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きみの声をとどけたい
| 放送年 | 2017年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | MADHOUSE |
湘南の高校生・渚は、将来の夢が見つからずに悩んでいた。ある日、廃止されていたミニFMラジオ局に迷い込み、思いつきでDJになることを決める。彼女が放送した言葉は、思いがけず多くの人々の心に届く。悩み、葛藤しながらも、夢を追い求める少女の物語である。
作品概要・あらすじ
あらすじ
湘南の海辺の街に暮らす女子高生・佐倉渚は、明るく前向きながらも、将来の夢をまだ見つけられずにいた。ある夏の日、彼女は廃局となったミニFMラジオ局に偶然迷い込む。思いつきでマイクの前に座った渚は、仲間たちとともに小さな放送局を復活させることを決意する。たどたどしくも心のこもった彼女の言葉は、電波に乗って思いがけず多くの人の胸に届いていく。悩みながらも一歩を踏み出した少女と、その声に背中を押される人々の物語が、湘南の風景とともに優しく描かれていく。
みどころ・魅力
① みずみずしい湘南の夏と等身大の青春
本作の魅力は、湘南の海辺を舞台にした爽やかな空気感にあります。きらめく海や夏の光が丁寧に描かれ、夢を探してもがく渚たちの姿が等身大で映し出されます。背伸びをしない自然体の高校生像が、観る人それぞれの青春時代の記憶をそっと呼び覚ましてくれます。
② ラジオの「声」が人と人をつなぐ温かなドラマ
廃局のミニFMから流れる渚の言葉が、思いがけず街の誰かの心に届いていく——本作はそんな「声」の持つ力を丁寧に描きます。顔の見えない相手へ届ける放送が、悩みを抱えた人々の背中をそっと押していく展開は、観終わったあとに温かな余韻を残します。
③ 心に染みる音楽と透明感あふれる映像表現
音楽を題材にした作品らしく、劇中を彩る楽曲やラジオから流れる音が物語に深みを添えます。透明感のある作画と相まって、感情がふっと込み上げる名場面も少なくありません。音と映像が一体となった瑞々しい演出は、劇場版ならではの見ごたえです。
キャスト・声優一覧






















スタッフ
| 監督 | 伊藤尚往 |
|---|---|
| 原案キャラデザ | 青木俊直 |
| キャラクターデザイン | 高野綾 |
| 音楽 | 松田彬人 |
| 美術監督 | 橋本和幸 |
| ED | ナウ・オン・エアー「キボウノカケラ」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルがさわやかすぎて、正直ちょっと身構えた。「きみの声をとどけたい」。湘南、高校生、ラジオ。並べただけで眩しい青春ドラマの匂いがして、こういうのはだいたい予告のいちばんいいところで泣かせにきて、本編はふわっと終わる——そう思いながら見始めた。それが裏切られたのが、わりと早い段階だった。主人公の渚が、廃局になったミニFMのスタジオに迷い込んで、思いつきでマイクの前に座る。あの「やってしまった」感の手つきが妙にリアルで、さわやかな看板の裏にちゃんと人見知りの心細さが置いてある。最初は天気のいい青春映画だと思って見始めたら、途中から、誰にも届かないかもしれない場所で声を出すことの話だと気づいて、姿勢を直した。海の色と光の作画がきれいなのは予想通り。予想外だったのは、その光がやけに静かだったことだ。
「届くかどうかわからない場所」で声を出す、という心細さの話
この作品は、夢を追う少女のサクセスストーリー、という枠で語ると半分こぼれる。中心にあるのはもっと地味で、もっと怖いことだ。ミニFMというのは電波が弱い。数百メートル先までしか届かない。つまり渚がマイクに向かって喋るとき、その声を本当に誰かが聞いているのか、彼女には最後までわからない。返事は来ない。リスナーのメーターも上がらない。ただ自分の言葉を、聞いているかもしれない誰かに向かって、暗い部屋から投げているだけだ。これは「夢に挑戦する」話というより、「反応が返ってこないまま、それでも声を出し続けられるか」という話なんだと思う。
SNSで何を言ってもいいねの数がすぐ返ってくる今の感覚からすると、この一方通行はかなり残酷に見える。届いた手応えがないまま喋るのは、独り言と何が違うのか。映画はそこを楽観でごまかさない。渚の言葉が思いがけず人の心に触れていく描写も、最初は本人が知らないところで起きる。届いていることを彼女が知らないまま、物語のほうが先に届いてしまっている。この時間差が効く。声を出すことの価値は、届いた確認が取れてから生まれるんじゃなくて、確認できないうちに投げたぶんに、後から意味が宿る。単なる青春の眩しさではなく、「反応のない暗闇に向かって、もう一回マイクを入れる」勇気のほうを丁寧に撮っている。さわやかなタイトルの下にこれを仕込んでいたのは、ちょっとずるい。
特に刺さったシーン
終盤、渚が放送ブースで声を絞り出す展開で、思わず息を止めていた。それまで彼女の声は、どこか「やってみた」のテンションだったのが、ここで初めて、聞いている誰かを本気で信じた声に変わる。演技の温度が一段下がって、そのぶん芯が通る感じ。脇を固める声も効いている。野沢雅子が演じるなぎさの祖母の声には、説明的なセリフを一個も足さずに「この子の根っこ」を感じさせる重さがあって、若い声が並ぶ中であの低い響きが鳴ると画面が一気に落ち着く。梶裕貴の小動大悟、鈴木達央の川袋将暉といった面々が、思春期特有の照れと不器用さを声だけで立たせてくるのもいい。三森すずこが演じる矢沢姉妹のやりとりも、明るさの裏にちゃんと棘がある。音響のいい環境で聞くと、ラジオから流れる声と、地の声の距離感がはっきり違って聞こえて、そこで一回ぞわっとした。声の作品なのに、いちばん刺さったのが「無音になる一瞬」だったのは、たぶん狙い通りだ。
読んで見たくなったら——『きみの声をとどけたい』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 湘南・夏・光、みたいな空気感の作画をただ浴びたい人
- ラジオやポッドキャストで「誰かに向かって喋る」ことの心細さを知っている人
- 派手な事件より、何も起きない放課後の質感のほうが好きな人
- 声優の芝居を、セリフの内容より声の温度で味わうタイプの人
合わない人
- 強い起伏やわかりやすい山場、明確な敵が欲しい人
- 夢追いものに「で、結局プロになれたの?」という結果を求める人
- キャラの動機がすぐ言語化されないと落ち着かない人
次に見るなら
同じ湘南の空気と、青春×音楽の手触りが好きならTARI TARI。合唱という形は違うけれど、「上手いから歌うんじゃなく、声を出さずにいられないから歌う」という芯がよく似ていて、海と光の作画もこっちの気分にそのまま地続きだ。
言葉が誰かに届く・届かないというテーマを正面から殴ってくるのが心が叫びたがってるんだ。。声を出すことの怖さをもっと痛い角度から描いていて、ラジオブースの心細さに刺さった人は確実に持っていかれる。
余韻の静けさをもう少し甘い方向で味わいたいならたまこラブストーリー。日常の地続きで、ある一言を口にするまでの距離をひたすら丁寧に撮った映画で、「届けたい声」の別バージョンとして並べたくなる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
劇場版『きみの声をとどけたい』は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluの4つの配信サービスで視聴できます。アニメに特化したdアニメストアをはじめ、見放題作品の多いU-NEXTやHuluなど、複数のサービスから自分に合った方法で楽しめます。気になった方は、ぜひお好みの配信サービスでチェックしてみてください。
よくある質問
まとめ
劇場版『きみの声をとどけたい』は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluの4つの配信サービスで視聴できます。アニメに特化したdアニメストアをはじめ、見放題作品の多いU-NEXTやHuluなど、複数のサービスから自分に合った方法で楽しめます。気になった方は、ぜひお好みの配信サービスでチェックしてみてください。
