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魔女っ娘つくねちゃん
| 放送年 | 2005年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 6話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Xebec |
魔女のツクネちゃんが田舎を旅しながら、人々に因果応報をもたらすというシュールなコメディ。善悪を問わず、その人が受けるべき報いを与えていく。ツクネちゃんの不思議な力と予想外の展開が織り交ざった、奇想天外な物語。
作品概要・あらすじ
あらすじ
小さな魔女・ツクネちゃんは、箒に乗って日本の田舎を旅する不思議な少女。彼女の使命は「因果応報」を届けること。善人にも悪人にも、その行いに見合った報いを等しく与えていく。ほのぼのした外見とは裏腹に、予想のできない顛末が待ち受ける奇妙な旅。シュールな笑いと独特の世界観が混在する、ちょっと不条理なコメディOVAです。
みどころ・魅力
① 「勧善懲悪」をひっくり返すシュールな因果応報
善人も悪人も関係なく「受けるべき報い」を届けるツクネちゃんのスタンスが、従来の魔法少女ものの文法を真っ向から外してくれます。「正義の味方」を期待すると裏切られるその落差が最大の笑いどころ。予定調和を嫌いたい視聴者にぴったりの作品です。
② 独特の空気感と脱力系キャラクター造形
ツクネちゃんのゆるいビジュアルと淡々としたキャラクター性が、物語のシュールさをさらに際立たせます。過剰な演出を廃したローテンションな語り口が、一種の中毒性を生み出しています。何気なく見始めて気づいたら引き込まれているタイプの作品です。
③ 短編OVAならではのテンポと濃縮された世界観
OVA形式の短い尺の中に、しっかりと起承転結と「オチ」が詰め込まれています。1話完結型のため気軽に視聴でき、どのエピソードからでも楽しめる手軽さも魅力。2000年代前半のインディーズ的な質感が、懐かしさと新鮮さを同時に感じさせます。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 桜井弘明 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 音地正行 |
| 美術監督 | 小倉宏昌 |
| 音響監督 | なかのとおる |
| OP | 桃井はるこ「つくねちゃんのフライングマシン」 |
| ED | 桃井はるこ「Luminary」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルで止まった。「つくね」。魔女っ娘の名前として、これはちょっと独特すぎる。ほかの魔法少女がリリカルとか、ピュアハートとか、そういうキラキラした名前を背負っているなかで、つくね。串に刺さってるやつ。そこが気になって手を出したのが正直なところだ。
2005年のOVAで、TVシリーズの補完でも前日譚でもない完全単体の作品。魔女の女の子が田舎を旅しながら、会う人会う人に「因果応報」を届けていくというシュールな一本で、見始めた最初の3分くらいは「これどういうトーンで見ればいいんだ」と少し迷う。でも迷いながら見ていると、そのトーンの掴みにくさ自体がこの作品の核だと気づいてくる。2回目に見たとき、最初の数カットの引きのある構図が、ちゃんと後半の空気感を準備していたことに気づいた。
勧善懲悪ではなく、「あなたが受け取るべきもの」を淡々と手渡す話
この作品を「魔法少女コメディ」と呼ぶのは正確ではあるけれど、ちょっとズレている。ジャンル記号としては正しいが、実質は「因果応報の審判者」というモチーフを、真顔でシュールに展開するコント集に近い。
重要なのは、つくねちゃんが「悪人を罰する」わけではない、という部分だ。善人にも報いが来るし、悪人にも予想外の結末が来る。道徳的な二項対立ではなく、「あなたが積み上げてきたものが、ちゃんと返ってくる」という、もっとフラットで冷淡なルールで世界が動いている。これはある種の残酷さだ。努力が報われるとか、悪いことをすれば罰が来るという単純な話ではなく、あなたの行動の総体が、ある日突然つくねちゃんという形をして現れる。
こういう「神様的な第三者が世界のバランスを取る」構造は古典的な寓話に近いけれど、この作品が面白いのは、そのバランサーがどう見ても「つくね」という名前の女の子という、威厳のなさ。宇宙の摂理を執行する存在が「つくね」。そのギャップだけで、作品が伝えたいトーンのほとんどが説明できてしまう。真剣に因果応報を語りながら、命名センスで全部抜いてくる。
キャラクターとして見ても、つくねちゃん自身に感情的な揺れがほとんどない。喜怒哀楽を大きく出すタイプではなく、淡々と「あなたはこれを受け取るべき人です」と差し出すだけ。この無感動さが、逆に受け取る側のリアクションを際立たせる。シオレッタ・フラワーズ役の榎本温子が演じるキャラクターのように、受け取る側の感情の振れ幅が大きいキャラとの対比が、コメディとして機能している部分も大きい。
特に刺さったシーン
宅配屋のシーンが好きだ。川田紳司が演じるこのキャラクターは、登場した瞬間から「ああこれは何かある」という空気を纏っているんだけど、そこで来る「報い」の形が想定の斜め上で、初見は声出して笑った。川田紳司の演技が、コメディ寄りの過剰さではなく、ちゃんと普通の人間として成立しているせいで、結末との落差がよく効く。普通の顔で普通のことをしていた人に、普通ではないことが起きる。そのリズムが気持ちいい。
小野大輔が演じるトニーおじさんも印象的で、316本の出演歴があるだけに「このキャラに対してこの声の当て方するんだ」という発見がある。コメディ的なハマり方ではなく、妙に存在感があって、つくねちゃんとの掛け合いで空気が少し変わる感じ。シュールなコメディのなかで、ちょっとだけ重力のある芝居をしてくれる人がいると、全体が締まる。志村知幸の市長さんは短い出番ながらキャラが立っていて、「田舎あるある」の記号として機能していた。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- シュールなコメディが好きで、笑いの「解説」なしに乗れる人
- 2000年代OVA文化が好きな人(雑味も含めて楽しめる)
- 魔法少女ものに飽きていて、ジャンルの外し方に興味がある人
- 短時間で完結する一発ネタ的な作品を深夜に見たい人
合わない人
- キャラクターへの感情移入が必要な人(つくねちゃんは感情的に遠い)
- テンポが遅いと感じやすい人(OVA特有の間がある)
- 配信で手軽に見たい人(現時点で主要プラットフォームのいずれにも存在しない)
- 「魔法少女=変身・戦闘・友情」の文脈で見に来た人
次に見るなら
撲殺天使ドクロちゃんは、同じ2004〜2005年代のOVAで、魔法少女がシュールな暴力コメディを展開する構造が近い。つくねちゃんが「淡々と報いを渡す」のに対し、こちらは「淡々と撲殺する」。トーンはもっと過激だが、「魔法少女の概念を真顔で崩す」方向性は共鳴する。
ぱにぽにだっしゅ!はTVシリーズだが、同じ2005年のシュール系コメディとして並走していた作品。テンポが速くてキャラクターが多い。OVAの一発勝負感とは違うが、「ジャンルの記号を遊んでいる感覚」が好きなら入れる。
魔法少女まどか☆マギカは方向性がまったく異なるが、「魔法少女のお約束を疑ってかかる視点」を持ちながら全力でやり切るという姿勢は同じ系譜にある。つくねちゃんを見た後で見ると、同じモチーフの解体がまったく異なる重さで来るのが面白い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
現時点では『魔女っ娘つくねちゃん』の国内主要配信サービスでの配信は確認されていません。視聴を希望される場合は、DVDソフトや中古市場での入手をご検討ください。マイナーOVAながらカルト的な人気を持つ作品ですので、見かけた際はぜひチェックしてみてください。