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JUNK HEAD
| 放送年 | 2017年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Yamiken |
遺伝子操作による寿命延長の影響で、人類は繁殖能力を失った。底なしの地下世界を統治するクローンが、繁殖能力を持つようになった可能性がある。パートンは人類の未来を確保するため、怪物が蔓延する地下迷路を通って任務遂行に選ばれる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
遺伝子操作による寿命延長の代償として、人類は繁殖能力を失ってしまった。一方、人類が支配する地下世界に住むクローン生命体たちが繁殖能力を獲得しつつあるという情報が入る。人類存続の使命を帯びた男・パートンは、見知らぬ地下迷宮へと送り込まれる。しかし到着早々に頭部を失い、記憶も言語も通じないまま、怪物たちが跋扈する深淵を彷徨うことになる。みどころ・魅力
① 一人の作家が7年かけて作り上げた、圧倒的な手作りの世界観
堀貴秀監督が約7年をかけてほぼ独力で制作したストップモーション作品。粘土や廃材で作られたキャラクターと背景は、CGにはない触感と温度を持ち、観る者を唯一無二の地下世界へと引き込む異様な没入感を生み出している。② 言語を超えたナンセンスなユーモアとダークな世界観の共存
主人公は言語が通じない異文化の地に放り込まれ、ドタバタしながらも奇妙な仲間と絆を結んでいく。ブラックユーモアとグロテスクな美しさが同居する独特のトーンは、ダークファンタジーとコメディの境界を軽やかに越えていく。③ 人類存続というSF的テーマを、アート映画の文法で描く
繁殖能力・クローン・種の存続といったハードSFのテーマを、セリフ最小限のビジュアルストーリーテリングで描く。深読みすれば重厚な哲学的問いが浮かび上がる一方、純粋にビジュアル体験として楽しめる多層的な構成になっている。キャスト・声優一覧






















スタッフ
| 監督 | 堀貴秀 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 堀貴秀 |
| 音楽 | 堀貴秀 |
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アニメ
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「クレイアニメ」という言葉だけ頭にあって、ずっと後回しにしていた作品だった。映画館でやっていると知ったとき、「行けたら行く」と思っているうちに上映期間が終わった。あのとき行っておけばよかった、という後悔の種類は人生に山ほどあるけれど、これもそのひとつになりそうな気がして、配信で改めて向き合った。
最初の10分で、後悔の質が変わった。「映画館で体験すべきだったやつだ」という確信に変わったのだ。地下世界へ落下していく主人公パートンの映像は、スクリーンではなく自分が落ちているような錯覚を引き起こす密度がある。あの暗闇と有機的な壁の質感は、大きいスクリーンと重低音のある劇場でこそ機能する類のものだったと思う。それでも配信で十分に引きずりこまれたのだから、映画館で見た人の体験がどれほどのものだったか、想像するだけで少し悔しくなる。
一人の人間が「世界」を作ること——JUNK HEADが本当に見せているもの
SF設定としては繁殖能力を失った人類の話だが、JUNK HEADを見ているあいだ、ずっと頭にあったのは別のことだった。この映画、ほぼ一人の人間が作っている。
堀貴秀という監督が、セットを作り、人形を作り、撮影し、編集し、音を作り——その作業を数年かけて続けて生まれた作品だということを知ってしまうと、画面の密度の意味が変わる。あの有機的でグロテスクで、しかしどこか愛おしい地下世界のクリーチャーたちは、一人の人間の内側から生まれた造形だ。それはCGIのレンダリングファームとも、大人数のアニメーターチームとも根本的に異なる「密度」を持っている。
作品のテーマは表面上「繁殖能力を失った人類の存続」だ。しかしその裏側にあるのは、もっと原始的な問いだと思う。何かを作り続けることに意味はあるか。誰にも見せる必要がなくても、世界を形にする衝動はどこから来るか。パートンが怪物だらけの地下世界を探索する物語は、同時に、堀貴秀という一人の人間が暗い作業部屋で世界を構築し続けた時間の記録でもある。
登場するクリーチャーたちに言語はほとんどなく、代わりに奇妙な音節と身振りでコミュニケーションする。それでもキャラクターが生きて見えるのは、人形の一体一体に作り手の手癖と視点が宿っているからだ。SF的なガジェットよりも、あの「一体一体を丁寧に動かした跡」が見えるアニメーションの質感こそが、この映画の核心にある。
単なる「変わったSFアニメ」として消費するには、作業量の重さが画面から透けて見えすぎる。それが心地よい重さとして残る映画だった。
特に刺さったシーン
序盤、パートンの頭部だけが地下世界の住人に拾われ、奇妙な身体に取り付けられて歩き始めるくだり。ここで思わず止めてじっくり見た。
このシーン、笑えるのに怖い。いや、笑えるから怖いのかもしれない。クリーチャーたちの動作がどこかユーモラスで、パートンとのコミュニケーションのちぐはぐさに笑いが出る。なのに舞台はどこまでも暗く、湿っていて、ことごとく生存に向いていない。その落差が絶妙で、「ああこの映画はホラーとコメディを同じ顔で出してくる種類のやつだ」と理解した瞬間だった。
声というか音というか——パートンが発する音、クリーチャーたちが発する音は、明確な言語ではないのにちゃんとキャラクターの感情として届く。声を当てているというより、人形に音を吹き込んでいる、という感覚に近い。その音響設計の精度が、この映画の「生きている感」を相当部分担っている。
読んで見たくなったら——『JUNK HEAD』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- H.R.ギーガーやジャン=ピエール・ジュネ作品のビジュアルに惹かれる人
- 「一人の作家が作った」という文脈に強く反応するタイプ
- ストーリーの明快さより世界観の密度を優先できる人
- 言語なしのコミュニケーションで感情を読むのが好きな人(サイレント映画的な楽しみ方ができる)
- 止め絵的な1フレームの作り込みを凝視するのが好きな人
合わない人
- ストーリーの起承転結と感情の山場を順番通りに求める人
- グロテスクなビジュアルが体質的に受け付けない人
- 「で、結局何が言いたいの?」という問いが頭から離れない人
- テンポよく展開が進む作品でないと集中が続かない人
次に見るなら
JUNK HEADの「一人の作家が異形の世界を作り上げた」感触が好きなら、電脳コイルも合うと思う。規模もスタッフ数もまったく違うが、作家の視点が画面の隅々まで一貫して行き届いている映画的密度という点では近い何かがある。磯光雄という一人の書き手が長年かけて作った世界の重さを、ぜひ比較して見てほしい。
有機的でグロテスクな地下世界のビジュアルが刺さったなら、ナウシカ(風の谷のナウシカ)の腐海描写を改めて見直すのもいい。虫の質感・腐海の湿度・毒の粒子感——あれも「生命の不気味さと美しさを同列に描く」作品の系譜にある。JUNK HEADを見た後だと、宮崎駿が腐海に込めた有機的な恐怖の源泉が少し違って見えるかもしれない。
もう少しナラティブとして語られる孤独な旅路を求めるなら、魔法少女まどか☆マギカ(劇場版)が次の候補になる。ジャンルは全然違うが「一つの閉じた世界のルールを丁寧に積み上げて、その世界の論理で感情を動かす」構造は似ている。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『JUNK HEAD』はU-NEXT・DMM TV・Huluの3サービスで視聴できます。いずれも月額サブスクリプションで利用可能なため、お好みのサービスから手軽に視聴できます。一人のアーティストが7年かけて作り上げた唯一無二の世界を、ぜひ大画面でお楽しみください。

