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アップルシード XIII
| 放送年 | 2011年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 13話 |
| 原作 | オリジナル |
大規模な戦争で壊滅的な破壊を受けた都市オリンポスは、世界の司令中枢として最後の砦となった。テロ組織アルゴナウタイから都市を守るため、元LAPD SWAT隊員のデューナン・ノッツは、クローン人間のバイロイドと義体パートナーのブライアレオスで構成される特殊部隊を率いている。ノッツは都市を守るため戦わねばならない。
作品概要・あらすじ
あらすじ
大規模な世界大戦により文明が崩壊した近未来。唯一残された理想都市オリンポスは、クローン人間「バイオロイド」と人間が共存する世界の司令塔として機能していた。元LAPD SWAT隊員のデューナン・ノッツは、義体化した旧友ブライアレオスとともに特殊部隊ESWATに所属し、都市の秩序を脅かすテロ組織アルゴナウタイと戦い続ける。平和の代償と人類の未来を問いかける近未来SFアクション。みどころ・魅力
① フル3DCGで描く圧倒的なアクション映像
本作は全編フル3DCGアニメーションで制作されており、士郎正宗原作のメカニカルなデザインを立体的に表現。パワードスーツや大型兵器が入り乱れる戦闘シーンは、OVAならではの高いクオリティで描かれており、映像体験として純粋に楽しめる仕上がりとなっています。② バイオロイドと人間の共存という哲学的テーマ
感情を制御されたクローン人間・バイオロイドと、感情を持つ人間の関係性が物語の核心に据えられています。戦闘アクションの裏側で、「人とは何か」「管理された平和に意味はあるか」という問いが静かに描かれており、SFとして読み応えのある深みがあります。③ デューナンとブライアレオスの絆を軸にした人間ドラマ
義体(サイボーグ)となったブライアレオスと、生身の人間として戦い続けるデューナン。旧友でありパートナーである二人の関係性は、シリーズを通じた感情的な軸となっており、激しい戦闘の合間に描かれるやり取りが物語に温度を与えています。キャスト・声優一覧
















スタッフ
| 監督 | 浜名孝行 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 藤咲淳一 |
| 原案キャラデザ | 士郎正宗 |
| キャラクターデザイン | 後藤隆幸 |
| 音楽 | コーニッシュ |
| 音響監督 | 鶴岡陽太 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「CGアニメのやつ」という認識で手を出すのを少し迷っていた。2011年当時のフル3DCGは、動きのぎこちなさが気になって感情移入を邪魔することが多かったから。それでもアップルシードという名前の持つ重みがあって、結局見てしまった。士郎正宗の世界観、オリンポスの設計思想、バイロイドという存在——そのあたりはすでに別の作品で好きになっていた文脈がある。
初見では「思ったよりちゃんと動く」という安堵が先に来た。坂本真綾のデューナンが放つ台詞の質感と、山寺宏一のブリアレオスが義体越しにもにじませる人間性のようなもの——声優陣の演技がCGの無機質さを相当量カバーしているのがすぐわかった。2回目を見たとき、それが計算なのかどうかを確かめたくなって、改めてキャストを調べ直した記憶がある。
「平和」を維持するために、人間は何を削ぎ落とされるか
アップルシード XIIIが描いているのは、単純なSFアクションではない。オリンポスという都市の設計そのものが、この作品のテーマを体現している。バイロイド——遺伝子操作で生み出されたクローン人間——が人口の半数以上を占め、感情的な揺らぎが少ない分、社会は安定する。テロ組織アルゴナウタイが問いを投げつけてくるのは「その安定は本物の平和なのか」という点だ。
デューナンは「守る側」にいる。特殊部隊の指揮官として戦う場面は派手で、CGならではの俯瞰的なアクション演出が機能している。だが面白いのは、彼女が守ろうとしているオリンポスの仕組みを、彼女自身が完全には信じ切れていないところにある。バイロイドに支えられた秩序に乗っかりながら、人間であることの意味を保留したまま生きている。
ブリアレオスはもっと複雑で、義体という身体的改造を経た「人間」として存在している。山寺宏一が声に機械的な質感をあえて排除した演技をしていて、それがブリアレオスの人間性を逆説的に際立てる。機械の体で人間の感情を持つ存在と、人間の体で感情を抑制されたバイロイドが共存する都市——このねじれた構図を、OVA全13話という尺でじっくり積み上げていく。
「人間性とは何か」という問いは手垢がつきすぎた問いでもあるが、アップルシード XIIIはその問いを正面から掲げることなく、街の設計思想とキャラクターの関係性の中に溶かし込んでいる。玉川砂記子が演じるアテナ・アレイアスが統治側の論理を体現する存在として機能していて、デューナンとの対比が意図的に設計されていると感じる。こういう「思想の対立が人物に宿っている」構造は、士郎正宗原作のよさだと思う。
特に刺さったシーン
終盤、デューナンとブリアレオスが互いの「存在の根拠」を問われる場面。坂本真綾の台詞回しがここだけ少し速くなる。いつもの冷静な演技に微細なノイズが入って、それが「この人物が感情を処理しきれていない」という読み方を誘う。意図的なものだとしたら相当細かい設計で、2回目に見てようやく気がついた。
それと序盤のアクションシーン——3DCGの長所が素直に出ていて、カメラが縦横無尽に動いても空間の整合性が崩れない。手描きアニメでは予算的に難しい「戦場の広さ」がちゃんと画面に出る。下野紘が演じる義経のポジションも、この手の作品では珍しい立ち位置で、高橋美佳子のヒトミとのやり取りが気分転換として機能している。シリアス一辺倒にならない温度調節が地味に助かった。
読んで見たくなったら——『アップルシード XIII』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 士郎正宗の世界観(オリンポス、バイロイド、義体)を以前から好きな人
- SF作品で「社会設計の是非」みたいな議論が好きな人
- 山寺宏一・坂本真綾のファンで、二人が絡む作品を押さえておきたい人
- CGアニメの進化史として2011年時点の水準を確認しておきたい人
- 13話完結でまとまった世界観を一気に浴びたい人
合わない人
- 手描きアニメの作画にこだわりがあって、CGの質感が最初から受け付けない人
- アクションがメインで思想的な重さは要らない、と思っている人
- アップルシードの原作・過去作品を知らない状態で入ると世界観説明が薄く感じる可能性がある
- キャラクターの感情的な起伏を前面に出した作劇を求める人
次に見るなら
同じく士郎正宗原作で「人間と機械の境界」を問い続ける攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXは、アップルシード XIIIで物足りなかったら次に見るべき作品。思想的な密度がさらに上がる。オリンポスの統治構造が気になった人は素子の「個と全体」の議論と比べながら見ると面白い。
CGアニメ路線で続けるなら楽園追放 -Expelled from Paradise-(2014年)がある。こちらも「肉体を持つことの意味」を中心に置いたSFで、虚淵玄脚本の密度がある。アップルシード XIIIのデューナンに共感したなら、アンジェラ・バルザックというキャラクターも刺さるはず。
ブラック・マジック M-66は古い作品だが、士郎正宗原作OVAとして系譜を追うなら外せない。アップルシード XIIIでこの世界観の入り口に入った人が、原典を確認する意味で見ておく価値がある。尺も短く1本で完結する。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『アップルシード XIII』は、dアニメストアおよびU-NEXTで配信中です。どちらのサービスでも視聴可能ですので、加入中のサービスからすぐに楽しめます。士郎正宗作品に初めて触れる方にも、フル3DCGのビジュアルから入れる本作はおすすめの一本です。
