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秘境探検 ファム&イーリー
| 放送年 | 1995年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 4話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Animate Film |
ファムとイーリは、古い呪いや魔法の遺物、ダンジョン探索を仕事とする魔法使い。報酬さえあれば依頼を受ける二人は、「究極の力」を求める冒険へ出発する。目的は三つの遺物を集めることで、王族の証とある剣を探し求めている。
作品概要・あらすじ
あらすじ
ファムとイーリーは、古代の呪いや魔法の遺物、ダンジョン探索を専門とする凸凹コンビの魔法使い。報酬さえ出れば依頼を選ばない二人だが、「究極の力」を手に入れるべく大きな冒険へと踏み出すことになる。目指すは三つの古代遺物の収集と、王族の証となる伝説の剣。遺跡に潜む罠や強大な敵を前に、二人の旅は波乱万丈の展開を見せる。みどころ・魅力
① 個性が真逆なふたりのかけ合い
強気で直情的なイーリーと、天然でマイペースなファムの掛け合いが全編の笑いを支えている。シリアスな場面でも二人のズレたやり取りが絶妙なテンポを生み出しており、コメディとしての完成度は高い。② 90年代ファンタジーOVA特有の濃密な世界観
ダンジョン探索・古代遺物・魔法と剣、というクラシックなファンタジーの要素が惜しみなく詰め込まれている。1995年制作ならではの手描きアニメーションが醸し出す温かみと密度感も、当時を知るファンには堪らない魅力だ。③ 短編ながらしっかり描かれる冒険と成長
全4話のOVAながら、遺物集めという明確な目的のもとで物語がテンポよく展開する。ギャグだけで終わらず、キャラクターの背景や感情も丁寧に描かれており、短い尺の中に読み応えのある冒険活劇が凝縮されている。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | もりたけし |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 海谷敏久 |
| 音楽 | 天野正道 |
| 美術監督 | 宮野隆 |
| 音響監督 | 鶴岡陽太 |
| OP | 松本 梨香「Magical Beat」 |
| ED | 今野久美「Dear Myself – A Time Capsule to Myself」 |
| ED | 松本 梨香「Magical Beat」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
キャスト欄で根谷美智子さんの名前を見たとき、「あ、これ見なきゃ」と思った。理由はそれだけだった。根谷さんが主役を張っている1995年のOVA、しかも知らなかった。そういう発見が一番うれしい。
タイトルから想像していたのは、もっとのんびりした冒険もの。「秘境探検」という言葉の響きが、どこか軽いニュアンスを出している。ところが実際に見始めると、絵の密度がそれなりにあって、キャラクターの掛け合いもテンポがよく、90年代OVAにしてはちゃんと動いている。
4話完結のスタンドアローンOVA。TVシリーズとの関係はなく、これ単体で始まって終わる。原作漫画があるが、知らなくても問題ない。2回目を見ると、序盤で流されていた設定の細部が全部意味を持っていたことに気づく。初見は「ふーん」で通り過ぎた描写が、2周目では伏線として見える。そういう作りがちゃんとされている。
「魔法が使えない魔法使い」が剣を握って戦い続ける、ハンディキャップと信頼の話
イーリーには呪いがある。魔法を使うと、ネズミに変身してしまう。
主人公がアクション系ファンタジーの魔法使いなのに、魔法が使えない。この一点が物語のすべての面白さを作り出している。だからイーリーは剣を使う。魔法使いが剣士として戦う倒錯したビジュアルが、序盤から一貫したコメディの源泉になっている。
でもよく見ると、これは単なるギャグ設定ではない。呪いがあるから、イーリーは自分の限界を徹底的に把握している。どこまでは剣で行けて、どこからは仲間のファムに頼るかを、本能的に計算しながら動いている。制約があるから戦略的になれる、という構造だ。
ファムの存在がその対極にある。制約なく力を使えるが、それゆえに詰めが甘い場面がある。二人の凸凹は能力値の違いというよりも、制約を持っているかどうかの違いから来ている。
終盤、二人が「究極の力」に近づいていく展開で、この関係性が試される。イーリーが最終的に何を選ぶかは、呪いを抱えたまま生きることへの彼女の答えだ。「呪いを解く旅」として始まったように見えて、実は「呪いと折り合いをつける話」だったのかもしれない、と2回目を見て思った。
山寺宏一さんが演じるミゲルが絡んでくる中盤以降、物語の重力がぐっと増す。山寺さんはこういう「敵か味方かわからない男」をやらせると本当に上手くて、声だけで情報量が倍になる。緑川光さんのラエルも、低体温系の対立軸として機能していて、主人公たちとのコントラストが効いている。二人が画面にいると、イーリーとファムのコンビの軽さがむしろ際立つ。
特に刺さったシーン
序盤のダンジョン探索シーンで、イーリーが罠をかいくぐりながら剣一本で切り抜けていく流れがあって、そこで「あ、この主人公はちゃんと強い」と確信した。魔法が使えないという設定を言い訳にせず、剣の腕前だけで完全に成立させている。根谷美智子さんの演技がその強さを支えていて、地の台詞が乾いていて、弱音を吐かないキャラクターの芯がそのまま声に出ている感じがする。
井上喜久子さんが演じる王妃リヒアナが登場するシーンは雰囲気が一変する。「お姉ちゃん」系の印象が強い声の人が、ちゃんと威厳のある役を演じていて、1995年という時代の仕事として改めて引き寄せられた。
ファムの変身が笑えるシーンの直後に、イーリーが冷静に対処するシーンのテンポが一番好きかもしれない。コメディとして機能しているのに、ちゃんとアクションとして解決されている。そのバランスが最後まで崩れない。松本梨香さんのラーシャも、出てくると場の空気がぱっと変わって、単なる賑やかし以上の存在感がある。
読んで見たくなったら——サブスク配信はなし。Amazonで購入できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 90年代OVAの作画密度と空気感がそれ自体で好きな人
- 制約を抱えた主人公が頭を使って戦う話に惹かれる人
- スレイヤーズやロードス島戦記あたりのファンタジーOVAを通ってきた人
- 根谷美智子・山寺宏一・緑川光の90年代の仕事を掘り返している人
- 4話完結でサクッと見切れるOVAを探している人
合わない人
- 現代アニメの作画クオリティを基準にしている人(ギャップは大きい)
- 配信で気軽に見たい人(現在はAmazonでのDVD購入のみ)
- 世界観やキャラクターを長尺でじっくり掘り下げてほしい人(4話という尺の制約がある)
- コメディ要素なしのシリアスファンタジーを求めている人
次に見るなら
同じ時代に同じ空気を吸っていた作品として、スレイヤーズは外せない。女性魔法使いが主役で、コメディとシリアスの配分がかなり近い。90年代TVアニメの本流なので、ファム&イーリーが気に入ったなら入りやすい。OVA版もあって、そちらは雰囲気が少し落ち着いている。
もう少しシリアスよりに振れたいならロードス島戦記(1990年OVA版)がある。同じ時代の剣と魔法の世界観で、作画への力の入れ方が画面から伝わってくる。コメディはほぼないが、ファンタジーOVAとしての密度は高い。
現代作品で似たテイストを探すならこの素晴らしい世界に祝福を!が構造的に近い。役に立たない能力を抱えた仲間たちが、それでもなんとかしてしまうドタバタ冒険もの。時代は30年違うが、笑えてちゃんとアクションになっているバランスは共鳴するものがある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
現時点では『秘境探検 ファム&イーリー』に対応する公式の配信サービスはありません。視聴にはDVDやBlu-rayなどのパッケージメディアを利用する必要があります。1990年代のファンタジーOVAとして根強い人気を持つ作品ですので、ソフト入手を検討してみてください。
