービスからすぐに視聴を始められるでしょう。無料トライアルを活用すれば、初回は無料で全話チェックすることも可能です。

よくある質問

Q. 何話完結ですか?
A. 全24話の2クール構成です。前半はカロルとトゥーンの出会いと成長、後半は音楽業界のより大きな舞台での葛藤が描かれ、最終回まで見応えのある展開が続きます。
Q. 子どもと一緒に観られますか?
A. 全年齢向けの内容で、過激な暴力表現などはありません。音楽や友情を軸にしたドラマなので、中学生以上であれば親子で楽しめる作品です。
Q. 音楽アニメとしてどのくらい本格的ですか?
A. 劇中楽曲はすべてオリジナル制作で、国内外のプロミュージシャンが手がけています。各話ごとに新曲が登場し、ライブシーンの演出も含め音楽ファンが納得できるクオリティです。
Q. 原作マンガはありますか?
A. アニメがオリジナル作品です。放送後にマンガ版がメディア展開されましたが、物語の本筋はアニメで完結しています。続編や劇場版は現時点では制作されていません。

まとめ

『キャロル&チューズデイ』は現在、ABEMA・dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Netflix・Huluで視聴できます。主要な動画配信サービスに幅広く対応しているため、すでに加入しているサービスからすぐに視聴を始められるでしょう。無料トライアルを活用すれば、初回は無料で全話チェックすることも可能です。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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