※本ページはアフィリエイト広告を含みます。

春を抱いていた
| 放送年 | 2005年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 2話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Trinet Entertainment |
春を抱いていたの主人公は、映画業界で働く岩木京介と加藤陽二。二人はアダルトビデオに出演しながら、成功を目指す俳優である。岩木がオーディションに合格して人気映画の主役を獲得すると、加藤は岩木に恋愛感情を抱くようになる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
映画業界を舞台に、俳優を目指す岩木京介と加藤陽二の物語。かつてアダルトビデオ業界で共演していた二人は、いまも同じ夢を追い続ける仲間同士だった。ある日、岩木が大作映画のオーディションに合格してスターへの道を歩み始めると、加藤の中に複雑な感情が芽生えていく。ライバルでもあり、かけがえのない存在でもある岩木への想いに戸惑いながら、加藤はその感情と静かに向き合っていく。華やかなショービジネスの裏側を舞台に、二人の男の間に芽吹く深い絆と感情の変化を丁寧に描いたBL作品。みどころ・魅力
① 芸能界というリアルな舞台設定
アダルトビデオから一般映画へと転身を図る俳優という、他のBL作品にはないリアリティのある設定が本作の大きな特徴です。華やかな業界の内側で生きる男たちの葛藤や野望が丁寧に描かれており、ドラマとしての厚みを生み出しています。単なる恋愛ものにとどまらない奥行きが楽しめます。② 静かに変化していく二人の関係性
岩木と加藤の関係は、仕事仲間から次第に深みを帯びていきます。急展開ではなく、互いの感情がゆっくりと変化していく過程が丁寧に描かれており、視聴者がその心の動きを自然に追えるのが魅力です。感情表現の繊細さと抑制されたテンポが、作品全体に独特の余韻をもたらしています。③ OVAならではの落ち着いた映像表現
テレビシリーズとは異なり、OVAとしてのクオリティにこだわった映像が見どころです。キャラクターの表情や間の取り方など、細部まで丁寧に作り込まれており、BL原作ファンだけでなく、大人向けのドラマアニメとして幅広い層が楽しめる仕上がりになっています。キャスト・声優一覧








スタッフ
| 監督 | 新田義方 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 丸藤広貴 |
| 音楽 | 佐々木聡作 |
| 美術監督 | 宮前光春、沼井信朗 |
| 音響監督 | 阿部信行 |
| OP | 森川智之「”Private Truth” by Toshiyuki Morikawa」 |
| ED | 三木眞一郎「”One Night Cruising” by Shinichiro Miki」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
森川智之と三木眞一郎が同じ作品に出る、という情報だけで手を出した。BLか、と思ったけど、そういう作品も書く、それが俺。2005年のOVAで、全4巻構成。元AV俳優ふたりが映画界で成功を目指すという設定を最初に読んだとき、正直「どんなグラデーションで描くんだこれ」という好奇心が勝った。見始めたら、予想より真っ当なドラマだった。愛憎とか嫉妬とか、そういう感情の描き方が、思ったよりもずっと手堅い。2回目に見たとき気づいたのは、岩城(森川)と香藤(三木)の関係が、最初から「ふたりの重力」として設計されているということ。初見では見落としていた序盤の目線のやりとりが、後半の答え合わせになっている。
「見られる仕事」をしてきた男が、初めて「見たい」と思った話
岩城京介という人物の面白さは、彼が長年「見られること」で生計を立ててきた側の人間だという点にある。AVという場所では、見られることは商品であり、感情は切り離す必要がある。それが映画の主役になった瞬間から変わる。見られ方が変わるのではなく、見る側との関係性が変わる。岩城が人気作の主役に抜擢される場面は、単純なサクセスストーリーとして読めるが、2回目以降はその「選ばれる」という行為の重さが違って見える。
香藤洋二が岩城に恋愛感情を抱くプロセスは、この作品で最もよく練られている部分だと思う。彼の感情は嫉妬から始まるわけだが、それは「岩城が手に入れたもの」への嫉妬ではなく、「岩城が変わっていく」ことへの反応に近い。長年隣にいた人間が、別の何かになっていく——それを間近で見てしまった男の話として読むと、ジャンルがBLかどうかに関係なく、刺さるものがある。
三木眞一郎の香藤は、感情を抑えているようでいて、声のトーンで全部出てしまっているキャラクターだ。三木眞一郎は355本出演しているだけあって、「抑制した感情が滲む」という演技の精度が異常に高い。台詞の少ない場面で何が起きているかを、声だけで伝えてくる。森川智之の岩城は逆で、堂々としているのに内側がわからない。それがOVA全体の構造とも合っている——岩城という人物は、最後まで「読みにくい男」として機能している。
この作品が単なるロマンスOVAではないのは、「職業の話」として成立しているからだと思う。AV出身というバックグラウンドへの偏見や業界の視線が、ドラマの外枠として機能している。愛が動く場所が「芸能界」という競争環境の中であることが、感情に緊張を与えている。
特に刺さったシーン
香藤が岩城の成功を知って、しばらく距離を置くくだりがある。あそこの三木眞一郎の間の使い方が本当に良い。怒っているのか、悔しいのか、寂しいのか、セリフでは説明されない。でも声の低さと台詞と台詞の間の長さで、全部わかる。「わかってしまう」という演技だ。355本の積み重ねとしか言いようがない。
もう一箇所、岩城が香藤に向き合う終盤の場面。ここで森川智之が選ぶ声の温度が、それまでの「つかみどころのない岩城」と明らかに違う。岩城という男が初めて「見せる」側から「見る」側に回った瞬間として機能しているのだが、それをセリフより声質の変化で伝えてくるのがうまい。思わず巻き戻した。
井上和彦が演じる佐和渚と、伊藤健太郎の漆崎一成というサブキャラクターが、物語の緊張を外から締める役割をしていて、このふたりが出てくる場面はテンポが一段引き締まる感覚がある。
読んで見たくなったら——『春を抱いていた』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- BL作品を「感情ドラマ」として見られる人
- 森川智之・三木眞一郎の声優仕事を追っているファン
- 2000年代OVAの作画・演出のテンポ感を許容できる人
- 職業・業界を舞台にした恋愛ドラマが好きな人
- 感情を説明しないキャラクターが好きな人
合わない人
- BLというジャンル自体に抵抗がある人(前提として無理)
- 現代の高密度アニメ作画に慣れていてOVA時代の絵が受け付けない人
- 急展開・ドラマティックな山場を期待している人(この作品は静かに動く)
- 原作マンガを読んでいないとキャラクターの掘り下げが物足りなく感じる場合あり
次に見るなら
抱かれたい男1位に脅されています。が好きなら試してほしい。こちらも芸能界を舞台にしたBLアニメで、「仕事と感情が交差する構造」という点でよく似た空気感を持っている。キャラクターの外面と内面のズレを楽しむ作品として、同じ文脈で見られる。
NO.6は直接的にBLではないが、「長年の関係性が恋愛へ転化するまでの過程」をしっかり描いた作品として近い手触りがある。感情の動きを丁寧に追いたい人向け。
同じ原作者・同時代の作品としてダブル・マインドも参照できる。「春を抱いていた」の雰囲気を気に入ったなら、2005年前後のOVA路線を追う価値がある。dアニメストア・U-NEXTで「春を抱いていた」本作は配信中なので、続きをそのまま流して見るのが一番早い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『春を抱いていた』は、dアニメストアとU-NEXTで現在配信中です。どちらのサービスでも視聴可能ですので、すでに契約しているプラットフォームからすぐにお楽しみいただけます。芸能界を舞台にした大人のBLドラマとして、落ち着いた雰囲気の作品をお探しの方にぜひおすすめです。