それでも世界は美しい

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2014それでも世界は美しい

それでも世界は美しい

★ 3.6 / 5.0冒険ファンタジーラブコメ
放送年2014年
フォーマットTVアニメ
話数12話
原作漫画
制作Studio Pierrot

雨公国の第四王女ニケは、雨を呼ぶ力を持ちながら、国のため太陽王国への嫁入りを余儀なくされる。しかし迎えた太陽王リウィウスは、即位後わずか三年で世界を統一した英雄でありながら、実は子どもだった。そのうえ些細な理由で、ニケに雨を降らせるよう無理難題を押しつけてくる。戸惑いながらも、二人は関係を深めていく。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

雨公国の第四王女ニケ・ルメルシエは、雨を降らせる不思議な力を持つ豪快な王女。国のために太陽王国への輿入れを決意するが、待ち受けていたのは三年で世界を統一した覇王・リウィウス一世――見た目はあどけない少年だった。権力を笠に着て傍若無人なリウィウスに戸惑いながらも、ニケは歌で雨を呼び、その誠実さで彼の心を少しずつ動かしていく。政略結婚から始まった二人が、本物の絆を育む王道ファンタジーラブコメディ。

みどころ・魅力

① 天真爛漫なニケと不器用な”覇王”の凸凹バディ感

世界最強の太陽王でありながら愛情の与え方を知らない少年リウィウスと、豪快で情に厚いニケの掛け合いは笑いと胸キュンが絶妙なバランス。強者のはずが姫に振り回される逆転構図が、古典的な政略結婚ものに新鮮な風を吹き込んでいる。

② 歌声で雨を呼ぶ、ファンタジー設定の使い方が巧み

「雨を降らせよ」という無理難題が物語の発端でありながら、ニケの歌は単なる魔法の演出にとどまらず、感情表現や関係の転換点として機能する。楽曲と声優の演技が重なる場面は作品の感情的な核となっており、初見で印象に残りやすい。

③ 王宮政治の緊張感とラブコメが共存するストーリー構成

恋愛描写だけでなく、リウィウスを取り巻く権力闘争や過去のトラウマが丁寧に掘り下げられ、単純な甘々展開に終わらない深みがある。少年覇王が一人の人間として成長していく過程が、ラブコメと政治劇の両輪で描かれる点が見応えのポイント。

キャスト・声優一覧

ニケ・ルメルシエ
ニケ・ルメルシエ
メイン
前田玲奈
リヴィウス・オルヴィヌス・イフリキア
リヴィウス・オルヴィヌス・イフリキア
メイン
島﨑信長

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スタッフ

監督亀垣一
シリーズ構成藤田伸三
キャラクターデザイン夘野一郎
音楽山下康介
音響監督浦上慶子、浦上靖之
OPジョアンナ・コイケ「BEAUTIFUL WORLD」
ED前田 Rena「PROMISE」

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

少女漫画原作は逃さない、というのが自分のルールで、2014年春もそれに従って録画した。「太陽王が子どもだった」という一点だけで引っかかった。こっちの予想より子どもだったけど。

最初に見たときは、ニケがうるさいと思った。正直に言う。元気なヒロイン、テンション高め、王子様はツンデレ、という配置を見て「わかった、これね」と半分流し見しかけた。それでも最後まで見たのは、雨を呼ぶシーンの雰囲気が妙に忘れられなかったから。

2周目で印象が変わる。ニケの「うるさい」言動が、全部リヴィウスに向けた働きかけになっているのに気づいた。1周目で「元気すぎる」と感じた部分が、2周目では「この子、ちゃんと怖がってる」に見えてくる。同じシーンなのに受け取り方がここまで変わるのは、脚本の組み方が丁寧な証拠だと思う。

「弱い者が強い者を救う話」ではなく、「閉じた子どもを世界に引き戻す話」

この作品をひとことで説明しようとすると「少女漫画の王道」になってしまうが、そこで思考を止めると核心を見逃す。

リヴィウスは武力で世界を統一した。三年で。それだけ聞くと圧倒的な「強者」に見える。でも物語が始まった時点で、彼の内側にあるのは母親を失った子どもの傷そのものだ。世界を手に入れた直後から、誰も信じないことで自分を守っている。強さと孤独が完全に一体化している。

対してニケは、雨を呼ぶ「力」を持つ。でも彼女の本当の武器はそこじゃない。「感情を正直に出すこと」と「怖くても動くこと」、この二点だ。ニケは楽観的な馬鹿ではない。怯えながらも前に出る描き方をしている。この「根拠のある怯まなさ」があるから、ニケが特別に見える。

少女漫画において「明るいヒロインが暗い男を救う」という構造は使い古されている。この作品がその型から一歩踏み出しているのは、ニケが「救ってあげよう」という意識でリヴィウスに関わっていないところだ。ニケはただ、目の前のことに正直に反応しているだけ。それが結果としてリヴィウスの鎧を削っていく。意図せず人を変えてしまうキャラクターの方が、「救済者」として描かれるキャラクターより、実はずっと強度が高い。

もう一点。この作品は「対等でない関係」から始まる。王と、強制的に嫁がされた王女。力の非対称が最初から設定されている。そこで物語が選んだのは「対等にしていく」プロセスではなく、「非対称のまま、互いに必要なものを持ち合う」という着地点だった。ニケはリヴィウスを必要としているし、リヴィウスはニケを必要としている。その「必要の質」が違うまま関係が深まっていく、この歪さがこの作品の実質的な面白さだと思う。

雨という要素が通奏低音として機能しているのも、単純に「ニケの特技」以上の意味がある。太陽王国に雨を降らせる、という行為は、リヴィウスが支配した世界に「彼が排除したもの」を持ち込む行為でもある。ニケが雨を呼ぶたびに、リヴィウスの世界観が少しずつ更新されていく構造が、12話を通して静かに機能している。

特に刺さったシーン

序盤、ニケが初めて本気で雨を呼ぶシーン。歌い始めた瞬間の静寂が今も残っている。

それまでのニケのテンションから突然トーンが落ちる。周囲の音が引く。あそこで島﨑信長のリヴィウスが、明確に「崩れる」演技をしている。

それまでの彼の声は、幼さと冷たさを同時に持っていた。年齢より老けた声音で命令を出すリヴィウスが、雨の歌を聴いた瞬間だけ子どもに戻る。声のトーンが一段落ちて、セリフの間が変わる。台本じゃなくてその場で聴いているように聞こえる。あの数秒の演技でリヴィウスというキャラクターへの見方が変わった。

2周目以降は、あのシーンが「2人の関係の起点」として設計されていることがわかる。ニケが歌うことでリヴィウスが揺らぐ、というパターンの最初の刷り込み。最初はただ美しいシーンだったものが、繰り返し見るとちゃんと「仕掛け」になっていた。

読んで見たくなったら——『それでも世界は美しい』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 少女漫画原作アニメを愛好していて、フォーマット自体に親しみがある人
  • 年の差・身分差カップルものが好きな人(力の非対称が物語の動力になっているタイプ)
  • 「元気ヒロイン」を敬遠してきたが、ちゃんと内面のある元気キャラなら受け入れられる人
  • 声優の演技の細部まで聴く習慣がある人

合わない人

  • 世界観やファンタジー設定をリアル路線で掘り下げてほしい人(この作品の設定は舞台装置として機能していて、細かい政治・地理考証は薄い)
  • 1クール12話でテンポ良く進む分、キャラクターの掘り下げに物足りなさを感じる可能性がある。続きは原作で、という構成
  • 少女漫画の文法そのものが合わない人は入り口で弾かれる。逆に言うと、そこさえ通れれば話は早い

次に見るなら

暁のヨナ——国を追われた王女が旅をしながら変わっていく話。少女漫画原作の冒険ファンタジーとして同じ棚に置ける。こちらは主人公の「強くなる過程」にフォーカスが当たっていて、それでも世界は美しいのニケが気に入ったなら続けて見ていい。

狼と香辛料——旅をしながら関係を深めていく2人の話という構造が近い。ロレンスとホロの掛け合いのテンポが好きな人は同じ感覚で楽しめる。こちらは少女漫画ではなくラノベ原作で、雰囲気はかなり落ち着いている。

フルーツバスケット(2019年版)——「傷ついた人間を、ただそこにいることで変えてしまうヒロイン」という構造がほぼ同じ。こちらは2クール×3期と長いが、その分キャラクターの掘り下げが深い。それでも世界は美しいで物足りなかった部分を補完してくれる。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+

『それでも世界は美しい』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluの4サービスで視聴可能です。いずれも見放題ラインナップに含まれているため、すでに契約済みのサービスがあればすぐに視聴をはじめられます。2014年放送の全12話なので、週末にまとめて一気見するのにもちょうどいいボリュームです。

よくある質問

Q. 原作漫画との違いはありますか?
A. アニメは原作漫画(椎名橙/LaLa連載)の序盤エピソードをベースに構成されています。アニメでは描かれない展開が原作に多く残っているため、続きが気になる方は漫画版もあわせて読むことをおすすめします。
Q. 何話まで放送されましたか?
A. 2014年春アニメとして全12話が放送されました。1クールでまとまった内容になっており、途中で打ち切られた作品ではないため、ひとまとまりのストーリーとして楽しめます。
Q. 恋愛要素は強いですか?ファンタジー目当てでも楽しめますか?
A. 恋愛とファンタジーが両立している作品です。王宮を舞台にした政治的な駆け引きや権力争いも描かれるため、純粋にファンタジー要素を楽しみたい方にも見応えがあります。
Q. 無料で視聴できるサービスはありますか?
A. dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluはいずれも無料トライアル期間を設けている場合があります。各サービスの最新の無料期間・条件は公式サイトでご確認ください。

まとめ

『それでも世界は美しい』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluの4サービスで視聴可能です。いずれも見放題ラインナップに含まれているため、すでに契約済みのサービスがあればすぐに視聴をはじめられます。2014年放送の全12話なので、週末にまとめて一気見するのにもちょうどいいボリュームです。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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