ヴァイオレット・エヴァーガーデン きっと”愛”を知る日が来るのだろう

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2018ヴァイオレット・エヴァーガーデン きっと

ヴァイオレット・エヴァーガーデン きっと”愛”を知る日が来るのだろう

★ 4.1 / 5.0ドラマファンタジーラブコメ日常系
放送年2018年
フォーマットOVA
話数1話
原作ライトノベル
制作Kyoto Animation

CH郵便会社は有名なオペラ歌手イルマ・フェリーチェからラブレターの代筆依頼を受ける。ヴァイオレット・エヴァーガーデンはイルマのもとを訪れるが、イルマは情報をほとんど与えず、自分の気持ちで書くよう求める。ヴァイオレットの何度もの試みにもかかわらず、イルマはすべての手紙版に満足しない。ヴァイオレットは助言を求める。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

CH郵便会社に、有名オペラ歌手イルマ・フェリーチェからラブレターの代筆依頼が舞い込む。担当となったヴァイオレット・エヴァーガーデンはイルマのもとを訪ねるが、彼女は相手の情報をほとんど明かさず、「自分の言葉で書いてほしい」と求めるばかり。ヴァイオレットは何度も手紙を書き直すが、イルマはどの版にも首を縦に振らない。愛を知らないヴァイオレットが、歌手の心の奥に秘められた想いへとどう辿り着くのかを描いた物語。

みどころ・魅力

① 「愛を知らない」ヴァイオレットが言葉を紡ぐ葛藤

感情を持て余したまま自動手記人形として働くヴァイオレットにとって、「愛」を文章にするという依頼は最大の難題。何度も失敗しながら言葉を模索する過程が、シリーズ本編の核心テーマを凝縮した形で描かれており、彼女の成長を見守るファンには特に刺さる構成になっている。

② 個性豊かな依頼人・イルマとの静かな対話

謎めいた態度を崩さないオペラ歌手イルマは、単なる「難しいクライアント」ではなく、言葉では伝えきれない深い事情を抱えた人物。彼女とヴァイオレットの噛み合わない会話のなかに、人が言葉を選ぶことの難しさと尊さが丁寧に浮かび上がる。

③ 劇場クオリティの映像と音楽が30分に凝縮

京都アニメーション制作ならではの精緻な作画と光の表現が、短編ながら贅沢に詰め込まれている。本編シリーズのファンはもちろん、初見でもその映像美に圧倒される完成度で、物語の余韻を視覚的にも高める一作。

キャスト・声優一覧

ヴァイオレット・エヴァーガーデン
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
メイン
›
石川由依
イルマ・フェリーチェ
イルマ・フェリーチェ
メイン
›
日笠陽子
ベネディクト・ブルー
ベネディクト・ブルー
サブ
›
内山昂輝
ギルベルト・ブーゲンビリア
ギルベルト・ブーゲンビリア
サブ
›
浪川大輔
エリカ・ブラウン
エリカ・ブラウン
サブ
›
茅原実里
アルド・モリーニ
アルド・モリーニ
サブ
›
安原義人
アイリス・カナリー
アイリス・カナリー
サブ
›
戸松遥
クラウディア・ホッジンズ
クラウディア・ホッジンズ
サブ
›
子安武人
ルクリア・モールバラ
ルクリア・モールバラ
サブ
›
田所あずさ
ローランド
ローランド
サブ
›
各務立基
カトレア・ボードレール
カトレア・ボードレール
サブ
›
遠藤綾

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スタッフ

監督石立太一
美術監督渡邊美希子
OPトルー「Sincerely」
ED茅原実里「みちしるべ」

関連作品

アニメ

書籍

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

TVシリーズを全13話見終えたあと、「まだある」と知って飛びついた。OVAだから当然TVの補完か外伝的な位置づけで、ライトな話だろうと思っていた。それが間違いだった。

このOVAは、TVシリーズとは独立した1話完結の物語だ。ヴァイオレットが有名オペラ歌手イルマのラブレター代筆を引き受けるが、イルマは「自分の気持ちで書け」とだけ言って何も教えてくれない。コメディ成分もあるし、日常系の空気もある。なのに最後の10分で完全に崩される。

2回目に見たとき、イルマが最初から何を求めていたかが分かって、序盤のシーンの見え方がまるで変わった。1回目は「頑固な依頼人とヴァイオレットのすれ違い」に見えていたものが、2回目では「これは最初から愛の話だった」と気づく。そういう構造を持っている。

コアファン向けのOVAだが、TVシリーズを見ていれば単体でも十分に刺さる。むしろ「ヴァイオレットが何者か」を知っている人間にしか届かない設計になっている。

言葉にできない気持ちを、言葉にしてもらうことの残酷さと救い

このOVAが描いているのは、代筆という行為そのものの矛盾だ。

イルマは「自分の気持ちで書いてほしい」と言う。でもそれは依頼者として本来おかしい。代筆屋に来たなら、自分の気持ちを伝えればいい。それをしないのはなぜか。——言葉にしてしまったら、もう言い訳できなくなるからだ。

愛している、と書いてもらった手紙が相手に届いたとき、それは「ヴァイオレットが書いた言葉」ではなく「イルマの気持ち」として届く。自分の口では絶対に言えなかった何かが、他人の手を借りて世界に出ていく。この構造が、ただの感動ポルノとは違う場所にこのOVAを置いている。

ヴァイオレット自身も、「愛している」という言葉の意味をまだ完全には分かっていない段階でこの依頼を受ける。だからこそ、イルマの気持ちを理解しようとするプロセスが、ヴァイオレット自身の内側を掘り下げていく作業にもなっている。代筆しながら、自分の中の何かを発見していく。

日笠陽子が演じるイルマの声が、この二重構造をそのまま体現している。強がって突き放す台詞と、声の奥にある柔らかさが同居していて、「この人は本当は何かを待っている」という読みが最初から滲み出ている。それが分かるのは、2回目以降だけど。

子安武人演じるクラウディア・ホッジンズの存在感も見逃せない。ボスとして部下を見守る視線の温かさが、この世界全体の「人が人のために言葉を届ける」というテーマを下支えしている。台詞は少ないが、いるだけで場の重さが変わる。386本の出演歴がそのまま声の厚みに出る人だと毎回思う。

特に刺さったシーン

何度書き直しても満足してもらえず、ヴァイオレットが途方に暮れて先輩に助けを求めるくだりがある。内山昂輝演じるベネディクトがぼそっと言う一言が、笑えるのに妙に刺さる。「気持ちの話を論理で解こうとするからだよ」みたいなニュアンスで。それが「そうじゃないんだよな」という話の核心をあっさり言い当てているのが憎い。

でも一番崩されたのは、終盤にヴァイオレットが書いた最後の手紙が読まれるシーンだ。その手紙の内容が、実はイルマの依頼に完璧に応えていると同時に、ヴァイオレット自身がずっと探していた何かでもある、という二重の意味で機能している瞬間。

声優の演技で言うと、日笠陽子がその場面で声を抑えれば抑えるほど感情が滲み出てくる設計になっていて、泣かせにきているというよりも、泣くことを許されていない人間が泣きそうになっている、という演技をしている。それが正確にこちらに届いてくる。「泣く。それだけ。」というのはそういうことだ。

読んで見たくなったら——『ヴァイオレット・エヴァーガーデン きっと”愛”を知る日が来るのだろう』はNetflixで視聴できる。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • TVシリーズ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を全部見た人(これが前提条件)
  • 感情を直接描くより、状況や行動を通して滲ませる語り口が好きな人
  • 30分以内に何かを回収する短編の密度感が好きな人
  • 日笠陽子のちょっと棘のある演技が好きな人
  • 京アニの作画で感情の機微を見るのが好きな人

合わない人・注意が必要な人

  • TVシリーズ未視聴のまま見ると、ヴァイオレットというキャラクターの文脈が分からず感動の半分が届かない
  • 「泣かせにきている」と感じた時点で冷める人には、この作品もそういう設計なので素直に合わないと思う
  • OVAに「新しい展開」を求めている人は肩透かしを食う。あくまで1エピソードの完結した話

次に見るなら

このOVAの余韻が残っているなら、同じ「言葉と感情」の話を別の角度から見てほしい。

  • ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-(2019年劇場版)——TVシリーズと地続きの外伝で、このOVAと同じ「手紙を書くことで人が変わる」構造をより大きなスケールで描いている。OVAが好きなら必ず見る価値がある。
  • アリスと蔵六——「言葉の力と、言葉では届かない感情」をファンタジー設定で描く作品。ヴァイオレットの世界観に近い静かさと、感情を抑えた語り口が好きな人にはまる。
  • 花咲くいろは——日常の仕事を通じて人と関わり、自分の感情を発見していく構造がヴァイオレットと重なる。派手さはないが、積み上げ方が丁寧な作品。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア×¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT×¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV×¥550(税込)14日間6,300+
Netflix¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu×¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+
本作はNetflixで視聴可能です。ヴァイオレット・エヴァーガーデン本編シリーズもNetflixで配信されているため、まとめて一気見するのがおすすめです。本編を観終わった後の副読本的な位置づけとして、ぜひ手に取ってみてください。

よくある質問

Q. ヴァイオレット・エヴァーガーデン本編を見ていなくても楽しめますか?
A. 単体のエピソードとして完結しているため単独でも楽しめますが、ヴァイオレットというキャラクターへの理解が深まっている分、本編視聴後に見るとより感情移入しやすいです。
Q. 視聴時間はどのくらいですか?
A. OVA1話のため約25〜30分で視聴できます。隙間時間に気軽に見られる長さながら、内容は本編に引けを取らない密度です。
Q. どこで視聴できますか?
A. Netflixで配信中です。本編TVシリーズや劇場版もNetflixで視聴できるため、まとめて楽しめる環境が整っています。
Q. シリーズのどの時期に見るのがおすすめですか?
A. 本編TVシリーズ(全13話)を完走した後がもっともおすすめです。ヴァイオレットの変化を理解した状態で見ることで、本OVAのテーマがより深く響きます。

まとめ

本作はNetflixで視聴可能です。ヴァイオレット・エヴァーガーデン本編シリーズもNetflixで配信されているため、まとめて一気見するのがおすすめです。本編を観終わった後の副読本的な位置づけとして、ぜひ手に取ってみてください。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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