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マリア様がみてる~3rdシーズンOVA~
| 放送年 | 2006年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 5話 |
| 原作 | ライトノベル |
| 制作 | Studio DEEN |
リリアン女学園に夏が訪れた。佐知子と由美は緒方原家の別荘に夏休みを過ごすため向かう。しかし、佐知子の昔の知人である富豪たちが予期せず訪問してきたことで、二人の楽しい休暇は台無しになってしまう。彼らはゆみを見下し、由美は困難な状況に直面することになるのであった。
作品概要・あらすじ
あらすじ
夏を迎えたリリアン女学園。佐藤聖の妹・佐藤祐巳は、先輩の島津由乃とともに緒方原家の別荘で夏休みを過ごすことになった。ところが、祐巳の義姉(スール)である支倉令の旧友である富豪一家が突如別荘に押しかけてくる。社交界に慣れた彼らは、庶民的な祐巳を露骨に見下し、楽しかったはずの夏の休暇が一変。戸惑いながらも自分らしさを失わずにいようとする祐巳の姿が、静かに胸を打つ物語。みどころ・魅力
① 祐巳の「素」が試される夏合宿
リリアン女学園という守られた世界から離れた別荘という場で、格差と偏見に直面する祐巳。お嬢様たちの洗練された振る舞いに圧倒されながらも、媚びず飾らず自分を貫こうとする彼女の内面の強さが丁寧に描かれており、シリーズを通して成長してきた祐巳の姿に改めて目を向けさせてくれる。② 由乃との関係性に宿る温かさ
共に困難な状況に放り込まれる祐巳と由乃。二人のやり取りにはシリーズ序盤には見られなかった自然な信頼感が滲み出ており、スール制度を超えた友人としての絆が静かに伝わってくる。OVAという凝縮されたフォーマットでこそ光る、二人の息の合った掛け合いに注目したい。③ 日常に潜む「居場所」と「格差」のテーマ
派手な事件は起きないが、上流階級社会の価値観と庶民的な感性のぶつかりという普遍的なテーマがしっかり底流に流れている。マリみてシリーズが一貫して描く「自分の居場所を静かに守る強さ」が、夏の別荘という非日常の舞台でくっきりと浮かび上がる。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| シリーズ構成 | 吉田玲子 |
|---|---|
| 原案キャラデザ | 玲音ひびき |
| キャラクターデザイン | 松島晃 |
| 音楽 | 片倉三起也 |
| 美術監督 | 坂本信人 |
| 音響監督 | 岩浪美和 |
| OP | 片倉三起也「pastel pure」 |
| ED | コトコ「Chercher~シャルシェ~」 |
| ED | コトコ「きれいな旋律」 |
関連作品
アニメ
書籍
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「マリみて」という略称は知っていた。でも実際に腰を据えて見たのはずいぶん後になってから。きっかけは深夜の配信サーフィンで、気づいたらシリーズを1st〜3rdと続けて見ていた、というやつだ。最初に見たときの印象は「静かすぎる」だった。爆発も戦闘も大きな事件もない。リリアン女学園という箱庭の中で、女の子たちが言葉を選んで、視線を交わして、それだけで1話が終わる。
この3rdシーズンOVAは、TVシリーズ本編を2シーズン見た視聴者のためのもので、補完というより「あの二人をもう少し見ていたい」という需要に答えるような作りになっている。外伝というほど外に出ていないし、新規向けの親切設計もない。端的に言えばコアファン専用の夏休みエピソードだ。2回目に見たとき、富豪連中が現れるくだりの緊張感は1回目より増していた。あの空気の悪さは確信犯的だと思う。
祥子が守ろうとした「由美の場所」——階級社会の中の、ひとつの関係
表向きはサマーバケーション物の小品だが、この話がやっていることは結構えぐい。祥子と由美が別荘に向かう。そこへ祥子の旧知の富豪連中が乗り込んでくる。彼らは由美を値踏みして、そして見下す。それだけの話なのだが、リリアン女学園という「お嬢様学校」を舞台にシリーズを積み重ねてきたからこそ、この構図が機能する。
マリみての世界は一見フラットに見えて、実は重層的な階級意識が走っている。リリアン内部でも、薔薇様制度という縦の序列があり、家柄・学年・ロサリオの有無でポジションが決まる。由美はその中で「祥子のスール」として地位を得た。だがリリアン外部の、もっとあけすけな金と家格の世界に持ち出されると、彼女はただの「釣り合わない娘」になる。
植田佳奈の演じる由美が、その状況でどう振る舞うか。委縮するわけでも、反発するわけでもない、あの微妙な立ち位置。「この場にいていい人間かどうか」を問われ続ける圧を、声のトーンで表現している。対して釘宮理恵の瞳子は本編でもスール候補として由美と距離を置いているキャラクターだが、こういう場面での立ち居振る舞いの「洗練」は、由美との対比として読める。
このOVAが単なる「意地悪なセレブ登場、でも友情で乗り越えた」話ではないのは、最後まで祥子と由美の関係を「説明」しないからだ。祥子が由美を守るとき、その動機は語られない。でも1stシーズンから見てきた視聴者には伝わる。これはシリーズを積み重ねてきた作品だけが使える手だと思う。
特に刺さったシーン
富豪の客人たちが由美に向かって、さりげなく——でも確実に——身分の差を突きつけてくる序盤の食卓シーン。能登麻美子の志摩子が静かに場を見守っているときの、あの「あえて何も言わない」間が妙に記憶に残る。能登さんの演技は叫ばない。でも見ている側には「この人は全部わかってる」と伝わってくる。声の抑制がそのままキャラクターの知性になっている、という芸当だ。
伊藤静の令は出番こそ少ないが、由美をさりげなくフォローする立ち回りで存在感を出していて、「このシリーズずっと見てきてよかった」という気持ちになった。思わず巻き戻して確認したのは、由美が部屋に戻る直前の廊下のシーン。あそこの空気感は短いけれど、積み重ねてきた関係値がないと成立しない。
読んで見たくなったら——『マリア様がみてる~3rdシーズンOVA~』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- TVシリーズ1st・2ndを全部見た上でもっと見たい人
- 日常系の「静かな緊張」「言葉の裏を読む楽しみ」が好きな人
- 声優の演技の細かい温度差を拾いながら見るタイプ
- お嬢様学校・百合的な関係性のジャンルに慣れ親しんでいる人
合わない人
- シリーズ未視聴でここから入ろうとしている人(前提知識なしでは人物関係が理解できない)
- 起伏のある展開・カタルシスを求めている人
- ノイズのない「静かな画面」に眠くなるタイプ
次に見るなら
マリア様がみてる(TVシリーズ1st・2nd)——当然の話だが、このOVAを見て「もっと見たい」と思ったならまず本編に戻ることを勧める。このOVAで感じる人間関係の濃さは、TV版で積み上げた時間の上に乗っている。
少女革命ウテナ——女学校・縦の関係・言葉の外にある権力構造、という点でテーマが重なる。こちらはシュルレアリスム的な演出が強く、マリみてより何倍も奇妙だが、「女の子たちの関係性の政治学」に興味があるなら次に置くのに向いている。
フルーツバスケット(2019年版)——外部の論理に晒されることで主人公の立場が揺らぐ構造が近い。こちらは感情の起伏がはるかに大きく、泣かせる設計が露骨だが、「外の世界との境界線で主人公が試される」話として見ると通じるものがある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『マリア様がみてる~3rdシーズンOVA~』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで視聴できます。いずれも月額サブスクで見放題対象となっているため、シリーズをまとめて追いたい方にも便利です。お気に入りのサービスからすぐに視聴を始めることができます。








