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ルパン8世
| 放送年 | 2012年 |
|---|---|
| フォーマット | スペシャル |
| 話数 | 1話 |
ルパン三世の40周年記念ブルーレイセットに、ルパン続編のパイロット版が収録される。ルパン三世から5世代後、ルパン8世は未来のパリ上空を飛ぶ飛行船で盗賊稼業を営んでいる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
ルパン三世40周年記念ブルーレイBOXに収録されたパイロット版スペシャル。舞台はルパン三世から5世代後の未来のパリ。ルパン8世はその名に恥じない天才泥棒で、空中に浮かぶ飛行船を拠点に、近未来の空を舞台にした華麗な盗賊稼業を展開する。祖先から受け継がれた血と才能が、SF的な世界観の中で新たな形で甦る。ルパンシリーズの未来形として制作されたパイロット映像であり、後の正式シリーズ化に向けたビジョンが詰め込まれた意欲作だ。みどころ・魅力
① 近未来パリを舞台にしたSF×怪盗の融合
空中を飛ぶ飛行船が犯罪の拠点という設定は、従来のルパンシリーズのイメージを大胆に刷新している。近未来的な都市景観と古典的な怪盗アクションが融合した独特のビジュアルが、新鮮な没入感を生み出している。シリーズファンにとっても予測不能な驚きがある。② ルパン三世から5世代後という壮大な世界観
「5世代後の末裔」という設定により、シリーズのDNAを受け継ぎながらも全く新しい物語の可能性が広がっている。先祖の伝説がどのように語り継がれ、8世がその名にどう向き合うのかという構造が、長大なサーガへの期待感を高める。③ 40周年記念にふさわしいシリーズの未来像
このパイロット版は単なる番外編ではなく、ルパンシリーズが次の50年・100年にわたって続く可能性を示した映像だ。制作スタッフが「もし続きを作るなら」という問いに全力で答えた作品として、ファンにとって特別な価値を持つ一作となっている。スタッフ
| 監督 | りんたろう |
|---|
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
ルパン三世の40周年ブルーレイボックスを買ったのは、まあ積みになるのがわかっていても「持っておきたい」というオタク特有の衝動で、特典のパイロット版なんてそのうち見ればいいくらいに思っていた。で、数ヶ月放置してから再生したら開幕5秒で「え、8世?」と声が出た。三世の次じゃない。五代も飛んでいる。4世でも5世でもなく8世。しかも舞台は未来のパリ上空を飛ぶ飛行船。さすがに飛びすぎでしょというツッコミが追いつかないうちに話が始まる。2回目に見たとき気づいたのは、この「飛びすぎでしょ」という感覚自体が意図的に仕込まれているのかもしれないということだ。シリーズのDNAを継ぎながら思い切り別の場所に着地しようとする、その無茶さがパイロット版の空気にそのまま滲み出ている。
「ルパン」という血筋を背負うことの、軽さと重さ
5世代というのは現実的に考えるとおかしな数字で、ルパン三世の登場が1967年だとすると三世から8世になるまでおよそ200年近くかかる計算になる。そんな細かいことを気にしてはいけないのはわかっているのだが、逆に言えばこのパイロット版は「そういう計算を気にさせないくらいのスピードで飛ばす」ことを選択した。未来のパリ上空の飛行船という舞台設定が、まさにその「細かいことは吹き飛ばすぞ」という宣言に見える。
ルパン三世という作品が50年以上続いてきたのは、「ルパン」という固有名詞そのものが持つ引力による部分が大きい。三世はその名を継いだことで常に初代との比較を背負わされてきたし、そこから来る葛藤や軽さの使い方が作品ごとに微妙に違った。では8世はどうかというと、もはや「三世を超える」という意識すら薄れているのではないかと感じる。世代が開きすぎていて、比較対象としての三世が神話化されすぎているのだ。そうなると8世が継いでいるのは「ルパン一族の血」ではなく「ルパン一族という物語」になる。
パイロット版という性質上、キャラクターの掘り下げに限界はある。ただ、飛行船を拠点にするという設定選択に、作り手が何を見ていたかが透けて見える。空を漂いながら盗賊をする、どこにも根を張らない生き方。これは三世が地上を車で逃げ回るのとは違う自由の取り方だ。8世は先祖の重さを背負いながらも、その重さから文字通り離陸しようとしているように見える。このパイロット版が幻で終わったのが惜しいとすれば、その「血筋の重さを笑いながら飛んでいく8世」の成長を、もっと見てみたかったという一点に尽きる。
特に刺さったシーン
終盤の盗みが決まる場面の、あの軽さが好きだ。未来のパリという荒唐無稽な舞台でも、盗むときのテンポと間は明らかにルパン三世の文法を踏襲している。ああここにDNAがある、と思った瞬間だった。声の芝居も、軽薄さとどこか寂しさが混じったような塩梅で、「8世なりのルパン」というものを短尺の中で確かに立たせていた。飛行船の内装のごちゃついた感じ、未来っぽいのに妙にアナログな空気感も、美術的な判断として面白いと思う。2回目に見てようやく「この雑然さは意図的だな」と気づいた。継ぎ接ぎのようなルパン家の歴史を、部屋の作りで表現しているとしたら、かなり手が込んでいる。
読んで見たくなったら——『ルパン8世』はNetflixで視聴できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ルパン三世を複数シリーズ通して見てきたコアファンで、「こんなルパンもあり得た」という仮想線に興味がある人
- パイロット版・未制作作品・幻のプロジェクトといった「完成しなかったもの」への興味が強いアニメ史オタク
- SF的な世界観の中でも「盗賊稼業」というアナログな職業が動いているギャップを楽しめる人
- 30分以下で完結するコンパクトな作品を好む人、記念パッケージの特典として割り切って見られる人
合わない人
- ルパン三世の続編として正統な物語展開を期待している人(これはパイロット版なので物語はほぼ動かない)
- 世界観設定の説明が丁寧に行われないと乗れない人(「なんで飛行船?なんで8世?」は基本スルーされる)
- 「三世との違い」をキャラクターの口で語ってほしいと思う人
次に見るなら
ルパン三世 PART6は、同じくルパン一族の継承と過去の重さをテーマに据えながら、現代的な映像クオリティで描いた作品。8世で「血筋を背負うとはどういうことか」に引っかかりを覚えたなら、PART6のシャーロック・ホームズとの絡みを軸にした本編が面白いはずだ。
SF設定の盗賊コメディという意味ではキャシャーン Sinsではなく——そっちは全然違うか——カウボーイビバップのほうが近い。宇宙という未来的な舞台で賞金稼ぎという古典的な職業をやっている構造が8世と似ている。飛行船と宇宙船の違いはあれど、「未来の乗り物で漂いながら稼ぐ」というモードが重なる。
ルパン三世 カリオストロの城は言うまでもなく外せない。8世のパイロット版を見て「あの軽さと哀愁の混ざり方はどこから来るのか」と気になったなら、その答えの一端がここにある。8世が仮に量産化されていたとしたら、おそらくここを参照点の一つにしていたはずだ。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『ルパン8世』はNetflixで視聴できます。ルパン三世40周年を記念して制作されたパイロット版として、シリーズの新たな可能性を感じられる希少な一作です。未来のパリを舞台にした独自の世界観をぜひNetflixでお楽しみください。