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恋と呼ぶには気持ち悪い
| 放送年 | 2021年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Nomad |
雨の日、サラリーマンの天草亮は駅で知らない女子高生に助けられる。後にその女生徒が有馬一花であることを知る。亮は浮気性で、彼女への恩返しとしてキスまたはデートを提案するが、一花に気持ち悪いと言われる。しかし、これが亮の新たな扉を開き、彼は彼女に夢中になる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
雨の降る駅で、女たらしのサラリーマン・天草亮は見知らぬ女子高生に助けられる。後日、その少女が妹の友人・有馬一花だと知った亮は、お礼にキスかデートを提案。一花に「気持ち悪い」と一蹴されたものの、その言葉がきっかけとなって亮は彼女のことが頭から離れなくなってしまう。年の差を超えた不思議な縁から始まる、ちょっとおかしくてじれったいラブコメディ。みどころ・魅力
① 「気持ち悪い」から始まる異色のラブコメ構図
ヒロインが主人公に惚れるのではなく、ヒドい第一印象を持つ女子高生に年上男性が一方的に惚れてしまうという逆転構造が新鮮。亮の空回りっぷりと一花のリアクションのギャップが笑いと胸キュンを同時に生み出す。② テンポよく積み重なる距離感の変化
「好き」の自覚から始まる一花の心情変化を丁寧に描いており、言葉にならない感情のゆらぎが視聴者をじわじわ引き込む。テンポのよいコメディ演出の合間に差し込まれる真剣なシーンの緩急が絶妙。③ キャラクターの掛け合いと脇役の存在感
亮と一花だけでなく、周囲のキャラクターも個性豊か。友人・家族・職場の人間関係が絡み合い、メインカップルの関係性をより立体的に際立たせている。軽快なセリフ回しで最後まで飽きさせない。キャスト・声優一覧























スタッフ
| 監督 | 中山奈緒美 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 柿原優子 |
| キャラクターデザイン | 藤田まり子 |
| 音楽 | 堤博明 |
| 美術監督 | 三宅昌和 |
| 音響監督 | 小泉紀介 |
| OP | ACE COLLECTION「モノクロシティ」 |
| ED | まるりとりゅうが「リナリア」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルで「ああ、そういう系か」と思って後回しにしていたやつ。年上サラリーマン×女子高生という組み合わせが表紙からにじみ出ていて、正直最初は食指が動かなかった。ONAという形式も、当時は「TVで拾われなかった枠」みたいな偏見があった。
で、実際に見たら——タイトルそのままの話だった。比喩でもなく、メタでもなく、天草亮が普通に気持ち悪い。それを一花がちゃんと「気持ち悪い」と言う。この素直さが、見終わった後に妙に引っかかって2回目を再生させた。
2周目で気づいたのは、亮の「気持ち悪さ」が徐々に変質していくタイミングの精度の高さで、1回目は流していたシーンにちゃんと布石が打ってあった。豊永利行の声の使い方も、軽薄な男から少しずつ何かを抱えた人間に見えてくる変化を、台詞より息の置き方で表現していてうまかった。
「気持ち悪い」から始まる恋は、どこで「恋」になるのか
この作品の核心は、恋愛感情の「発生瞬間」ではなく「自覚の遅さ」にある。天草亮はそもそも恋愛に対して完成されすぎている人間として登場する。次々と女性と交際し、軽い気持ちで高校生にキスかデートを提案できてしまう。これは単純な「チャラい男」の造形ではなく、恋愛の文法を身体で知りすぎて、逆に感情が追いつかない人間の話だとわかる。
一花に「気持ち悪い」と言われたとき、亮が受けたのは羞恥ではなく衝撃だったはずで、それが彼を動かす。長年の恋愛経験の中で「拒絶」を正面からもらったことがなかったか、少なくともあの言葉の温度でもらったことがなかった。一花の「気持ち悪い」は侮辱ではなく、ある種の正直さの塊で、それに亮が引き寄せられるのは論理的に正しい。
一方の有馬一花は、「恋愛を知らない女子高生」という設定でよくある無自覚ヒロインに見えるが、実は自分の感情をちゃんと言語化しようとする子として描かれている。自分の変化に気づいたとき「これが恋なのか」と問うより先に「なんで気になるんだろう」と動く。折笠富美子が演じる有馬百合子が時折混ぜてくる一言が、一花の感情整理の外部化として機能していて、母親キャラとしての情報量が多い。
ONA作品特有の尺の制約が、かえってこの作品に合っている気がした。感情の発展を丁寧にやりすぎない。「そうなっていく」過程の省略が、ある程度の余白を残す。TVアニメで1クール引き延ばされていたら、亮の気持ち悪さがただのストレスになっていた可能性はある。
特に刺さったシーン
益田(木村良平)が亮に対して「お前本当に好きなんじゃないの」と言う場面の空気感が好きだった。木村良平は声のトーンで「呆れ」と「心配」を同居させるのがうまくて、あのシーンは台詞のテキスト量が少ない分だけ声の演技に情報が詰まっていた。友人として亮を見ている人間の視点が入ることで、亮の変化が「本物」に見え始めるきっかけになっている。
花澤香菜が演じる松島有枝が関わる場面は、花澤香菜のキャリア(435本の出演作)を思えばこういう役を軽々こなすのはわかるのだが、「亮の元いた世界の象徴」としての佇まいが見事で、一花との対比がセリフなしで成立していた。
終盤、一花が自分の感情をうまく処理できなくなるあたりのシーン。感情的な爆発ではなく、どこか戸惑いながら行動してしまう、あの手詰まり感の描写が一番リアルだった。「恋と呼ぶには気持ち悪い」という感覚は、一花だけでなく亮側の話でもあったと気づいたのは2回目で、初回はただ一花の目線で追っていた。
読んで見たくなったら——『恋と呼ぶには気持ち悪い』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 年齢差ラブコメの「気持ち悪さ」を自覚した上で楽しめる人
- 感情の発生より「自覚」や「言語化」のプロセスに興味がある人
- ONAの短い尺で完結する話が好きな人(積読ならぬ積みアニが多い人に向いている)
- 豊永利行・花澤香菜の声が好きな人
合わない人
- 年上社会人×女子高生という設定に最初から倫理的なひっかかりを感じる人(その感覚は正しいし、作中でも「気持ち悪い」と言われているが、それでも着地は恋愛になる)
- テンポが遅めのラブコメが苦手な人(劇的な展開は少ない)
- 1クールしっかり尺を使ったラブコメを求めている人(ONA尺なので感情の積み上げはやや省略される)
次に見るなら
「気持ち悪い」から始まる感情の変化が好きなら、俺物語!!もおすすめ。こちらはロジックよりも純粋さで押し切るタイプだが、「恋愛の文法を知らない側の主人公」という点では相似形がある。主人公への読者感情の温度差が似ている。
年の差・立場差ラブコメとして見るなら腐男子彼氏。ではなく、ヲタクに恋は難しいを挟むのもいい。こちらは社会人×社会人で倫理的な複雑さがない分、「恋愛ベタ同士の接近」にフォーカスできる。ONAあがりにちょうどいいボリュームのTV版がある。
一花側の「自分の感情に戸惑う女子高生」という視点に引っかかりを感じたなら、古見さんはコミュ症です。が近い感触を持っている。感情の動きを言語化せず行動で追う構成で、静かなラブコメが好きなら。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『恋と呼ぶには気持ち悪い』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluで視聴可能です。各サービスのラインナップに含まれているため、すでに加入しているサービスからすぐに楽しむことができます。ONA全12話とコンパクトにまとまっており、一気見にもおすすめの作品です。
