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エルフェンリート 通り雨にて 或いは、少女はいかにしてその心情に至ったか?(REGENSCHAUER)
| 放送年 | 2005年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Arms |
このエピソードは第11話の内での出来事で、ナナが家に馴染もうとしながら、自分がやれる家事を探し、ルーシーとしか知らないニュウの存在に慣れようとしている。怒られて逃げたナナはビーチで万堂に会い、その夜ルーシーを連れてくることを約束する。ニュウを連れて家を出ると雨が降り始め、ニュウは滑って頭を打つ。
作品概要・あらすじ
あらすじ
本作はTVシリーズ第11話の合間を描いた番外編エピソードです。マリコの一件のあと、ナナは身を寄せる家にどうにか馴染もうと、自分にできる家事を探しながら過ごしていました。けれどルーシーとしてしか知らないニュウの存在に、どうしても心がざわついてしまいます。ある日、叱られて家を飛び出したナナは、ビーチで万堂と再会し、その夜ルーシーを連れてくると約束を交わします。ニュウを連れて家を出ると、空からは通り雨が降りはじめ──。穏やかな日常と不穏な予感が交錯する、登場人物たちの心の機微をすくい上げた一編です。みどころ・魅力
① 居場所を探すナナの健気さ
本編では戦闘要員として描かれることの多いナナが、家事を手伝い、家族の一員になろうと懸命に振る舞う姿が丁寧に描かれます。誰かに必要とされたいという少女の純粋な願いが、コミカルな失敗も交えながら胸を打ちます。シリーズ本編とはまた違う、彼女の柔らかな表情に出会える貴重なエピソードです。② ニュウとルーシー、揺れる距離感
ナナにとってニュウは「ルーシー」でしかなく、その存在に慣れようと葛藤する心の動きが本作の軸となります。同じ顔でありながら全く異なる二つの人格に、登場人物たちがどう向き合うのか。緊張と戸惑いの入り混じった距離感が、物語全体に静かな緊張感を与えています。③ 「通り雨」が象徴する空気感
タイトルにもある通り雨は、穏やかな時間が一変する転換点を象徴しています。降りはじめる雨、滑って頭を打つニュウ──映像と演出が積み重ねる不穏な余韻は、本編へと続く物語の伏線としても見逃せません。原題「REGENSCHAUER(にわか雨)」が持つ意味にも注目してみてください。キャスト・声優一覧


















スタッフ
| 音楽 | MOKA☆ |
|---|---|
| OP | 野間久美子「Lilium」 |
| ED | 越智千恵子「Be Your Girl」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルが長い。「通り雨にて 或いは、少女はいかにしてその心情に至ったか?」——何回読んでも途中で記憶が霧散して、結局「エルフェンリートのOVAね」と自分に言い聞かせて再生ボタンを押した。最初はファンサービス的な番外編だろうと高をくくっていたら、これが本編第11話の“あの時間”をナナの側から描き直す一本で、TVシリーズを全部見終わってから来ると効きがまるで違う。1回目はただ降り出す雨のシーンに見入って終わった。2回目で気づいたのは、ナナがやたら家事のタネを探して家の中をウロウロしている、あの手つきの不器用さのほうだった。本編を知っているからこそ、ここで起きる小さな出来事の重さが後からじわっと効いてくる。
「役に立ちたい」が空回りする、居場所のない子の話
このOVAは単なる本編の穴埋めではなくて、ナナという子が「ここにいていいのか」を確かめようとして、ことごとくすべる三十分だ。新しい家に馴染もうとして、自分にできる家事を探す。でもニュウのことはルーシーとしてしか知らないから、目の前の無邪気な存在とどう接していいかわからない。怒られて飛び出す。この一連の流れが、全部「居場所がほしい」という一点に向かっている。サブタイトルが「少女はいかにしてその心情に至ったか」と問いの形になっているのが効いていて、本編で見せるナナの行動の“前段”を、感情の側から逆算して見せてくれる構成になっている。
面白いのは、ナナが求めているのが愛されることじゃなくて、役に立つことだという点だ。皿を洗う、何か手伝う、誰かの役に立つ——その回路でしか自分の存在を肯定できない。本編で能登麻美子が演じるユカの家事のテンポを見たあとにこれを見ると、ナナの“真似しようとして真似しきれない感じ”がよくわかる。家事って、その家のリズムに馴染んでいる人間だけが自然にできるもので、外から来た子が必死にやると、どうしてもズレる。そのズレが切ない。松岡由貴のナナは声のトーンひとつで、健気さと、その健気さが裏目に出る瞬間の両方を出してくる。通り雨というタイトルそのものが、ナナがこの家に滞在できる時間の頼りなさを言っているように思えて、見終わってからしばらく重かった。
特に刺さったシーン
ビーチで坂東に会う場面が、思っていた以上に良かった。中田譲治のあのガラガラした低い声が、海辺の開けた空気の中だと妙に角が取れて聞こえる。本編だと坂東はもっと殺気立った男なのに、ここではナナの相手として、不器用な大人としての一面がにじむ。ナナがその夜ルーシーを連れてくると約束する、あの軽さ——本人は何も知らないからこそ口にできる約束——が、終盤に向かってじわじわ怖くなる。
そして雨。ニュウを連れて家を出たところで降り出す通り雨、滑って頭を打つあの瞬間。1回目に見たときは単純に「うわ」と声が出たけど、2回目はその直前のナナの表情のほうをずっと見ていた。自分の選択が何を引き起こすかわかっていない子の顔。松岡由貴の芝居が、ここで一段ギアを変える。雨音と効果音の使い方も丁寧で、静かなのに緊張がほどけない。短い尺の中で、ここまで空気の温度を変えてくるのかと感心した。
読んで見たくなったら——『エルフェンリート 通り雨にて 或いは、少女はいかにしてその心情に至ったか?(REGENSCHAUER)』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- TVシリーズを最後まで見て、ナナというキャラに情が湧いてしまった人
- 本編の隙間で何が起きていたのか、感情の側から知りたい人
- 残酷さの裏にある「居場所」のテーマに反応してしまうタイプ
- 松岡由貴・中田譲治・小林沙苗の芝居を腰を据えて聴きたい人
合わない人
- 本編を見ていない人(ここから入ると確実に置いていかれる)
- 30分で完結する派手なアクションや決着を期待している人
- エルフェンリートの暴力描写そのものが苦手な人
- 静かな心理の積み重ねより、テンポの速い展開を求める人
次に見るなら
少女と暴力、その奥にある情感の置き方が近いという意味で、まずガンスリンガー・ガール。武器として扱われる少女たちの内面を、静かな芝居と音楽で丁寧にすくい上げる一作で、ナナの健気さに胸が締めつけられた人なら確実に効く。
子供の純粋さと残酷さが地続きになっている怖さを味わいたいならなるたる。可愛らしい絵柄の油断を、容赦なく裏切ってくる。エルフェンリートの“優しさと惨さの同居”が好きだった人に。
そして、柔らかい画づくりの内側に重いテーマを仕込む手つきが好きなら魔法少女まどか☆マギカ。少女たちが背負わされるものの重さという点で、後を引く読後感が近い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
「エルフェンリート 通り雨にて」は、現在dアニメストアで配信されており、見放題で視聴することができます。TVシリーズを補完する番外編として、登場人物たちの心情をより深く味わいたい方におすすめの一作です。dアニメストアならアニメ作品を中心に幅広く楽しめますので、本編とあわせてチェックしてみてください。