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OH! スーパーミルクチャン
| 放送年 | 2000年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Studio Pierrot |
ミルク・ちゃんは、よだれを垂らし下品な言葉を話す赤ちゃんで、時代遅れのロボット・テツコ、ナメクジのハナゲ、制御不能なペット・ロボドッグと一緒にアパートに住んでいます。大統領から電話がかかってくると、ミルク・ちゃんと仲間たちはあらゆるトラブルを解決するために現場に駆けつけます。ベルギーワッフルを求める偽造通貨犯を止めたり、酔った魚の学校に助言をしたりします。
作品概要・あらすじ
あらすじ
よだれを垂らし、下品な言葉を平然と口にする赤ちゃん・ミルクちゃん。彼女は旧式ロボットのテツコ、ナメクジのハナゲ、制御不能なペットロボット・ロボドッグとともにアパートで暮らしている。大統領から電話がかかってくるたび、ミルクちゃんたちは世界中のおかしな事件へと駆り出される。偽造通貨犯の追跡から酔っぱらった魚への説教まで、珍トラブル解決に今日も奔走する。みどころ・魅力
① 常識ゼロの主人公が巻き起こす破天荒ギャグ
赤ちゃんでありながら毒舌・下品・無敵という三拍子揃ったミルクちゃんのキャラクターが最大の個性。シュールで勢いのあるギャグが次々と展開され、一般的な「かわいい」アニメとは一線を画す笑いが楽しめます。② 2000年代独特のフラッシュアニメ的映像センス
独特のチープさと割り切ったビジュアルデザインが、ほかにはない味わいを生み出しています。あえて作り込まない映像スタイルが作品のコメディトーンと絶妙にマッチしており、当時の実験的なアニメ文化を感じさせる一作です。③ 不条理×SF設定のナンセンスコメディ
「大統領から依頼が来る」「酔った魚の集団を説得する」など、設定自体がすでにナンセンス。SFとコメディが融合した理屈抜きの展開が小気味よく続くため、頭を空にして笑いたいときに最適な作品です。キャスト・声優一覧











スタッフ
| 監督 | 田中秀幸 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 吉松孝博 |
| 美術監督 | 岡田有章 |
| 音響監督 | 岩浪美和 |
| OP | 中村春香「We Don’t Fear Wolves (Original Japanese version)」 |
| ED | 大統領「Tsuppari Rock’nRoll (Original Japanese version)」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「存在は知ってる、でも見たことはない」という作品が誰にでも何本かある。スーパーミルクチャンはずっとそっちの棚に入っていた。2000年代のオタクなら一度は名前を聞いているはずで、でも実際に腰を据えて見るタイミングがなかった。そういう作品に限って、見始めると「なぜ今まで放置していたのか」という気持ちと「見なかった理由もわかる」という気持ちが同時にやってくる。
第1話を再生して最初の数分で気づくのは、これが「子どもっぽいアニメ」ではなく「子どもっぽさを完全に計算した大人向けの何か」だということだ。下品で、手抜きに見えて、妙に洗練されている。2回目に見ると、1回目で笑い飛ばした部分が実はかなり精密に設計されていることに気づく。このタイプの作品の怖いところだ。
「解決する能力」と「理解する知性」は別物だという話
表面だけ見ると、よだれを垂らす赤ちゃんがロボットや謎のペットと一緒に問題を解決するドタバタ劇だ。でもこの作品が2000年という時代に出てきた意味を少し考えると、もう少し違う読み方ができる。
ミルク・ちゃんは「問題を解決する」が「何が問題なのかを真剣に理解しているわけではない」。大統領に電話をもらって駆けつけて、なんとなくその場を収める。偽造通貨犯にせよ酔った魚の群れにせよ、ミルク・ちゃん自身が状況を深く把握しているかというと、かなり怪しい。それでも結果として「解決」してしまう。
これは何かに似ている。世の中にある「なぜか機能している仕組み」や「なぜかうまくいった判断」のほとんどが、実はこの構造をしている。完全に理解した上で動いているわけではなく、なんとなくで動いたらたまたま正解だった、というやつ。スーパーミルクチャンはそれを赤ちゃんのキャラクターに担わせることで、笑いながら見せている。
テツコというロボットの存在がこのテーマを補強している。柚木涼香が演じるテツコは、作品の中で最もまともな論理を持っているキャラクターに見えるが、それでも状況は混乱し続ける。「論理的に動く存在」と「なんとなくで動く赤ちゃん」が同じ結果に帰着するなら、論理の優位性はどこにあるのか。この問いをギャグアニメのフォーマットで投げてくるのが、この作品のずるいところだ。
2000年という時代に作られたことも無関係ではないと思っている。世紀末からゼロ年代への移行期、社会が「なんとなくうまくいっていたはずのもの」が機能不全を起こし始めていた時期に、「なんとなく解決する赤ちゃん」の話を作ったのは偶然ではないかもしれない。深読みしすぎかもしれないが、この種の深読みを誘う作品は信頼できる。
特に刺さったシーン
序盤の、大統領から電話がかかってきてミルク・ちゃんたちが出動する流れが確立される場面がある。あのシークエンスのテンポが独特で、「緊急事態」を示すはずの演出がことごとくズレていて、ズレているのにそのまま突き進むという構造が何度見ても気持ちいい。
柚木涼香のテツコの声がこの作品の空気をかなり決定づけていると思う。突っ込み役でもなく、完全に受け身でもなく、「なんかもう慣れた」という感じの質感が絶妙だ。出演作が100本を超えるキャリアの中でも、これだけ「疲れているわけではないが熱量も抑えている」というバランスの演技は珍しい。それがテツコというキャラクターの立ち位置と完全に一致している。
飛田展男の出演については、画面の中での存在感が効いていて、キャリア146本という数字の裏にある技術が、一見ふざけた作品の中でこそ際立つ。真剣にやっているのかどうかわからない雰囲気で、でも絶対に真剣にやっている——そういう演技をギャグ作品でやれる人は多くない。
読んで見たくなったら——『OH! スーパーミルクチャン』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ポップなビジュアルの裏に構造的な皮肉を探すのが好きな人
- テンポがおかしいコメディ——つまり「笑いどころがズレている笑い」が好きな人
- 2000年前後の日本アニメの実験期を掘っている人
- 声優の演技そのものを楽しむ聴き方ができる人
- 「よくわからないけどなんか面白い」で20分を許容できる人
合わない人
- ストーリーの起承転結と明確なカタルシスを求める人
- 下品な表現やノイジーなビジュアルで集中が切れる人
- 「この作品は何が言いたいのか」をはっきりさせたい人
- 2000年代初頭のフラッシュアニメ的な作画が生理的に合わない人
次に見るなら
フリクリ——同じく2000年前後の作品で、表面上のカオスの下に「大人になること」への問いが埋まっている。スーパーミルクチャンの「わかったようでわからない感じ」が好きなら、フリクリの文脈のなさに同じ快感を見つけられると思う。
ポプテピピック——無意味を徹底して意味にする、という構造の現代版。スーパーミルクチャンから連なる「ギャグの形をした批評」の系譜に置くと見え方が変わる。声優キャストの遊び方という点でも共鳴するところがある。
ケロロ軍曹——ジャンルは違うが、「問題を解決するはずの存在が解決しない」という構造を長期シリーズで展開している。スーパーミルクチャンの短尺ギャグが物足りなくなったときの次の一手として。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『OH! スーパーミルクチャン』は現在dアニメストアで視聴できます。ほかにはないシュールなギャグとナンセンスなSF設定が癖になる、2000年代アニメの異色作です。ふだんとは違う笑いを求める方は、ぜひdアニメストアでチェックしてみてください。
