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らんま1/2 中国寝崑崙大決戦! 掟やぶりの激闘篇!!
| 放送年 | 1991年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Studio DEEN |
天道道場に現れた奇妙な少女ライチと巨大象ジャスミン。彼女たちは好色な武術家八宝斎に決着をつけるため訪ねてきた。昔、八宝斎はライチの曾祖母に伝説の巻物の半分を渡していた。その巻物は所有者に幸福をもたらすと言われている。ライチの一族の女性たちがこの半分を求めている。
作品概要・あらすじ
あらすじ
天道道場に突然現れた謎めいた少女ライチと、彼女が連れる巨大象ジャスミン。二人は好色な武術家・八宝斎に決着をつけるため遠路はるばる訪ねてきた。かつて八宝斎はライチの曾祖母に「幸福をもたらす」と言い伝えられる伝説の巻物の半分を渡しており、一族の女性たちはずっとその秘密を抱えて生きてきた。ライチの切実な願いを知ったらんまたちは、八宝斎をめぐる巻物争奪戦に否応なく巻き込まれていく。みどころ・魅力
① 劇場版ならではの豪華作画とスケールアップしたアクション
TVシリーズを超えるクオリティで描かれる格闘シーンは見応え十分。巨大象ジャスミンが暴れ回るダイナミックな映像と、らんまたちの必殺技が大画面向けに磨き上げられており、ファンなら唸るシーンが随所に散りばめられている。② ライチと巻物をめぐる意外な感情ドラマ
一見コメディ色の強い設定ながら、ライチが巻物に込めた一族の想いや八宝斎との因縁が物語に深みを与えている。笑いの裏に隠されたシリアスな背景が、単なるドタバタ劇以上の余韻を生み出している点が劇場版作品らしい魅力だ。③ レギュラーキャラクター総出演によるファンサービス
らんま・あかね・良牙・シャンプーなどおなじみのキャラクターが勢ぞろいし、それぞれ見せ場をしっかり持っている。八宝斎を中心に繰り広げられるキャラクター同士の掛け合いは原作ファンほど楽しめる構成で、初見でも関係性を把握しやすい丁寧な作りになっている。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 井内秀治 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 中嶋敦子 |
| 音楽 | 川井憲次 |
| 美術監督 | 新井寅雄 |
| 音響監督 | 斯波重治 |
| ED | ラビット「It’s Love」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
子供の頃に見た記憶があるような気がする——「気がする」どまりなのは確信がないからで、でも「エッチな場面が多い映画だった」という感触だけはうっすら残っている。らんまを改めて全部追いかけ直してから劇場版を観ると、その印象は正しかったと確認できた。八宝斎が絡む話なので、正直なところ最初から覚悟していた。
導入からして容赦がない。奇妙な少女ライチと巨大象ジャスミンが天道道場に突撃してくる冒頭、「説明は後から」というらんまの文法がそのまま劇場版に持ち込まれている。テレビシリーズの拡大版という空気感は隠す気ゼロで、そのぶん「ファンサービスに全振りしてる」という気持ちよさがある。観客を置いてけぼりにするスピードで話が展開していくのに、なぜかついていける。あの独特のカオスへの耐性が、シリーズを通じてきちんと育っているんだと気づく。
エロい爺さんの過去の清算を、全員で巻き添えにされる話
今作の中心にあるのは、八宝斎という男が何十年もかけて積み上げてきた「業」の精算だ。ライチの曾祖母に渡した伝説の巻物の半分——その行為の裏に何があったのかは明示されないが、あの爺さんのことなので察しはつく。「幸福をもたらす」と言われる巻物の半分を、いい加減な理由で人から奪い、いい加減な形で押しつけた結果が、数十年後に「決着をつけに来ました」という形で戻ってくる。
ギャグ映画として観ていると見落としがちだが、これは構造的にはちゃんとしたカルマの話だ。欲望のまま生きてきた男が、その残滓に追い立てられる。乱馬もあかねも良牙も、今作においては完全に「巻き込まれ役」であり、物語の実質的な主役はライチと八宝斎の因縁のほうにある。
ライチというキャラクターの動機が面白いのは、彼女が求めているのが「巻物」そのものではなく、先祖の女性たちが受けた理不尽への「決着」だというところだ。らんまの世界に珍しく、笑えるラインのすぐ手前に本物の怒りが置いてある。コメディの文法で処理されているけれど、話の根っこにあるものは「やられたことを忘れない女たち」の話だ。
1991年という時代のフィルターを通すと、このテーマの扱い方には特有の軽さがある。被害の話がそのままドタバタの燃料になっていく展開は、今の感覚で観ると少し引っかかる部分もある。ただ、それを含めて「時代のドキュメント」として観るのが正直だと思う。らんまの世界における女性キャラクターの強さと理不尽の混在が、この劇場版には凝縮されている。
劇場版というフォーマットがうまく機能しているのは、TVシリーズでは消化しきれない「外部キャラクターの一本立ちの物語」を完結させられるところだ。ライチの登場から退場までがパッケージとして成立していて、シリーズの本筋に影響を与えない「余白」に収まっている。らんま劇場版の設計思想がわかる一本。
特に刺さったシーン
終盤、あかねが動く場面での日高のり子の声が好きだ。焦りと怒りと、その奥にある「乱馬のことが心配」という感情が一声に混在していて、セリフの内容より声のテクスチャーで全部伝わってくる。あの「口では強がるけど内心バレてる」感じを、芝居として出力できる人の技術はずっと見ていられる。
林原めぐみの女乱馬は、コメディのテンポと感情のリアルさを両立させる芝居が相変わらず異常で、何十話観ても慣れない。同一人物を男女で演じ分けながら「同じキャラクター」として成立させるのは、改めて考えると途方もない難易度の仕事だ。山寺宏一の良牙は出番自体は多くないが、ここぞというタイミングでのズレた熱量がきっちり笑いになっていた。あの「なぜかいつも的外れに本気になる」感じの精度が高い。
格闘シーンのSEの設計は、大きいスクリーンと音響で観ると思った以上に映画らしく鳴る。90年代のアニメ映画はスクリーンサイズを前提に音を作っていたんだなと気づく部分があって、劇場で観る機会があるなら音に集中して観てほしい。
読んで見たくなったら——『らんま1/2 中国寝崑崙大決戦! 掟やぶりの激闘篇!!』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- らんまのTVシリーズを30話以上観ていて、キャラクターへの愛着が十分ある人
- 八宝斎というキャラクターをギャグとして受け取れる(もしくは諦めている)人
- 90年代アニメ映画の「TVスペシャル的な拡大版」フォーマットを懐かしめる人
- 林原めぐみ・日高のり子・山寺宏一の演技をそれ自体として楽しめる人
- 子供の頃に見た記憶がうっすらあって、ちゃんと確認したい人
合わない人
- らんまシリーズを未視聴で、いきなり劇場版から入ろうとしている人
- 八宝斎の「エッチ爺さん」描写を笑えない人(今作は特にそこが多い)
- 劇場版にTVシリーズとは別格のクオリティを期待している人
- 物語の結末にスッキリした解決を求める人(らんまなのでそういう話ではない)
次に見るなら
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年・押井守監督)——同じ高橋留美子原作のTVアニメ劇場版という意味で比較すると構造的な面白さがある。らんまの劇場版が「ファン向けの拡大版」を正直にやっているのに対して、こちらは原作のコメディを完全に解体した実験作。「劇場版として何をするか」の答えが真逆で、両方観ると時代のアニメ映画のレンジがわかる。
めぞん一刻(劇場版・1988年)——同じく高橋留美子原作で、こちらは恋愛ドラマ寄りの劇場版。らんまの「決して進まない関係性」と比べると、めぞん一刻の劇場版は感情の解像度が全然違う方向に振れていて、同じ作者のものとは思えない落差が面白い。らんまのドタバタに疲れたタイミングで観るとちょうどいい。
幽☆遊☆白書 冥界死闘篇 炎の絆(1994年)——90年代少年漫画原作アニメ劇場版の「ゲストキャラクターの因縁話にメインキャラが巻き込まれる」フォーマットとして、らんまの劇場版と構造がほぼ同じ。時代のスタンダードが共有されていたのがわかる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ | |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『らんま1/2 中国寝崑崙大決戦! 掟やぶりの激闘篇!!』は、dアニメストア・Amazonプライムビデオ・Huluの3サービスで配信中です。お好みのプラットフォームからいつでも手軽に視聴できます。1991年公開の劇場版ならではのクオリティを、ぜひ自宅でお楽しみください。
