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風の少女エミリー
| 放送年 | 2007年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 26話 |
| 原作 | その他 |
エミリーは父親の死後、孤児となり親戚が暮らすプリンスエドワード島に送られます。ニュームーンではエリザベス叔母、ローラ叔母、いとこのジミーと暮らし、想像力と新しい友人たちの助けを借りながら新しい環境に適応していく物語です。
作品概要・あらすじ
あらすじ
父を亡くし孤児となった少女エミリーは、カナダのプリンスエドワード島に暮らす母方の親戚の元へ送られます。厳格なエリザベス叔母、優しいローラ叔母、いとこのジミーとともに「ニュームーン農場」で新生活を始めるエミリー。豊かな想像力と詩を愛する心を持つ彼女は、新しい友人たちとの出会いを通じて逞しく成長していきます。L.M.モンゴメリーの名作小説を原作とした、心温まる少女の物語です。
みどころ・魅力
① 豊かな想像力と文学少女としての成長
詩を書き、物語を紡ぐことを愛するエミリーの姿は、同名原作小説の主人公ならではの魅力です。厳しい環境の中でも創作を心の支えとする彼女の感性豊かな表現が、視聴者の共感を呼びます。
② プリンスエドワード島の美しい自然描写
「赤毛のアン」でも知られるカナダの島を舞台に、四季折々の風景が丁寧に描かれています。のどかな農場の暮らしと大自然の情景が、物語に温かみと広がりを与えています。
③ 個性豊かな登場人物との絆
厳格ながらも愛情を持つエリザベス叔母や、無邪気で心優しいいとこのジミーなど、癖のある人物たちとエミリーが築く関係が見どころです。友情・家族愛・自立心の芽生えが丁寧に描かれています。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 小坂春女 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 島田満 |
| 音楽 | 宮川彬良 |
| OP | 堀江美都子「風の少女」 |
| ED | 「風の空耳」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「赤毛のアンと同じ作者の原作」という一文で踏み切った。子供のころ土曜の昼間かどこかで流れていた海外名作系アニメ、どれを実際に見ていてどれを見ていないのか、大人になっても整理できていない。小公女セーラなのか大草原の小さな家なのか赤毛のアンなのか。だから2007年のこの作品も、配信が整ってからようやく腰を上げた。
最初に見たとき、川上とも子さん演じるエミリーの声のトーンに少し戸惑った。華やかさより重心の低い演技で、「あ、この子は感情を外に出せない子として設計されているんだ」と気づくのに少し時間がかかった。2回目を見て、その抑制こそが作品の核だとわかった。エミリーは泣かない子ではなく、泣き方をうまく知らない子として描かれている。そのすれ違いを丁寧に積み上げていくのがこのアニメだ。
書くことでしか世界と繋がれない子が、それでも人に触れていく話
エミリーには「フラッシュ」と呼ばれる体験がある。美しいものを見たとき、突然世界の向こう側が透けて見えるような感覚。原作者L・M・モンゴメリが自身の体験として記した感覚で、このアニメでもその瞬間は小さく丁寧に描かれる。
問題は、その「フラッシュ」を他の人間にどう伝えるかだ。エミリーは書くことでしかそれを外に出せない。口で言葉にしようとすると薄まってしまう。だから彼女にとってのノートは日記ではなく、ほぼ命綱に近いものだ。
単なる「夢みる少女の成長物語」として見るとどこか惜しい。この作品が本当に描こうとしているのは、内面世界の豊かさと対人関係の不器用さが同じ一本の線でつながっている子の話だ。エミリーが想像力豊かなのは才能というより、それ以外の方法で世界と折り合えないからでもある。厳格なエリザベス叔母との軋轢も、友人関係でのすれ違いも、根っこはここにある。
そこにテディやペリー、アイリーンたちが少しずつ入り込んでくる。宮田幸季さん演じるテディの静かな存在感と、岡村明美さんが声を当てるペリーの荒削りな明るさが対照的で、エミリーの周囲を立体的にしている。どちらも「エミリーの才能を尊重する」ことを自然にやっている子として描かれていて、それだけで2人への好感度がじわじわ上がる構造になっている。
久川綾さんのアイリーンはもう少し複雑な立ち位置で、エミリーと共鳴しているようで微妙にズレている。その微妙なズレを久川さんが声のわずかな揺れで表現していて、セリフの字義だけ追っていると見落とす。こういう細部に気づいたのは2回目以降で、1周目は単純に「仲のいい子」として見ていた。
特に刺さったシーン
序盤、エリザベス叔母がエミリーのノートを取り上げようとする場面。エミリーが声を荒げるのではなく、目の色が変わる瞬間がある。川上とも子さんの演技で、ほんの少しだけ声のトーンが底に下がる。台詞量は多くないのに「これだけは渡せない」という線引きが伝わってくる。叔母役の声が重厚で正面から受け止める構図になっているところに、この作品の見せ方の丁寧さを感じた。
榎本温子さん演じるローダが絡んでくる場面も印象に残っている。ローダはいわゆる「意地悪な子」として登場するが、榎本さんの声に妙な可愛げがあって、単純な悪役に収まっていない。こういう脇キャラクターの扱いを見ればアニメ全体の品質がだいたいわかるのだが、このアニメは手を抜いていない。「嫌いになれないやつ」として着地しているのが、物語の後半で地味に効いてくる。
読んで見たくなったら——『風の少女エミリー』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 子供のころ「海外名作アニメ」の空気が好きだった人
- 日記・創作・書くことが好きで、それが「趣味」よりほんの少し大切なものになっている人
- 川上とも子さんの演技をもう一度聴きたい人
- 感情をうまく言葉にできない主人公が、それでも少しずつ前に進む話が好きな人
合わない人
- 展開が速いアニメが好きな人(序盤はかなりゆっくり積み上げる)
- 明確な敵・対立構造のある物語を求めている人
- 「海外名作」「昭和〜平成の世界名作劇場路線」という枠組み自体に距離がある人
次に見るなら
同じL・M・モンゴメリ原作なら赤毛のアンがある。1979年のNHKアニメで、エミリーより少し外向きでユーモアのある主人公アンを描く。エミリーが気に入ったなら、あちらのほうが先に名前を知っていたはずなのにまだ見ていないという人も多いと思う。ここで揃えて見るのがちょうどいい。
「強い少女、厳しい環境」という構図で相性がいいのは小公女セーラ。1985年の日本アニメ版は演出の密度が高く、今見ても古びていない。エミリーより境遇の過酷さは上だが、それでも折れない主人公という点では近い。
もう少し現代的な作品が見たければ思い出のマーニー。「内向きで孤独な少女が、想像と現実の境界線を歩く話」という構造がエミリーと通じている。スタジオジブリ作品なのでハードルが低く、エミリーを気に入った人には自然につながる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
「風の少女エミリー」は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで視聴できます。複数のサービスで配信されているため、すでに加入中のサービスからすぐに楽しめます。名作文学原作の心温まる物語を、ぜひお手元の環境でご覧ください。
