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バキ 大擂台賽編
| 放送年 | 2020年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 13話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | TMS Entertainment |
前の戦いの毒により弱体化したバキ・範馬は死の淵にいた。しかし友人の海王レツが彼を中国に連れていき、百年に一度開催される最強の武術家を決めるライ大会について知る。この大会は外国人の参加を認めることになり、バキは出場する機会を得る。
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作品概要・あらすじ
あらすじ
前作の戦いで猛毒を盛られ、死の淵に立たされた範馬バキ。親友の海王烈が彼を中国へと連れ出し、百年に一度だけ開催される最強武術家決定の大会「大擂台賽」の存在を告げる。今回の大会は異例の外国人参加解禁を決定。バキはその舞台に名乗りを上げ、中国武術界の精鋭たちと激突していく。強者との戦いを通じて、毒に侵された身体と折れない精神でどこまで闘えるかが問われる。みどころ・魅力
① 百年に一度の大舞台——格闘漫画史に残る大会編の熱量
中国武術の頂点を争う「大擂台賽」は、トーナメント形式で強者同士が次々と激突する構成。個性豊かな中国海王たちとの対戦が畳み掛けるように展開し、試合ごとに異なる武術スタイルと戦略が楽しめる。格闘アニメならではの「次は誰と戦うのか」という高揚感が最後まで続く。② 毒で弱体化したバキが挑む——ハンデ戦の緊張感
万全ではない状態で世界最強クラスと戦うというシチュエーションが、試合ごとの緊張感を底上げしている。ピンチを乗り越えるたびに主人公の底力と成長を感じさせる演出が秀逸で、単純な無双とは一線を画す展開が見る者を引きつける。③ 烈海王との友情と中国武術の美学
バキを命がけで助けた烈海王の存在が本作の感情的な軸になっている。彼の武術への誇りや仲間への深い義理が随所に描かれ、純粋な強さの追求だけでなく、人と人とのつながりが物語に深みを加えている。キャスト・声優一覧




















スタッフ
| 監督 | 平野俊貴 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 浦畑達彦 |
| キャラクターデザイン | 鈴木藤雄、石川晋吾 |
| 音楽 | 藤澤健至 |
| 美術監督 | 西山正紀 |
| 音響監督 | 浦上慶子、浦上靖之 |
| OP | グランロデオ「情熱は覚えている」 |
| ED | 藤田恵名「DEAD STROKE」 |
関連作品
アニメ
書籍
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・考察
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
バキというシリーズは、正直どこから手を出せばいいのかずっとわからないままでいた。地下闘技場編があって、死刑囚編があって、範馬刃牙があって——気づいたら「大擂台賽編」という名前が出てきた。「どの段階の話だっけ」と毎回なる。なった。そのまま数年放置していたものをNetflixで何となく再生したのが最初で、「毒で弱体化した状態で中国武術の頂上決戦に参加する」という設定の強引さに、3分で笑いながら椅子に深く座り直した。
2回目に見て気づいたのは、この作品が「弱体化した主人公が這い上がる話」ではないということだ。バキは別に弱体化を克服しようとしていない。毒が体に残ったまま、それでも戦いたくて戦いに行く。その動機のシンプルさと、そこから生まれる試合の密度は、1周目に流して見たときには意外なほど引っかかっていなかった。
「強くなりたい」ではなく「戦いたい」——バキが示す、純粋すぎる衝動の話
バキというキャラクターは、目標が明確な主人公の顔をしているようで、実は動機がかなり奇妙なところに立っている。父・範馬勇次郎を倒すという大きな目標はあるにはあるが、大擂台賽編においてバキが中国に渡る理由は、突き詰めると「そこに強い奴がいるから」以上でも以下でもない。毒で体がまともに動かない状態で、海王レツに連れられて百年に一度の武術大会に参加するという流れを見て、「成長物語」としてのフレームを当てはめようとすると少し違和感がある。
この作品が描いているのは、成長でも復讐でも証明でもなく、「戦いたい」という衝動そのものの純度だと思う。それは目的地のある欲望ではなく、方向性のない本能に近い。バキは毒に侵されていても強くなろうとしているわけではなく、ただ戦える場所に向かっていく。その無目的さが、格闘漫画の文法としては異質であるにもかかわらず、見ていて妙に清潔な感触を残す。
島﨑信長の演技がここに一枚かんでいる。台詞のないシーンでの息遣いや、試合前の静けさの表現が、バキという人間の「何かを狙っているわけではない感じ」を作っている。しゃべりすぎない主人公の内面を音だけで見せる仕事で、これが200本以上の出演経歴を持つ声優の持ち味だと改めて思う。
対照的に、保志総一朗が演じるマホメド・アライJr.は、「証明したい」という欲望を明確に持ったキャラクターとして配置されている。父の格闘術の正しさを示したい、自分の強さを認めさせたい——この動機はずっとわかりやすく、かつドラマチックだ。バキの衝動の純粋さと、アライJr.の欲望の複雑さが交差するとき、大擂台賽編の面白さが一番濃くなる。ONA形式で映像品質のコントロールがきちんとできているからこそ、この対比が試合の絵として成立している。
特に刺さったシーン
海王レツが試合に絡む一連の流れは、小山力也という声優の仕事として見ても相当な密度がある。重厚な声質を活かしつつ、年齢を感じさせる疲労感と矜持の両方を乗せた演技で、「強い人間が限界に立っている」という絵を音だけで補強している。中国武術の正統を背負うキャラクターとして出てくるレツが、大会の中で何を見て何を選ぶか——そこを2回目に追うと、1周目とはまるで別の作品に見える。
島田敏が演じる渋川剛気の、登場場面の重さも書いておきたい。柔術の老人が強い、という格闘漫画のお約束の演出を、声の圧だけで成立させてしまう。台詞を飾らず、ただそこに置くだけで画面が締まる。雨宮天の松本梢江は出番こそ多くはないが、感情の動きを声のトーンで細かく調整していて、試合を俯瞰するキャラクターとしての立ち位置をちゃんと担っている。
試合の演出としては、序盤の各国武術家が名乗りを上げていく流れが好きだ。百年に一度という設定の大仰さを、映像がわりとまじめに処理していて、笑うべきところと引き込まれるところの配分が絶妙だった。
読んで見たくなったら——『バキ 大擂台賽編』はDMM TVで視聴できる(14日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- バキシリーズをある程度追っていて、キャラクターの関係性を把握している人
- 「格闘漫画の文法」を楽しめる人——大仰な設定、突飛な技、謎の理屈を笑いながら受け入れられること
- 声優の演技を試合の外で聞く楽しさを知っている人(島﨑・小山・保志の組み合わせはそれだけで見る理由になる)
- ONAとしての映像密度でいいから、とにかく試合が見たい人
合わない人
- バキシリーズを初めて触れる人——入口としてここから入るのはかなり厳しい。人物関係の説明がほぼない
- ストーリーの整合性や主人公の成長弧線を重視する人——そういう作品ではない
- 格闘描写のリアリティを求める人——ここに来てそれを求めるのは、そもそも向いていない
次に見るなら
バキ(2018)——大擂台賽編の前にあたる「死刑囚編」を含む作品。人物関係を把握してから大擂台賽編に入ると、レツやアライJr.の立ち位置がずっと鮮明になる。順番に見るなら先にこちら。
範馬刃牙——大擂台賽編の続き。バキのシリーズはここで「範馬」と名前が変わり、父・勇次郎との決着に向けて動き始める。大擂台賽編で刺さったなら、そのまま続けて問題ない。
ケンガンアシュラ——企業間の権力争いを格闘で決するという設定で、Netflixでも視聴できる。バキほど歴史が長くないので入りやすく、トーナメント形式の試合が好きなら満足度は高い。CG格闘演出の好みが分かれる点だけ留意しておいてほしい。
よくある質問
まとめ
『バキ 大擂台賽編』はNetflixおよびDMM TVで視聴可能です。NetflixはスマートTV・スマートフォン・PCなど多様なデバイスに対応しており、DMM TVはdアニメストアとの連携など独自のサービスも充実しています。両サービスとも無料トライアル期間を活用すれば手軽に試し視聴が可能です。













