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劇場版 遙かなる時空(とき)の中で 舞一夜(まいひとよ)
| 放送年 | 2006年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | ビジュアルノベル |
雨の日、茜は親切な青年と出会い、彼はコートを貸してくれる。二度目の出会いで、彼は自分の名前も過去も覚えていないが、茜と一緒にいるだけで幸せだと告白する。茜は彼の正体を探り始める。一方、その青年は、踊った者を死に至らしめるという呪いの舞踊と謎めいた繋がりを持っていた。
作品概要・あらすじ
あらすじ
雨の日、茜は見知らぬ青年と偶然出会い、コートを貸してもらう。再会した彼は、自分の名前も過去も一切覚えていないと言いながら、「あなたといるだけで幸せだ」と静かに告白する。茜は彼の素性を探ろうとするが、やがてその青年が「踊った者を死に至らしめる」という謎の呪われた舞と、深い因縁で結ばれていることが明らかになっていく。記憶を失った青年と、彼を想う茜が紡ぐ、切なくも温かなファンタジーラブストーリー。
みどころ・魅力
① 記憶を持たない青年と茜の切ない純愛
名前も過去も失ったまま「あなたといるだけで幸せ」と告白する青年の言葉は、シンプルだからこそ胸を打つ。記憶という背景なしに芽生える感情の純粋さが本作最大の魅力で、二人の距離が縮まる過程を丁寧に描いている。
② 「呪いの舞」が生む謎とサスペンス
踊った者を死に至らしめるという呪いの舞踊が物語に緊張感を与え、ラブコメ要素だけでなくミステリアスな謎解きの面白さも楽しめる。青年とその呪いの関係が少しずつ明かされていく構成は、最後まで飽きさせない。
③ 劇場版ならではの映像美と世界観の密度
ゲームを原作とするシリーズの劇場作品として、ファンタジックな衣装・演出・音楽が凝縮されている。90分前後のコンパクトな尺の中に世界観のエッセンスが詰まっており、シリーズ未履修でも単独作品として楽しみやすい入り口になっている。
キャスト・声優一覧





















スタッフ
| 監督 | 篠原俊哉 |
|---|---|
| 原案キャラデザ | 水野十子 |
| 音楽 | 平野義久 |
| ED | ソナ「Harari, Hirari」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
友達がずっとやってた。PSのゲーム版の話を延々聞かされていたので、タイトルだけは頭に入っていた。「遙かなるときの中で」。平安時代に飛ばされた女の子が複数の男と——いわゆるそういう作品。当時はまるで刺さる気がしなかった。
劇場版が出たと知ったのも後から。2006年で、本編ゲームや一期アニメを知らなくてもそれなりに見られるという話だったので、試しに見た。キャストを見て少し理解した。櫻井孝宏、関智一、石田彰、三木眞一郎、保志総一朗。「なるほど、この布陣で作るんだ」と改めて思った意味で。
雨の日に出会う記憶をなくした青年、呪いの舞踊、茜がその謎を追う——というあらすじを読んだとき、思ったより落ち着いた話だと感じた。ゲームのイメージより繊細で、劇場版という尺の制約がかえって密度を生んでいる。友達に勧められていた当時に見ていたら、また別の印象だったかもしれない。
記憶ではなく、感触が先に来る——「何も知らないまま好きになれるか」という問いの話
この映画が問いかけているのは、わりとシンプルな問題だと思う。「自分が誰かを覚えていなくても、誰かを好きになれるか」。
記憶をなくした青年が、名前も過去も持たないまま茜に「あなたと一緒にいるだけで幸せだ」と告白する。この告白の奇妙な力は、それが何も知らない状態から出てきた言葉だという点にある。好きになった理由を説明できない。過去の経験を参照できない。ただ今この感触だけがある、という状態から生まれた感情。
ロマンス作品として見ると、これはかなり踏み込んだ設定だ。普通の恋愛ものは「過去があるから好き」「経験が積み重なったから好き」という文脈で動く。でもこの映画の核心にあるのは、記憶という根拠を持たない感情の話だ。だからこそ純粋で、だからこそ怖い。
呪いの舞踊が絡む構造も、この文脈で読むと意味が変わってくる。踊った者を死に至らしめる舞踊と彼が謎めいた形で結びついているという設定は、単なる怪奇要素ではない。「自分の正体が何であれ、それと引き換えにしてでも傍にいたい」という意志の問題と繋がっている。正体が明かされたとき、その答えが彼の感情を否定するものになるか、肯定するものになるか——そこに作品の緊張感が集中している。
石田彰が演じる安倍泰明のような役——知識と力を持ちながら孤独な人物——を積み重ねてきた声優陣がこの映画にいる意味は、こういう作品の「重力」のようなものだと感じる。セリフの重さが、記憶のない青年の軽さと静かな対照を作っている。60〜70分という短い時間の中で、その対照がちゃんと機能している。
特に刺さったシーン
終盤、呪いの舞踊にまつわる真相が明かされる流れで、それまで穏やかだった声のトーンが変わる瞬間がある。石田彰の声は抑制されているときほど何かが詰まっている、という印象をいつも持つのだが、この作品でもそれが出ていた。感情を出さないように声を細く保っているのに、細いからこそ何かが透けて見える、というあの演技。劇場で音響が整った環境で聞くと、その質感がもう一段はっきりする。
冒頭の雨のシーン——コートを貸すという出会いの描写は、舞台的な画作りと色選択が独特で、2006年の劇場版として力を入れた部分が伝わった。平安を参照した衣装と、舞踊の動きの描写は特に丁寧で、ここだけでも見る価値があると思う。
保志総一朗の永泉が何気ない場面で発した一言が、後から振り返ると別の意味を持っていた。最初は流してしまう台詞が、終盤の展開を知った状態で聞くと別の声に聞こえる。こういう仕掛けは2回目でやっと気づくタイプのもので、劇場に2度足を運んだ人が報われる作りになっている。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ゲーム版や一期アニメを見ていて、このキャストでの劇場版を追いかけていた人
- 記憶喪失ものの恋愛ロマンスが好きな人
- 平安ファンタジーの雰囲気と和装・舞踊のビジュアルに弱い人
- 石田彰・櫻井孝宏・関智一のこの時期の演技を追いたい人
- 60〜70分で完結する劇場版として整った作品を探している人
合わない人
- ゲームや一期アニメの前提なしに人間関係の背景を全部把握したい人(説明は少ない)
- 謎が明快に全部解決されることを期待している人(情緒優先の作品なので)
- 配信で手軽に見たい人(現在どのプラットフォームでも視聴できない)
- アクションや冒険シーンが中心の構成を期待している人
次に見るなら
同じ乙女ゲーム原作×歴史ファンタジーの路線で、薄桜鬼が近い。幕末×鬼という設定は違うが、記憶と感情が交差する構造と、複数の男性キャラクターとの関係性が物語の軸になる点は共通している。声優陣の豪華さも似たレベル感で、こちらはTVシリーズで尺がある分、関係性の積み重ねをじっくり見られる。
記憶喪失と恋愛を正面から組み合わせた設定を別アングルで楽しむなら、AMNESIAがある。乙女ゲーム原作で、記憶を失った主人公が自分の過去を探るというテーマが直接的に重なる。謎と恋愛をセットで追う構造が好きな人にはより刺さる作品。
和装・怪異・静かなドラマという雰囲気を別の方向で味わうなら、夏目友人帳。恋愛要素はないが、平安〜江戸の怪異の質感と、記憶や正体にまつわる感情の動かし方が似た空気を持っている。この映画の余韻が好きだった人は繋がりを感じると思う。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
『劇場版 遙かなる時空の中で 舞一夜』は、2026年7月現在、主要な動画配信サービスでの配信は確認されていません。視聴にはDVDやBlu-rayなどのパッケージ版をご利用いただくのが確実な方法です。今後の配信開始に備えて、各サービスのリリース情報をこまめにチェックしておくことをおすすめします。
よくある質問
まとめ
『劇場版 遙かなる時空の中で 舞一夜』は、2026年7月現在、主要な動画配信サービスでの配信は確認されていません。視聴にはDVDやBlu-rayなどのパッケージ版をご利用いただくのが確実な方法です。今後の配信開始に備えて、各サービスのリリース情報をこまめにチェックしておくことをおすすめします。