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あさがおと加瀬さん。
| 放送年 | 2018年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | ZEXCS |
恋愛は庭のようなものだ。最初の種を植えるのは本当に難しい。相手が自分を好きかどうか悩み、告白が全てを壊すかもしれない恐怖と戦い、ついに告白する。しかしそこからが本当の困難の始まりだ。この素晴らしい新しい感情を育て続け、成長させ続けなければならないから。自分の中だけでなく…
作品概要・あらすじ
あらすじ
高校の gardening部で花の世話に明け暮れる山田山吹は、クラスの人気者でスポーツ万能な加瀬友香と付き合っている。ふたりが恋人になってから数ヶ月。互いを大切に思う気持ちは変わらないのに、山田はどこかすれ違いを感じていた。やがて訪れる進路という岐路。大学進学という現実を前に、離れ離れになるかもしれない不安と、それでも続く恋の輝きを丁寧に描く。みどころ・魅力
① 「付き合ってから」を描く、珍しいラブストーリー
告白シーンでほとんどの作品が終わるなか、本作はふたりがすでに恋人同士の状態から始まる。照れながら手を繋ぎ、些細なことで不安になり、それでも歩み寄ろうとする姿は、恋愛の「始まり」よりも「続けること」の難しさと温かさをリアルに映し出す。② 花と光で彩られた、息をのむほど美しい映像
制作はライデンフィルム。あさがおの咲き誇る庭、朝の教室に差し込む光、ふたりの髪を揺らす風——すべてのカットに植物と季節の息吹が宿り、49分の上映時間を通じて視覚的な豊かさが途切れない。OVA一本分の密度に凝縮された映像美は、繰り返し見たくなる完成度だ。③ 言葉にできない感情を「間」で語る演出
セリフよりも沈黙や表情、ふとした仕草が感情を伝える場面が多く、見る側に想像の余地を与える演出が光る。山田の内向きな不安と加瀬の真っ直ぐな優しさが対比され、ふたりの関係性が静かに、しかし確かに深まっていく過程が胸に刺さる。キャスト・声優一覧












スタッフ
| 監督 | 佐藤卓哉 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 坂井久太 |
| 音楽 | 岡野里音 |
| 美術監督 | 橋本和幸 |
| 音響監督 | 佐藤卓哉 |
| ED | 山田優衣「明日への扉」 |
関連作品
アニメ
書籍
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
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ED
感想・評価
最初に見たとき——名前は知ってた、でも見てなかった
百合好きのフォロワーが何度も名前を出すのは知っていた。「あさがおと加瀬さん」。でもなんとなく後回しにしていたやつ。OVAで59分、原作マンガ全1巻ぶんをそのまま映像化した作品らしいと聞いて、じゃあそんなに構えなくていいかと思って見始めた。
最初に見たとき正直に言うと、前半30分は「よくできた百合アニメだな」くらいの温度感だった。でも終盤、ふたりの進路の話が出てくるあたりから急に引き込まれた。2回目を見て気づいたのは、序盤の何気ない会話ひとつひとつが全部伏線になってること。朝顔の世話をしている山田に加瀬さんが声をかけるシーンの距離感——あれ、最初は「元気な先輩だな」くらいにしか見えないんだけど、2周すると加瀬さんがかなり意識してるのが動きと間から読み取れる。
OVAとしての立ち位置をひとつ書いておく。これは「加瀬さん。シリーズ」の第1巻に相当する作品で、続編OVA群(「となりの加瀬さん。」など)の起点にあたる。この1本だけでも完結しているが、シリーズを追うと山田と加瀬さんがどう変わっていくかを追える構造になっている。初見なら単体で十分。
「付き合ってから」を描いた百合——告白の先にある、ふつうの困難
百合アニメの多くは告白かキスで終わる。それはそれで正しい。でもこのOVAは告白の後から始まる困難を丁寧に描いていて、そこが他と少し違う。
あらすじにある「庭のような恋愛」という比喩がそのまま作品の構造になっている。最初の種を植える難しさ——好意を伝えること、伝わるかどうかわからない不安——それを越えた先に待っているのは「育てる」という地味で継続的な作業だ。このOVAが描いているのは後者のほうで、「付き合ってからどうするか」という問いに正面から向き合っている。
山田結衣というキャラクターが面白いのは、恋愛に対してすごく誠実だけど、感情の整理が遅いタイプだという点だ。朝顔の世話という毎日のルーティンがある人間で、物事をゆっくり育てることには慣れているのに、自分の感情を言葉にするのが苦手。加瀬さんが陸上で「前に進む」人間として描かれているのと対比になっている。
進路という要素が後半に入ってくることで、これが単なるほっこり日常ものじゃないことがわかってくる。ふたりがいる「今」は有限で、同じ空間にいられる時間には終わりがある。それでも一緒にいることを選ぶのか、という問いかけが静かに通底している。派手な展開はないけれど、そのぶん誠実さがある。
キャラクターの感情を「見せる」のではなく「滲ませる」演出が全編に徹底されていて、たとえばふたりが初めて手をつなぐシーンひとつとっても、BGMの音量が落ちて環境音だけになる瞬間がある。そういう「引き算」の演出がこの作品の質を上げている。
特に刺さったシーン
加瀬さんが山田に気持ちを打ち明ける終盤のシーン。佐倉綾音の声がここだけ少し低くなる。普段の加瀬さんって明るくてテンション高めなキャラなんだけど、そこだけ急に「人間」になる瞬間があって、思わず音量を上げた。佐倉さんはいつでも「感情の重さ」を声の質で調節できる人で、このシーンはその技術がかなりわかりやすく出ている。
髙橋ミナミ演じる山田の、感情が追いついていないときの「…うん」という相槌の間が絶妙で、2回目に見て初めて「あ、これ泣きそうになってるんだ」と気づいた。セリフじゃなくて沈黙で演技してる。出演作75本というキャリアでこれをやれるのはちょっと驚いた。
あと地味に好きなのが、内山夕実が演じるコーチのシーン。加瀬さんの陸上シーンで出てくる人なんだけど、余計なことを言わない大人として機能していて、出番は少ないのに空気感がある。こういう「ちゃんとした大人」が一人いるだけで作品の信頼度が上がる。
読んで見たくなったら——『あさがおと加瀬さん。』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 百合は好きだけど、ドロドロよりもあたたかいものが見たい人
- 「付き合ってからの関係性」「関係が続くこと」に興味がある人
- 日常の空気感や間の演出を楽しめる人
- 59分で完結するものが見たいとき(疲れてるときにちょうどいい長さ)
- 佐倉綾音・髙橋ミナミの演技をちゃんと聴きたい人
合わない人
- 起伏の大きいドラマや葛藤が欲しい人——この作品はそういう作りじゃない
- 百合に「関係の深み」より「萌え」を求めている人
- 続きが気になってしかたなくなる構造なので、シリーズを追う気がないと少し消化不良かもしれない
次に見るなら
やがて君になる——百合の「感情の非対称性」をテーマにした作品。告白されても何も感じられない主人公と、感情を押しつけない先輩の関係を描く。加瀬さんのような「まっすぐさ」ではなく、もっと複雑な感情の動きが見たいならこちら。TVアニメ全13話。
青い花——高校生ふたりの恋愛を、地味だけど誠実に描いた作品。派手さはないが、感情の機微の描き方が丁寧で、「あさがおと加瀬さん」に近い温度感がある。原作マンガも含めて百合の基礎文献扱いされることが多い。TVアニメ全11話。
citrus——同じ百合でも、こちらは感情の衝突と引力を前面に出したタイプ。「あさがおと加瀬さん」と比べると温度差がある。落差を楽しみたいなら続けて見るといい。TVアニメ全12話。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『あさがおと加瀬さん。』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの3サービスで配信中です。いずれも月額サブスクで視聴でき、U-NEXTとDMM TVは無料トライアル期間を活用すれば実質無料での鑑賞も可能です。49分のOVA一本なので、気軽に通しで楽しめます。


