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ホーホケキョ となりの山田くん
| 放送年 | 1999年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Studio Ghibli |
ヤマダ家の個性的なメンバーたちの冒険に参加しよう。滑稽さから感動まで、ユニークな漫画風の映像スタイルで描かれる。働き者の高志と家事が苦手な妻・松子、一緒に暮らす気の強い祖母、そして家にいたくない思春期の息子たちが、仕事や結婚、家族生活の浮き沈みを乗り越えていく物語。
作品概要・あらすじ
あらすじ
山田家は、働き者だけど少し頼りない父・高志、家事が苦手でマイペースな母・まつ子、ずばり物を言う祖母・しげ、思春期まっただ中の長男・のぼる、そして無邪気な妹・のの子という五人家族。結婚式での新郎新婦の出会いに始まり、リモコン探し、夫婦げんか、子育ての悩みといった、どこの家庭にもありそうな小さな出来事が次々と描かれます。大事件は起きないけれど、笑って、ぶつかって、また一緒にごはんを食べる――そんな家族のありふれた日常を、味わい深いエピソードの連なりとしてスケッチしていく物語です。みどころ・魅力
① 水彩スケッチのような唯一無二の映像
本作最大の特徴は、まるで絵筆でさらりと描いたような淡い水彩タッチの画面。輪郭線は柔らかく、余白をたっぷり残した構図が、四コマ漫画の軽やかさをそのままアニメーションに昇華しています。当時としては挑戦的なデジタル技術で実現された、絵本がそのまま動き出すような映像美に注目です。② 「あるある」が詰まった家族の日常劇
リモコンが見つからない、宿題をやらない、夫婦で押し付け合い――誰もが思わず頷いてしまう生活の一コマが、ユーモアたっぷりに描かれます。特別なヒーローも事件もないからこそ、自分や家族の姿が重なって、くすっと笑えて、じんわり沁みる。肩の力を抜いて楽しめる構成です。③ 笑いの奥にある人生への眼差し
コメディでありながら、家族とは何か、人生をどう生きるかという問いが静かに横たわっているのも本作の魅力。祖母・しげの一言や、ラストに向けて語られる夫婦のあり方には、ふと立ち止まって考えさせられる深みがあります。軽妙さと哲学が同居する、味わい深い一本です。キャスト・声優一覧










スタッフ
| 監督 | 高畑勲 |
|---|---|
| 音楽 | 矢野顕子 |
| 美術監督 | 田中直哉、武重洋二 |
| 音響監督 | 若林和弘 |
| ED | 矢野顕子「ひとりぼっちはやめた, Quit Being Alone」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
ジブリは大体おさえたつもりでいたのに、これだけ長いこと抜け落ちていた。理由ははっきりしている。タイトルが地味すぎるのだ。「ホーホケキョ となりの山田くん」——口に出してみても、中身がまるで浮かんでこない。高畑勲の作品だから一応見ておくか、くらいの腰の重さで再生したのを覚えている。そうしたら画面がスケッチみたいな水彩で、余白だらけで、物語らしい物語もない。最初の三十分は「これは何を見せられているんだ」と正直戸惑った。起伏を待っていたのに、いつまで経っても来ない。ところが見終わるころには、この何も起きなさ、この余白そのものが、じわじわ効いてくる。二度目に流したときには、もう戸惑いはなかった。
「適当に生きていい」と、ここまで堂々と言い切った映画もない
この映画には事件がない。父は会社で冴えず、母は家事が苦手で、祖母は遠慮なく毒を吐き、思春期の息子は家にいたがらない。それだけだ。誰かが成長して何かを成し遂げるわけでもなければ、家族の絆が試される大ピンチが来るわけでもない。普通なら退屈で投げ出すところを、高畑勲はあえて、その「何も起きない時間」のほうを正面から描く。
見ているうちに気づくのは、これが単なるほのぼの家族コメディではなく、「ちゃんとしなくていい」という肯定の話だということだ。家族はうまく回っていない。父は理想の父親像から程遠いし、母は段取りが悪い。けれど誰もそれを本気で直そうとしないし、直らないまま日々は続いていく。終盤に流れる「ケ・セラ・セラ」が象徴的で、なるようになる、という諦めにも似た楽観がこの一家の背骨になっている。完璧な家庭を目指して息切れするより、欠けたまま並んで歩くほうがよっぽど続く——そういう生活の知恵が、説教くさくなく差し出される。
あの水彩の余白も、たぶん同じことを言っている。線を全部引かない、色を全部塗らない、白を残しておく。人生だって全部きっちり埋めなくていい。画づくりとテーマが一本につながっているから、最初は冗長に見えた構成が、二度目には全部腑に落ちた。大作の合間の小品どころか、高畑勲がいちばん言いたかったことが剥き出しで置いてある気がする。
特に刺さったシーン
いちばん好きなのは祖母だ。場の空気を読まず、的確に一言を刺してくる。あの乾いた間と、突き放すような声の質感が絶妙で、聞いていて思わず笑ってしまった。家族の誰よりも達観していて、誰よりも遠慮がない。ああいう老人になりたい。
もうひとつ、序盤の家族が外で迷子になる一連のくだり。普通のアニメなら一致団結して解決に向かうところを、この一家はそれぞれ責任をなすりつけ合い、ぐだぐだのまま転がっていく。その情けなさが妙にリアルで、ここで力が抜けた。終盤、父がちょっとした勇気を出そうとして結局かっこよく決まりきらない場面も忘れられない。英雄になり損ねる父親を、笑いながらも肯定する。あそこで「この映画を見てよかった」と腹の底から思った。決め台詞より、決められなさのほうが胸に残る。
読んで見たくなったら——サブスク配信はなし。TSUTAYA DISCASの30日間無料トライアルでレンタル代ゼロで見れる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ジブリの大作は見たけれど、その隙間にある小品も拾いたい人
- お涙頂戴や大げさな感動が苦手で、地味な日常のほうが沁みる人
- 水彩や省略といった画づくりそのものに興味がある人
- 「ちゃんとできない自分」を少し許してほしい気分のときの人
合わない人
- はっきりした起承転結とクライマックスが欲しい人
- 派手な展開や大きな事件で引っ張ってほしい人
- キャラの成長や明確な結末で満たされたい人
次に見るなら
淡々とした日常の積み重ねが沁みたなら、同じ高畑勲のおもひでぽろぽろへ。劇的な事件のないまま、記憶と今がそっと重なっていく感触が地続きで、こちらのほうが少しだけ切ない。
あの水彩と余白の画づくりにやられたなら、かぐや姫の物語がいい。山田くんで試した線と省略の表現が、十数年後にここまで研ぎ澄まされたのかと、並べて見ると静かに震える。
家族のしょうもなさと、その奥にある愛おしさが好きなら、クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲も。ギャグ家族モノの顔をしながら、平凡な日々の重みを正面から描いてくる一本だ。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『ホーホケキョ となりの山田くん』は、現在のところ確定している配信サービスはありません。主要な動画配信サービスでの取り扱いが確認できていないため、視聴をご希望の場合はパッケージソフト(DVD・Blu-ray)などでの鑑賞が現実的な選択肢となります。配信状況は今後変わる可能性もありますので、最新の取り扱い情報をあわせてご確認いただくことをおすすめします。
