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好きなものは好きだからしょうがない!!
| 放送年 | 2005年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | ビジュアルノベル |
| 制作 | ZEXCS |
橋波空は4階から落ちて記憶を失った。藤森砂直が新しいルームメイトとして現れ、橋波に自分はランと呼ばれていると告げる。藤森と橋波は二重人格を持っており、その人格ヨルとランは深く愛し合っている。自分たちの別人格が相手と恋愛関係にあることに戸惑いながらも、二人は謎に包まれた事実に向き合わなければならない。
作品概要・あらすじ
あらすじ
4階から転落して記憶を失った橋波空のもとに、ある日藤森砂直という少年が新しいルームメイトとして現れる。藤森は橋波に「自分のことをランと呼んでくれ」と告げる。実は二人にはそれぞれ別の人格が宿っており、橋波の中の「ヨル」と藤森の中の「ラン」は以前から深く愛し合っている関係だった。自分の知らないうちに別人格が恋愛をしているという事実に戸惑いながら、二人は謎に包まれた過去と向き合っていく。みどころ・魅力
① 二重人格が生む複雑な恋愛模様
主人公二人がそれぞれ別人格を持つという設定が本作最大の特徴。表の自分は意識していないのに、眠っているあいだに別人格同士が愛し合っているというギャップが独特の切なさを生む。「自分の中の誰か」が恋をしているという設定の新鮮さが、ほかのラブコメにはない引力をもたらしている。② ラブコメとシリアスの絶妙な緩急
日常的なドタバタコメディと、過去の謎をめぐるシリアスな心理描写が交互に展開され、テンポよく見続けられる構成になっている。笑えるシーンのあとにふと切なくなる瞬間が訪れるバランス感覚が、視聴者を物語に引き込み続ける大きな要因となっている。③ 個性的なサブキャラクターが彩る賑やかな日常
主人公二人の周囲を取り巻くクセのある仲間たちが、作品全体に明るい空気をもたらしている。シリアスになりすぎず、かといって軽すぎない絶妙な塩梅でコメディを担うサブキャラクターの存在が、本作の世界観をより豊かなものにしている。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 宮崎なぎさ |
|---|---|
| シリーズ構成 | 池田眞美子 |
| 原作 | 沢城利穂 |
| 原案キャラデザ | ゆず つたえ |
| キャラクターデザイン | 山口真未 |
| 音楽 | 佐藤直紀 |
| 美術監督 | 柴田千佳子 |
| OP | 鈴木達央「Just a Survivor」 |
| ED | 谷山紀章「Daydreamin’」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルを見た瞬間、「あ、これは言い訳の話だ」と思った。「好きなものは好きだからしょうがない」——この開き直りに近い語感、2005年当時のBLアニメとしてはかなり直球で、なんというか度胸があった。
4階から落ちて記憶喪失、新しいルームメイトが現れて、二人ともじつは二重人格で、その別人格同士がすでに恋人関係——設定を並べるとだいぶカオスなのだが、見てみるとそのカオスを飄々と受け流すようなテンポで話が進んでいく。2回目に見たとき気づいたのは、このふわっとした雰囲気こそが計算された作りだということで、シリアスとコメディの比率を意図的にフラットに保っている。緑川光の橋波空は最初「軽すぎないか」と感じたのだが、見返すと軽さが正解だったと分かる。
「本物の自分」が恋をしているとき、それは自分の恋なのか
この作品を二重人格ラブコメとして消費するだけなら、それはもったいない。核心にあるのは「アイデンティティと恋愛の不可分な関係」という、けっこう真剣なテーマだと思っている。
橋波空と藤森砂直には、それぞれ夜とランという別人格がいる。夜とランは深く愛し合っている。問題は、空と砂直の「表の人格」がその事実を知らされたとき、何を感じるかだ——嫉妬か、混乱か、あるいは「自分の知らない自分が誰かを愛していた」という奇妙な喪失感か。
「好きなものは好きだからしょうがない」というタイトルは、この文脈で読むと二重の意味を帯びる。表向きはBLというジャンルへの開き直りだが、物語の内側では「どちらの自分が感じる感情が本物か」という問いへの答えでもある。夜が空の一部である以上、夜がランを愛しているなら、それは空がランを愛しているのと切り離せない——というロジックが、作品全体を貫いている。
2005年の深夜アニメとしてはかなり込み入った構造で、正直なところ整理しきれていないエピソードもある。だが「自分の知らない自分が誰かと関係を持っている」という気持ち悪さと甘さが混在する感覚は、他の作品ではなかなか味わえない。石田彰の七海かいが物語に絡んでくる後半は、この問いがさらに複雑になっていく。石田彰の「どこか飄々としているが実は核心を押さえている」という演技が、話の密度を支えていた。
特に刺さったシーン
夜とランが「二人だけの時間」に入る瞬間——表人格が消えて別人格が前面に出るシーンの、あの静かな空気の変化が好きだ。緑川光が橋波空と夜を同じ声で演じ分けるのだが、切り替えが大仰でなく、むしろ静かなトーンの低下で表現されている。「あ、今夜になった」と分かる瞬間の精度が高い。
三木眞一郎の水都真一朗は、ギャグ担当に見えて実は感情の温度計みたいなキャラクターで、彼が真剣な顔をするシーンはほぼ全部「ここは重要」というサインになっている。三木眞一郎の声はどこかに温かみの底が見える声質で、コメディパートでのテンポのよさと、シリアスシーンの重みを両立させていた。
置鮎龍太郎の永瀬芥が絡む序盤のシーンは、置鮎龍太郎特有の「どこまで本気か分からないキャラクター」としての説得力があって、こういう役に置鮎龍太郎をキャスティングした判断はかなり正確だったと思う。
読んで見たくなったら——『好きなものは好きだからしょうがない!!』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- BL・ボーイズラブジャンルに慣れていて、設定の盛り具合を楽しめる人
- 二重人格・記憶喪失など2000年代的な「運命の設定」が好きな人
- 石田彰・三木眞一郎・緑川光らのアンサンブルを声優込みで楽しめる人
- 「謎を全部回収しなくてもいい、雰囲気で成立していればそれでいい」と思える人
- 2000年代深夜アニメの空気感に郷愁がある人
合わない人
- 伏線と謎回収に厳密さを求める人(消化されない要素がある)
- BLジャンルに対してフラットになれない人
- テンポが一定でないことを「ダレ」と感じる人
- 記憶喪失・二重人格をメインに据えた設定に食傷気味な人
次に見るなら
哀愁しんでれら(ではなく)——同じく「自分の知らない自分が誰かと繋がっている」という構造が好きなら、地縛少年花子くんが近い感触を持っている。二重性を持つキャラクターと、その謎が少しずつ明かされるテンポ感が似ている。こちらは少年向けだが、「表と裏の自分」テーマとして読むと重なる部分が多い。
声優陣のアンサンブルを軸に楽しみたいなら、グラビテーションが同時代のBLアニメとして参照点になる。2000年代の深夜BLアニメがどういうテンション感で作られていたかの文脈ごと楽しめる。緑川光が同ジャンルで出演している作品でもあり、声のトーンの使い分けを比較する楽しみがある。
「運命の設定に振り回される二人」という軸なら、東京喰種トーキョーグールとは少し距離があるが——もっと直接的には僕のヒーローアカデミアよりもどうか俺だけ見ていてくれ。のような、感情の密度が高い関係性ものが合うと思う。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『好きなものは好きだからしょうがない!!』は、dアニメストアおよびDMM TVで視聴できます。二重人格という独特の切り口から描かれるボーイズラブ×コメディ作品として、BL初心者から経験者まで幅広く楽しめる一作です。配信サービスを活用して、ぜひその独自の世界観をお楽しみください。