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でたらめな世界のメロドラマ
| 放送年 | 2023年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | TOHO animation STUDIO |
中国が制作し、CreepHypの音楽と協力した短編アニメ。TOHOアニメーション10周年を記念した「TOHOアニメーション:ミュージックフィルム」プロジェクトの一部である。
作品概要・あらすじ
あらすじ
TOHOアニメーション10周年を記念したスペシャルプロジェクト「TOHOアニメーション:ミュージックフィルム」の一篇として制作された短編ONA。中国のアニメーションスタジオと、日本を代表するロックバンド・CreepHypとのコラボレーションによって生まれた意欲作だ。CreepHypの音楽が持つ感情の振れ幅と、個性的な映像表現が融合することで、音と映像が一体となった独自の世界観を作り上げている。アニメ×音楽という組み合わせが新たな表現の可能性を切り拓く、実験的かつ感性に訴える作品となっている。みどころ・魅力
① CreepHypの音楽が映像と溶け合う唯一無二の体験
繊細な言葉選びとメロディで知られるロックバンド・CreepHypの楽曲がアニメーションと融合し、言葉と映像が共鳴する体験を生み出している。音楽ファンはもちろん、アニメファンにも新鮮な感動を与える、ミュージックビデオとも短編アニメとも異なる独特の仕上がりだ。② 中国×日本のクリエイターが生み出す国際的な映像美
中国のアニメーションスタジオが手がけた映像と、日本のアーティストの音楽が組み合わさったクロスボーダーな作品。それぞれの強みが化学反応を起こし、どちらの単独制作では生まれ得ない独創的なビジュアルスタイルが実現されている。③ TOHOアニメーション10周年を飾る記念碑的短編
アニメレーベルの節目に制作された「ミュージックフィルム」シリーズの一作として、アニメと音楽の新たな可能性を提示している。短編という形式に凝縮された表現密度は高く、数分の作品ながらも強い印象を残す完成度を持つ。スタッフ
| 監督 | ちな |
|---|---|
| 音楽 | クリープハイプ |
| 美術監督 | |
| OP | クリープハイプ「凛と」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルだけで5分くらい考えてしまった。「でたらめな世界のメロドラマ」。これ以上でも以下でもない、完璧なタイトルだと思う。クリープハイプが絡んでいると知って、ああなるほど、という感じ。あのバンドの曲って、まさにでたらめな世界をメロドラマに変換する作業をずっとやってきたから。TOHOアニメーション10周年記念のミュージックフィルムプロジェクト、という文脈で知ったけど、正直文脈よりタイトルの方が先に来た。中国制作というのも見始めてから気づいた。最初は国籍より音楽との接続の仕方の方が気になっていたので、そこを先に確認した。
感情の過剰さを肯定するとき、世界は初めてまともに見える
「メロドラマ」という言葉はなんとなく揶揄として使われることが多い。感情過多、大げさ、現実離れ。でもこの作品が面白いのは、「でたらめな世界」という前提を先に置いてしまうことで、メロドラマが過剰なのではなく、むしろメロドラマこそが世界への正確な応答なのかもしれない、という反転が起きるところだと思う。
クリープハイプの音楽と協力した、という作り方もそこと呼応している。クリープハイプの曲は、感情を大げさに扱いながらも、その大げささ自体が現実の正確な記述になっている瞬間を持っている。「盛りすぎ」と「正確」が一致する場所。短編アニメという形式は、そのことを映像で証明するための器として機能している。
ONA(オリジナルネットアニメ)で、しかも中国制作、というのは映像の質感にも影響している。TVシリーズと比べると予算配分の考え方が根本的に違うし、配信前提で作られた映像は光の使い方や構図の選び方に独特の自由度がある。この作品の場合、その自由度がちゃんと感情の振れ幅に使われていると感じる。「大きな感情を正確に描く」という目的のために画面を作っている印象。
2回見ると、音楽と映像の噛み合いのタイミングがよりはっきり見える。1回目は音楽に引っ張られて見てしまうけど、2回目はどの映像の切り替えがどの音に対応しているかを追いたくなる。ミュージックフィルムというフォーマットの面白さはそこにある。音楽映像として見るか、アニメとして見るか、どちらの文脈でも意味が成立する作りになっている。
特に刺さったシーン
感情が最高潮に達する終盤の展開で、映像がいちばんクリープハイプの曲の質感と重なる瞬間がある。ここで思わず音量を上げたくなった。あの尾崎世界観の声の「歪み」みたいなものが、画面の揺らぎと同期するタイミングがあって、そこが個人的にいちばん刺さった。声優の演技ではなくボーカルが感情の核を担っているわけだから、映像との同期の精度が作品の完成度を決定する。そこは正直かなり丁寧に作ってあると思う。
序盤の静かな導入部分は、2回目に見るとかなり情報量が多い。1回目は「まだ始まってない」という感覚で流してしまった場面に、終盤に向けての伏線がきちんと置いてある。短編の作りとして誠実だと感じた。10分前後の尺でやれることをわかっていて作っている。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- クリープハイプの曲が好きで、あの感情の密度に慣れている人
- ミュージックビデオ感覚でアニメを楽しめる人
- 短編・実験的なフォーマットのアニメに抵抗がない人
- 「感情を過剰に描くこと」を肯定的に受け取れる人
- TOHOアニメーションの周年企画を追っているファン
合わない人
- ストーリーの起承転結をきちんと追いたい人(短編ミュージックフィルムなので構造は薄い)
- クリープハイプの音楽性が生理的に合わない人
- キャラクターへの感情移入に時間が必要な人(尺が許してくれない)
- 配信で手軽に見たい人(現時点でどの主要サービスでも配信なし)
次に見るなら
音楽とアニメが等価に機能しているという意味では、CAROLE & TUESDAYが近い。こちらは全13話の長編だけど、「音楽が世界の感情を代弁する」という軸が共通している。でたらめな世界に生きながら歌い続けるという構造も似ている。
短編・実験的な映像表現という文脈では、映像研には手を出すな!を挙げたい。直接的には音楽アニメではないけど、「作ることへの執着」という感情の密度がクリープハイプ的な過剰さと共鳴する部分がある。映像を作る人間の話として読むと面白い接続ができる。
ミュージックフィルム・プロジェクト系を追うなら、DEEMO Memorial Keysも見ておくといい。音楽ゲーム原作・劇場版という異なるフォーマットだが、音楽と映像の統合という問題意識は近い場所にある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
本作は現在、定額制の動画配信サービスでの配信は確認されていません。TOHOアニメーション公式のYouTubeチャンネルや関連サイトで公開されている可能性がありますので、最新の配信状況をご確認ください。短編作品のため、隙間時間に気軽に楽しめるのも魅力のひとつです。
