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マルドゥック・スクランブル 圧縮
| 放送年 | 2010年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | その他 |
| 制作 | GoHands |
マードック・シティの貧困売春婦・ルーン・バロットは、野心的なカジノマネージャー・シェルに拾われる。彼女に全てを与えるシェルに感謝するバロットだが、彼がなぜ自分にそこまでしてくれるのか疑問に思い、彼の過去を調べ始める。
作品概要・あらすじ
あらすじ
マードック・シティの貧困街で生きる少女ルーン・バロットは、娼婦として絶望的な日々を送っていた。そんな彼女を、カジノを取り仕切る野心的な男シェル・セプティノスが拾い上げる。望むものすべてを与えてくれるシェルに感謝しながらも、バロットは「なぜ彼がここまで自分に尽くすのか」という疑問を拭えず、彼の過去へと目を向けていく。やがて事件に巻き込まれた彼女は、特例措置によって命を救われ、新たな存在として再生する。自らの過去と尊厳を取り戻すための、壮絶な戦いが幕を開ける。みどころ・魅力
① 冲方丁の傑作SFを映像化した重厚な世界観
原作は日本SF大賞を受賞した冲方丁の同名小説。近未来都市を舞台に、命の尊厳や「個」のあり方を問う哲学的なテーマが、緻密に構築された世界観の中で描かれます。三部作の幕開けにふさわしい濃密な導入が魅力です。② 少女バロットの再生と成長のドラマ
絶望の底にいた少女が、特例措置によって生まれ変わり、自らの尊厳を取り戻していく過程が物語の核。傷ついた心が少しずつ強さを得ていく姿は、観る者の感情を強く揺さぶります。繊細な心理描写に注目です。③ ネズミの相棒ウフコックとの絆
あらゆる物質に変化できる万能兵器ウフコックとバロットの関係性は本作の大きな見どころ。武器でありながら温かな知性を持つ相棒との交流が、緊迫した展開の中に人間味と優しさを添えています。キャスト・声優一覧




















スタッフ
| 監督 | 工藤進 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 中井準、鈴木信吾 |
| 音楽 | コーニッシュ |
| 美術監督 | 野村正信 |
| ED | 本田美奈子「アメイジング・グレイス for Balot」 |
関連作品
アニメ
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
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ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「圧縮」というタイトルだけが書かれたビジュアルを見て、最後まで何の話なのか見当がつかなかった。続きが「燃焼」「爆発」と並んでいて、三部作の一作目だと知ったのはあとのこと。物騒な単語が三つ続いているのが妙に引っかかって、半分こわごわ席についた——というのが見ることになったきっかけだ。近未来のカジノを舞台にしたスタイリッシュなSFくらいに高をくくっていたら、開幕からまるで違う温度の冷たさで殴られた。貧困、売春、使い捨て。ネオンの華やかさより先に、その裏側の現実を見せてくる。林原めぐみの声が、こんなに低く削れた使われ方をするのかと、最初の数分で背筋が伸びた。きれいな絵で油断させておいて、扱っている中身はずっと重い。
捨てられた身体を、もう一度自分の手に取り戻す話
この作品は単なる近未来サイバーパンクではなく、「自分の身体は誰のものか」を最後まで問い続ける話だと思っている。バロットは貧困のなかで生まれ、自分の身体を商品として扱われ、しまいには道具のように捨てられかける。シェルが彼女にすべてを与えるのも、結局は持ち主が変わっただけで、所有されている構図そのものは何も変わっていない。だからバロットが「なぜこの人は自分にここまでしてくれるのか」と疑い、彼の過去を掘り始める行為は、ミステリーの謎解きであると同時に、生まれて初めて自分の意思で何かを欲しがった瞬間でもある。
「圧縮」というタイトルがいい。人ひとりの記憶も、街に積もった嘘も、カジノに流れる膨大な情報も、すべては圧縮されて誰かに都合よくしまい込まれる。バロットが取り戻そうとしているのは、その圧縮されて消えかけた「自分という情報」そのものなんだろう。新しい生を与えられたとき、彼女が本当に手にしたのは作り替えられた身体ではなく、ようやく「これは自分のものだ」と言える身体だった。残酷な描写が続くわりに、この映画の芯にあるのは復讐よりもっと静かな問い——お前は生きていたいか、という確認のほうだ。だから観終わったあと、こんなに暗い話なのに、不思議と前を向いている自分がいた。
特に刺さったシーン
序盤、バロットがシェルに拾われる前後の描写が、いまも頭に残っている。優しさと取引の見分けがつかない、あの曖昧な空気。中井和哉が演じるシェルの声が、低くてなめらかで、信用していいのか分からない絶妙な距離で響くものだから、こちらまで彼女と一緒に判断を保留させられる。あの声でなければ、シェルはただの分かりやすい悪人になっていたと思う。
終盤、敵側として出てくる連中の濃さも忘れがたい。若本規夫の声が一言乗るだけで、場面の空気が一段ぶ厚くなる。三宅健太やかないみかも含めて、追い詰める側のキャラがいちいち気色悪くて魅力的で、彼らが画面に出てきたとき、思わず椅子の肘掛けを握っていた。バロットがただ守られる側で終わらず、自分の力で一歩踏み込んでいく流れに切り替わる瞬間——あそこで一度、はっきり息を呑んだ。劇場の大きな音響で聴いたからこそ、あの圧の差がちゃんと体に刺さった。
読んで見たくなったら——『マルドゥック・スクランブル 圧縮』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 暗くて重いSFを、きれいな作画で浴びたい人
- サイバーパンクや、身体と自意識をめぐる話が好きな人
- 林原めぐみのシリアスな芝居を、腰を据えて聴きたい人
- 救いの前に、まず痛みを通る物語に耐えられる人
合わない人
- 明るく後腐れのないエンタメを探している人
- 売春や暴力の描写そのものがしんどい人
- 一本で話が完結しないと気が済まない人(三部作なので「圧縮」だけでは終わらない)
次に見るなら
身体と自意識のあわいを描くという意味で、まず思い浮かぶのは攻殻機動隊。電脳化した世界で「自分とは何でできているのか」を問う感触は、バロットが抱えた疑問とまっすぐ地続きだ。
犯罪とテクノロジー、人の善悪を裁く重さに惹かれたならPSYCHO-PASS サイコパス。管理された街の冷たさと、その中でもがく個人の構図が近い。マルドゥック・シティの空気が好きならハマると思う。
もう一本挙げるなら、同じ原作者・冲方丁が手がけた楽園追放 -Expelled from Paradise-。電脳と生身、どちらが本物の生かを問う話で、こちらは少しだけ風通しがいい。圧の強い「圧縮」のあとに観ると、ちょうど息がつける。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
「マルドゥック・スクランブル 圧縮」は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluの4つの配信サービスで視聴できます。複数のサービスで配信されているため、すでに契約しているものがあればすぐに楽しめます。三部作の第一作なので、続けて視聴できる環境を選ぶのがおすすめです。


