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マーダープリンセス
| 放送年 | 2007年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 6話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Bee Train |
科学者アカマシ博士は獣の軍隊と2体のアンドロイド手下を使ってフォーランド王国で反乱を起こす。瀕死の国王は娘のアリタ姫に、逃げて海外の外交使節中の兄プリンス・カイトを探すよう指示する。これが彼女の安全を保証し、王国を取り戻す可能性があるからだ。アリタが逃げると…
作品概要・あらすじ
あらすじ
科学者アカマシ博士が獣の軍隊と2体のアンドロイドを率いてフォーランド王国に反乱を起こす。瀕死の国王は娘のアリタ姫に、外交使節中の兄プリンス・カイトを探して王国を取り戻す希望をつなぐよう命じる。逃亡中のアリタは賞金稼ぎの剣士ファリスと命が入れ替わるという奇妙な運命に巻き込まれ、「殺戮姫(マーダープリンセス)」と呼ばれる凄腕の戦士が姫として王宮に乗り込むことになる。みどころ・魅力
① 入れ替わりという設定が生む逆転の爽快感
姫と賞金稼ぎが魂を入れ替えるというユニークな設定が物語の核心。気品とは無縁の荒々しい剣客が「姫」として振る舞う場面のギャップは痛快で、型破りなヒロイン像がアクションの迫力と絶妙にかみ合っている。② テンポよく展開するハイスピードアクション
全6話OVAならではの無駄を削ぎ落としたテンポで、バトルシーンが次々と展開する。アンドロイドや怪物との派手な戦闘は作画の密度が高く、短い尺に見応えある見せ場が凝縮されており、一気見しやすい構成になっている。③ 2007年代ダークファンタジーの雰囲気
中世風の王国を舞台に、政治的陰謀・裏切り・絆が絡み合うダークなファンタジー世界観が魅力。キャラクターの関係性が短い話数の中で丁寧に積み上げられ、単純なアクション以上の読後感を残す作品に仕上がっている。キャスト・声優一覧




















スタッフ
| 監督 | 黒川智之 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 浦畑達彦 |
| キャラクターデザイン | 山下喜光 |
| 美術監督 | 海野よしみ |
| 音響監督 | 高桑一 |
| OP | バックオン「Hikari Sasuhou」 |
| ED | 朴璐美「Naked Flower」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「マーダープリンセス」というタイトルだけで手を伸ばした。殺人と王女を平然と並べるタイトルセンス、2000年代前半のOVAにしかない独特の匂いがする。当時は「なんかバトルものだな」くらいの認識で、内容の半分も追わないまま見終わった記憶がある。
あらためて見直すと、最初に気づかなかったことがいくつもある。2回目で「あ、そういうことか」となる構造の仕掛けがさりげなく冒頭に置いてあって、粗削りな印象が少し変わった。2007年のOVAとしては絵のクオリティにばらつきがあるのは否めないが、その分、当時の「描きたいシーンに全部乗せる」という作り方の熱量が伝わってくる。
姫の「器」を奪われても、王女であり続けることの意味
このOVAの核心は、身体の入れ替わりという設定をギミックとして終わらせていないところにある。アリタ姫と「殺し屋」ファリスが身体を交換してしまうという出発点は、表面的には奇抜な設定に見える。だが物語が本当に問いかけているのは「王女たる資格とは何か」という古典的な命題だ。
血統でも容姿でも王家の名でもなく、「決断し、守り、責任を引き受ける」という意志こそが王女を王女にする——そう主張するとき、ファリスの粗暴さと暴力性は欠点ではなく、むしろ逆説的な「王の資質」として機能する。一方のアリタは自分の器を失ったことで、器に頼らずに何者かであることを証明しなければならない。
朴璐美が演じるファリスは、このテーマを声一本で体現している。「荒くれ者が着飾った」ような外形的なチグハグさを、声のトーンと息づかいで完全に制御していて、ファリスというキャラクターが「殺し屋の精神性を持つ王女」としてではなく「ある種の王女になってしまった殺し屋」として立っている理由の大半はここにある。出演作160本を超えるキャリアの中でも、このキャラクターは朴璐美の「動物的な凄み」が短尺でもっとも効率よく出た役のひとつではないかと思っている。
OVA全6話という尺の制約は、この作品にとって必ずしも不利ではなかった。テンポよく積み上げられるアクションと、必要最低限に絞られた感情の見せ場が、長編であれば間延びしていたかもしれないテーマを、かえって鮮明に残している。
特に刺さったシーン
序盤、ファリスがアリタ姫の身体のまま城に乗り込んでいくくだり。「姫」として振る舞うことを完全に放棄して、ただ戦力として動いていくシーンの、朴璐美の台詞回しがいい。声の重心が低いまま、でも明確に王族の衣をまとった映像と噛み合っていて、この奇妙な違和感こそがこのOVA全体のトーンを決定づけていると感じた。
アンドロイドのユナとアナを演じる斎藤千和(同一声優がふたつのキャラを担当するという構造も味がある)は、終盤にかけての感情変化がうまく設計されていて、2回見たときに「あ、このセリフはここに向けて置かれていたのか」と気づいた。小清水亜美のアリタは、ファリスの器に収まりながらも「姫の精神」を手放さない芯の強さを、声のわずかな揺れで出していて、TVシリーズ換算でいえば後半クールにようやく描かれるはずの内面の変化を6話でやりきっている。
読んで見たくなったら——『マーダープリンセス』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 2000年代OVAの「短くて濃い」空気感が好きな人
- 朴璐美・小清水亜美・斎藤千和のファンで、声優のキャリアを掘り返す趣味がある人
- 身体入れ替えものをギャグではなくシリアスに描いた作品が見たい人
- 「設定は単純・テーマは案外まとも」なジャンルファンタジーが好きな人
- dアニメストアを契約していて「90分以内で完走できるOVA」を探している人
合わない人
- 2007年当時の作画クオリティのばらつきが気になる人
- 世界観や設定に丁寧な説明を求める人(このOVAは「わかる人向け」に省略している)
- 浪川大輔演じるカイト兄のパートに比重を期待すると若干肩透かしになる
- 原作漫画を先に読んでいると「薄い」と感じる可能性が高い
次に見るなら
ベルセルク(1997年TVシリーズ):中世ファンタジー×剣戟という軸が近い。2007年代以前のダークファンタジーアニメのトーンを同時代感覚で楽しみたいなら、まずここを抑えておくと「マーダープリンセス」の文脈が見えやすくなる。
十二国記:「王たる資格とは何か」というテーマを、より丁寧に、長編で描いた作品として。マーダープリンセスが6話で駆け抜けたテーマを45話かけてやっている感覚がある。こちらを見た後に戻ると、OVAの「削ぎ落とし方」の潔さが再評価できる。
スクライド:2001年のTVシリーズ。「粗暴な主人公が体制側の人間と対立しながら、結果的に秩序の守り手になっていく」という構造が似ている。河野裕子と保志総一朗の掛け合いを聞いた後にマーダープリンセスに戻ると、2000年代アクションアニメの”熱量の共通言語”みたいなものが見えてくる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『マーダープリンセス』はdアニメストアで配信中です。全6話のOVA作品なので、週末や隙間時間にサクッと見終えられます。入れ替わり×剣戟ファンタジーという独特の組み合わせが好みに合いそうなら、ぜひチェックしてみてください。
