※本ページはアフィリエイト広告を含みます。

綾音ちゃんハイキック!
| 放送年 | 1997年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 2話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Rikuentai |
綾音は高校生で、プロレスラーになることが唯一の夢だった。しかし、トレーナーに騙されてキックボクシングを始めさせられてしまう。それは彼女が最も嫌いなスポーツだったが、やがて彼女はそれを受け入れ、キックボクシングを続けることを決意する。
作品概要・あらすじ
あらすじ
プロレスラーを夢見る高校生・綾音は、トレーナーに騙されてキックボクシングを始めさせられてしまう。大嫌いなスポーツだったはずが、練習を重ねるうちに少しずつその魅力に気づいていく。夢と現実の狭間で葛藤しながらも、自分自身の意志でリングに立ち続けることを選んだ少女の成長と奮闘を描いた1997年製作のスポーツコメディOVA。みどころ・魅力
① 夢へのこだわりと予期せぬ出会いが生む葛藤
プロレスへの強い憧れを持ちながら、まったく畑違いのキックボクシングへと引き込まれていく展開が物語の核心。嫌々始めたスポーツに真剣に向き合っていく過程は、思い通りにいかない現実の中で自分の道を見つけるリアルな成長劇として描かれています。② テンポよく笑えるスポーツコメディの空気感
シリアスになりすぎず、コメディタッチで軽快に進むテンポが本作の魅力のひとつ。ドタバタしながらも真剣に練習に打ち込む綾音のキャラクターが随所で笑いを生み出し、スポーツアニメ特有の熱さとコメディの温もりが絶妙なバランスで共存しています。③ 90年代OVAならではの濃密なキャラクター描写
1997年製作というOVA黄金期の作品らしく、限られた尺の中にキャラクターの個性と感情がぎゅっと詰め込まれています。当時のアニメ表現の勢いや作画の力強さを感じられる点も、往年のファンから新規視聴者まで楽しめるポイントです。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 岡尾貴洋 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 滝川和男 |
| 美術監督 | 宮前光春 |
| 音響監督 | 明田川進 |
| OP | THE STREET BEATS「Fight For Yourself」 |
| ED | 宮村優子「蒼い風の向こうに」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
本作は1997年リリースの全2話OVA。TVシリーズとの関係はなく、これ単体で完結している。プロレスラー志望の女の子がキックボクシングに騙されて放り込まれ、最終的にそれを続けることを選ぶ——という、短い尺に収まるぶんだけシンプルな話だ。
タイトルに「ハイキック」とあって、それがどういう文脈で描かれるのかが気になって手を出した。格闘技のアニメでちゃんとハイキックを動かしている映像というのは、意外と少ない。コメディとして消費するのか、動きとして本気でやるのか。それを確かめたかった。あと宮村優子が主演というのが後押しした。エヴァ直後の時期の彼女の声は、あの独特の緊張感と張りがあって、強い女の子を演じるとどうなるのかが純粋に見たかった。2回目に見たとき気づいたのは、序盤のダラダラした「嫌々やってる」トーンが、ちゃんと計算されていたということだ。あれがあるから、後半の変化が効いてくる。
嫌いなものに身体が慣れてしまう、という話
綾音がキックボクシングを嫌う理由は、最初はほとんど「プロレスじゃないから」それだけだ。自分が決めた夢の路線から外れているから嫌。別のスポーツとして客観的に評価した上での嫌悪ではなく、アイデンティティへの侵食として拒否している。
ところが身体というのは正直で、繰り返しトレーニングをしていれば動きが馴染んでくる。綾音の拒絶感は、物語が進むにつれて少しずつ質が変わっていく。「嫌い」から「慣れてきてしまった自分への戸惑い」に移行して、最終的には「続けることを自分で選ぶ」に至る。これは夢を諦めたわけでも夢を変えたわけでもなく、「自分の外にあったものを内側に取り込んだ」に近い。
90年代のコメディOVAとして見るには少しもったいない核がここにある。笑いのテンポは軽くて話は短いのに、やっていることは「嫌いだったものが、いつの間にか自分のものになっていく過程」で、それはスポーツアニメが本当は全部描きたいことだ。どのスポーツ長編も描こうとして何十話もかける変化を、この作品は2話のコメディの中にぎゅっと圧縮している。
「なりたいもの」に固執していた人間が、「なれるもの」と出会ったとき何が起きるか。それを綾音は怒りと戸惑いの中で経験していて、結末の「やる」という決断は静かだが、その静けさが重い。騒がしいコメディの余韻にしてはずいぶん落ち着いたものを残してくれる作品だ。
特に刺さったシーン
序盤、綾音がはじめてまともなハイキックを放つ瞬間。それまでぎこちなく動いていたキャラクターの脚が、ふとした拍子に高く上がる。あそこの宮村優子の声の変化が好きで、「仕方なくやっている」ときのトーンが一瞬だけ別のものになる。セリフではなく声の質で、キャラクターが競技に入り込んでいる瞬間を表現している。言葉で説明しないのが正解だった。
大塚明夫が演じる丹下国光は詐欺師的なポジションで出てくる人物だが、大塚明夫の声には説得力のデフォルト値が高すぎて、胡散臭いキャラクターでも「言ってることは筋が通ってるな」と思わせてしまう。これはある意味キャスティングの罠で、綾音が騙されるのが自然に見えてしまうのはあの声のせいでもある。山口勝平の稲垣勝兵はコメディリリーフとして機能しながら、テンポのつなぎとして要所でちゃんと笑わせてくる。3人のバランスが、話の短さに対して密度を上げている。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 90年代OVAのコンパクトな密度が好きな人
- 女の子が格闘技・スポーツをやるアニメが好きで、ギャグ成分多めでも許容できる人
- 宮村優子・大塚明夫・山口勝平の演技が目当てで見る人
- 「嫌々始めたことが本気になる」という変化の入口だけを描く話が好きな人
合わない人
- しっかりした試合描写・スポーツとしての緊張感を期待している人(コメディ寄りの作りなので)
- 長編で丁寧に積み上げていくタイプの物語が好きな人(全2話なので尺で解決しない)
- 現在は配信・パッケージとも視聴手段の確保が難しい状況なので、すぐ見たい人には厳しい
次に見るなら
「嫌いなものに身体が慣れていく」という感覚が刺さったならトップをねらえ!(1988〜1989)を続けて見てほしい。こちらもOVAで、スポ根の文法をコメディとシリアスで往復しながら主人公の変化を描く。綾音ちゃんハイキック!と比べると圧倒的に重くなるが、「自分の外にあったものを内側に取り込んでいく」という核は近い。
格闘技アニメとしての動きへの関心で入ったなら餓狼伝説 THE MOTION PICTURE(1994)。空気は全然違うが、格闘技の動きをアニメで真剣に描こうとした90年代OVAのひとつとして参照になる。綾音ちゃんハイキック!がコメディ側から格闘技に触れているとすれば、こちらは逆方向のアプローチだ。
宮村優子の演技を軸にするなら同時期の彼氏彼女の事情(1998〜1999)が面白い。ヒロインとは対照的なキャラクターを演じていて、声優としての幅を比べながら見ると両作品の印象が変わる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『綾音ちゃんハイキック!』は現在、定額制の配信サービスでの視聴は確認されていません。視聴を検討される場合は、DVDや中古ソフトなどパッケージでの入手が主な手段となります。1997年製作のOVA作品ですが、スポーツコメディとしての完成度は高く、探す価値のある一作です。