化け猫あんずちゃん

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2024化け猫あんずちゃん

化け猫あんずちゃん

★ 3.5 / 5.0ファンタジー日常系超自然
放送年2024年
フォーマット劇場版
話数1話
原作漫画
制作Shin-Ei Animation

早熟な少女カリンは、田舎の日本で父親に置き去りにされる。祖父と寺で暮らすようになったカリンは、彼女の世話役として任命された怠け者の巨大な「幽霊猫」アンズと出会う。新しい保護者を信用できないカリンは、町人たちへのアンズの奇妙な仕事を妨害し、風変わりな地元の森の精霊たちと友人になる。カリンを説得しようとする試みの中で、アンズは誤って…

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

父親に田舎へ置き去りにされた少女・カリンは、祖父が住む寺で暮らすことに。そこで出会ったのは、長年寺に居ついた巨大な「化け猫」アンズ。怠け者のアンズはカリンの世話係を命じられるが、信頼できない保護者に反発したカリンは、アンズの仕事を次々と邪魔してしまう。やがて二人は、森の精霊たちとの奇妙な交流を通じ、少しずつ距離を縮めていく。

みどころ・魅力

① 手描きの温もりが光る独特のアニメーション

フランスのアニメーション監督と日本のスタジオが共同制作した本作は、デジタル全盛の現代にあえて手描き感を前面に出したアートスタイルが特徴。のびのびとした線と柔らかな色彩が、日本の田舎の空気感を丁寧に描き出している。

② ぶっきらぼうな化け猫と少女の凸凹バディ関係

素直になれないカリンと、面倒くさがりのアンズが繰り広げる掛け合いが本作の核。反発しながらも互いに必要な存在になっていく過程が、押しつけがましくなく自然体で描かれており、年齢を問わず共感を呼ぶ。

③ 妖怪・精霊が織りなす不思議な世界観

田舎の寺を舞台に、個性豊かな土地の精霊や妖怪たちが次々と登場。日本の民話的な雰囲気とフランス的なユーモアが融合した世界観は、ジブリ作品に近い懐かしさと新鮮さを同時に味わわせてくれる。

キャスト・声優一覧

あんず
あんず
メイン
森山未來
かりん
かりん
メイン
五藤希愛
青鬼
青鬼
サブ
前野朋哉
きのこの
きのこの
サブ
古澤裕介
赤鬼
赤鬼
サブ
満腹満
おばば
おばば
サブ
仁後亜由美
ピーピーちゃん
ピーピーちゃん
サブ
大谷育江
林
サブ
戸井田竜空
閻魔大王
閻魔大王
サブ
宇野祥平
井上
井上
サブ
平野絢規
おしょー
おしょー
サブ
鈴木慶一
地蔵
地蔵
サブ
高井駿音

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スタッフ

監督久野遥子、山下敦弘
キャラクターデザイン久野遥子
音楽鈴木慶一
美術監督
音響監督滝野ますみ
ED佐藤千明「またたび」

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

化け猫もの、というジャンルへの信頼がある。妖怪と人間の境界線に立つ猫という存在は、日本の民話の中でずっと一番居心地のいい場所を占めてきた。だからタイトルを見た瞬間に「あ、これは見るやつだ」と判断していた。Netflixで配信が始まったので早速。

最初の数分は、思ったより「静か」な映画だと感じた。派手な妖怪バトルも、大仰な世界観説明もない。田舎の寺、空気の質感、子どもの頑なさ。それがアンズのぐうたらっぷりとぶつかって、じわじわと笑えてくる。「怠け者の幽霊猫に世話を押し付けられた少女」という設定をそのまま出してくるのが潔くて、最初はコメディとして見ていた。でも中盤以降、話の重力が少しずつ変わってくる。2回目に見直したとき、序盤から積まれていた細かいシグナルに気づいて、最初の「静けさ」が演出として機能していたのだとわかった。

「置き去り」にされた子どもが、死者に懐くまで

この映画を「化け猫との心温まる交流」だと思って見ると、少しだけ拍子抜けする。アンズはぐうたらで押しつけがましくなくて、カリンのことを急いで好きにならせようとしない。それがこの作品の核心だと思う。

カリンは父親に置き去りにされた子どもだ。「一時的に預ける」という体裁を取っているが、子どもにはそれが放棄に見える。信用できない大人に何度も傷つけられてきた子どもは、新しい保護者を信用することを本能的に拒否する。だからカリンはアンズの仕事を妨害する。「あなたのことが嫌い」ではなく、「あなたを好きになりたくない」という防衛。

面白いのは、アンズが「死んでいる」存在だという点だ。幽霊猫——すなわちすでに死を経験した者——が、傷ついた子どもの世話役になる。生きている大人には持てない種類の距離感と、時間の感覚。急がない、裁かない、見捨てない。その態度が少しずつカリンの警戒を解いていく。

この映画が描いているのは単なる「子どもと変わった保護者の友情」ではなく、「信頼を学ぶために必要な時間と、それを与えられる存在のかたち」だと思っている。生者にはなかなか難しい役割を、死者の猫が担っている。その皮肉というか、静かな哀しさが映画の通底音として流れている。

あと、この手の作品でよくある「妖怪の世界は優しい」という過度なファンタジー補正がないのも好きだった。森の精霊たちは善良だが、理解し合えない部分もある。その「完全にはわかり合えない」感じが、子どもの孤独感とリンクしている。

特に刺さったシーン

終盤、アンズが誤った行動をとってしまう流れのところ。それまでずっと「しょうがないな」という顔でカリンに付き合っていたアンズが、何かを守ろうとして動く。あの瞬間、それまでの「怠け者」という印象が全部ひっくり返る構造になっていて、2回目に見たときのほうが数倍きた。

大谷育江さんが演じるピーピーちゃんの声については触れずにはいられない。ピーピーというキャラクター名からもわかるように、どこか浮世離れした存在感を持つキャラクターなのだが、大谷さんの声には「妙な重力」がある。かわいいのに不思議に怖い、というあの感じ。220本以上のキャリアで培われた「異界のものの声」のバリエーションが、この映画の空気感にはまっていた。セリフの少ないシーンでも、声だけで存在感を確保できる技術がある。

カリンが初めて素直に話す場面も好きだ。大きな転換点という演出はしていないのに、見ているこちらには「あ、崩れた」とわかる。その抑制が丁寧だった。

読んで見たくなったら——『化け猫あんずちゃん』はNetflixで視聴できる。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 化け猫・妖怪ものが好きで、戦闘より「共存」の文脈で描かれる作品を求めている人
  • 子どもの感情描写に敏感な人(特に「素直になれない子ども」の芝居が好きな人)
  • 説明過多じゃないファンタジーが好きな人——「なんで?」を全部答えてくれない世界観に乗れる人
  • 静かに積み上げて静かに泣かせてくる系の映画が好きな人

合わない人

  • 明確な起承転結とカタルシスのある展開を求めている人
  • テンポが遅いと感じたら離脱してしまう人(序盤は意図的にゆっくり)
  • 妖怪・精霊たちが活躍するアクション要素を期待している人

次に見るなら

河童のクゥと夏休み——異界のものと子どもの交流という点で構造が近い。こちらは河童という存在を通じて「現代社会に居場所のないもの」を描く。静かな映画が好きで、見終わった後に少し重たい気持ちになりたい人向け。

おおかみこどもの雨と雪——「ふつうではない存在」を受け入れることと、子どもが成長して自分の道を選ぶまでの話。化け猫あんずちゃんとはトーンが違うが、「人間じゃないものと家族になる」というテーマで見るなら並べて考えると面白い。

夜明け告げるルーのうた——湯浅政明作品。日本の田舎・海・異界のものという要素が重なる。こちらのほうがポップで明るいが、「異界との接触が日常を壊す」という視点で見るとまた違う読み方ができる。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア×¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV×¥550(税込)14日間6,300+
Netflix¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu×¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+
『化け猫あんずちゃん』はNetflixにて配信中です。手描きの温かなアニメーションと、化け猫と少女の不思議な絆が楽しめる本作は、ファミリーから大人のアニメファンまで幅広くおすすめできます。Netflixに加入していればすぐに視聴できますので、ぜひチェックしてみてください。

よくある質問

Q. 『化け猫あんずちゃん』はどこで見られますか?
A. Netflixで配信されています。Netflixの会員であれば追加料金なしで視聴できます。
Q. 子どもと一緒に見られますか?
A. はい、ファミリー向けの作品です。妖怪や精霊が登場しますが怖い描写は少なく、小学生から大人まで楽しめる内容になっています。
Q. 原作はありますか?
A. はい、いましろたかし氏による同名漫画が原作です。コミカルな中に人情味あふれるエピソードが詰まった作品で、映画化にあたって新たな解釈が加えられています。
Q. 制作はどこのスタジオですか?
A. 日本の文映とフランスのDupuis Editionsが共同制作した作品です。メガフォンを取ったのは久野遥子監督とフランス人監督のダビッド・ウズナンスキーで、日仏合作ならではの独特のタッチが楽しめます。

まとめ

『化け猫あんずちゃん』はNetflixにて配信中です。手描きの温かなアニメーションと、化け猫と少女の不思議な絆が楽しめる本作は、ファミリーから大人のアニメファンまで幅広くおすすめできます。Netflixに加入していればすぐに視聴できますので、ぜひチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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