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迷宮のしおり
| 放送年 | 2026年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | SANZIGEN |
高校生・前澤栞織は階段から落ちてスマートフォンを割ってしまう。目覚めると、横浜に似た無人の異世界にいた。スマートフォンを確認すると、自分が投稿した覚えのない自分の写真がSNSに上がっていた。この謎の投稿の正体は何なのか。彼女はこの異世界から脱出できるのか。
作品概要・あらすじ
あらすじ
高校生の前澤栞織は、階段から転落してスマートフォンを破損してしまう。気がつくと、そこは横浜に酷似しながらも人の気配がまったくない謎の異世界だった。不安を抱えながらスマートフォンを確認すると、自分が投稿した記憶のない”自分の写真”がSNSに次々と上がっていることに気づく。何者かが自分を監視しているのか。それとも、もう一人の自分が存在するのか。栞織はこの不条理な世界の真相を追いながら、現実への帰還を目指す。
みどころ・魅力
① 無人の横浜が生み出す静寂の恐怖
見慣れた街並みがそのまま残るのに、人が一人もいない──その落差が独特の不気味さを醸し出す。日常と非日常の境界を巧みに利用した空間演出が、観る者を異世界へと引きずり込む。
② SNSを軸にしたデジタル時代のホラー
「自分が投稿していない自分の写真」という現代的な恐怖設定が新鮮。スマートフォンというリアルな道具を通じて謎が展開するため、スクリーンの外にいる観客も”自分ごと”として恐怖を体感できる構造になっている。
③ 脱出サスペンスとしての高い緊張感
孤立した異世界からどう脱出するか、という明快なゴール設定がテンポのよいサスペンスを生む。ホラーとSFが交差する中で、謎の正体が少しずつ明らかになる展開が最後まで目を離させない。
キャスト・声優一覧










スタッフ
| 監督 | 河森正治 |
|---|---|
| 美術監督 | 大石樹、森川裕史 |
| 音響監督 | 郷文裕貴 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルだけ見たとき、正直なんのことかわからなかった。「迷宮」はわかる。でも「しおり」って何だ。本の栞か、それとも主人公の名前か、あるいはもっと別の意味があるのか。その引っかかりだけで劇場に行くことにした。
冒頭、階段から落ちる前澤栞織の描写が始まった瞬間、「あ、これ普通のホラーじゃない」と思った。転落シーンの見せ方が奇妙に静かで、BGMがほとんどない。映画館の暗闇の中でその静けさがやたらと際立って、変な緊張感があった。目覚めたあとの無人の横浜——あれだけの規模の都市が完全に無音で映し出されるのは、劇場のスクリーンサイズでないと伝わらないものがある。小さい画面で見ても「広い」とはわかると思うが、「底が抜けた感じ」は多分出ない。
「謎の作品」というのが正直な評価で、見終わったあとも何かが腑に落ちたとは言えない。でも、その宙吊り感がずっと頭に残っている。
SNSに投稿された「自分」は、本当に自分なのか——存在の分裂と、観測されることの恐怖
この作品の核心は、ホラーでもSFでもなく、「自分が自分であることの根拠はどこにあるか」という問いだと思う。
栞織がスマートフォンを確認したとき、自分が投稿した覚えのない自分の写真がSNSに上がっている。これは単純な怪現象の提示ではない。SNSというのは、現代において「自分が存在する証拠」として機能している場所だ。自撮りを投稿する行為は、「今ここにいる自分」を世界に向けて宣言することに近い。その場所に、自分が知らない「自分」が現れる——つまり、自分の存在証明を何者かに乗っ取られるという恐怖がそこにある。
さらに恐ろしいのは、異世界にいる栞織は誰にも観測されていないのに、SNS上の「彼女」は観測され続けているという非対称性だ。無人の横浜に似た世界で彼女は透明な存在になっている一方、現実のSNS空間では「前澤栞織」が活動を続けている。どちらが本物か。アイデンティティの根拠をSNSの数字や投稿履歴に置いている人間にとって、これは相当に刺さる設定のはずだ。
ホラーとしての文法で言えば、「何かに追われる」「何かに見られる」という恐怖がベースになることが多い。この作品の面白さは、追われているのか追われていないのかすら曖昧な点にある。異世界の無人感と、SNS上での「もう一人の自分」の活動という二軸が並行して走ることで、どこに恐怖の焦点を当てていいかわからない状態が続く。その居心地の悪さが、この作品の最大の武器だと思う。
タイトルの「しおり」が主人公の名前であると同時に、「本のしおり」=どこかに挟まれたまま止まってしまったもの、という読み方もできる。栞織は異世界という「ページの間」に挟まれて、物語の外側に置かれてしまった存在だ、という解釈が頭から離れない。
特に刺さったシーン
序盤、栞織が割れたスマートフォンの画面を確認するシーンの音の使い方が印象に残っている。画面にヒビが入った状態で通知音が鳴るのだが、その音質が微妙に歪んでいる。壊れているはずのデバイスがまだ機能しているという不気味さを、音でだけ表現している。セリフで説明しないその判断が好きだった。
終盤、栞織が自分の投稿を確認しようとするくだりで、劇場全体の息をのむ感じがあった。横に座っていた見知らぬ観客も動きを止めた。あの瞬間の映画館の静けさは、家で一人で見ていたら絶対に体験できない。「みんなで同じ緊張を共有している」という感覚が、ホラー体験を一段階引き上げていた。
声の演技についても触れておくと、栞織役の声優が「焦っているが、叫ばない」という抑制をずっと維持している。パニック状態でヒステリックになるのではなく、頭の中で必死に整理しようとしている人間の、静かな混乱が声に出ている。その演技の方向性が作品全体のトーンと一致していて、そこに安心感があった。
読んで見たくなったら——『迷宮のしおり』はDMM TVで視聴できる(14日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 答えが出ないまま終わる作品を「消化不良」ではなく「여韻」として受け取れる人
- SNSと自己同一性の関係に薄々不安を感じているZ世代、またはそれを観察してきた世代
- ホラーに「驚かし」より「じわじわした不快感」を求めている人
- 劇場の音響と暗闇の中で体験することを重視する人
- 「説明されない謎」が好きで、自分なりに解釈を組み立てるのが苦にならない人
合わない人
- ホラーはジャンプスケア・明確な怪異・解決のカタルシスがあってほしい人
- SFの設定には論理的な説明と整合性を求める人
- 90分で何かしらの「答え」を持ち帰りたい人
- 登場人物が少なく、アクションや関係性の変化が乏しい作品は退屈に感じる人
次に見るなら
サマータイムレンダは、「自分のコピーが世界に存在する」という恐怖を軸に置いた作品として直接的に近い。こちらはアクション成分が強くテンポも速いため、『迷宮のしおり』の静けさとは別のアプローチだが、「偽物の自分が何をしているかわからない」という核心的な気持ち悪さは共有している。
ミッドサマーは劇場版・海外作品だが、「異常な空間に放り込まれた人間が出口を探す」という構造と、説明されない不気味さのトーンが近い。明るい画面でここまで不安にさせる映像設計は、ホラーに音の暗さだけを求めていない人に特にハマる。
serial experiments lainは古い作品だが、「ネットワーク上の自分と現実の自分の乖離」というテーマを最も真剣に扱ったアニメ作品として今でも有効だ。SNSというインフラが今より小さかった時代に、ここまで本質的な問いを立てていたことに驚く。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
『迷宮のしおり』はDMM TVで配信中です。スマートフォンとSNSをモチーフにした現代的なホラー演出と、無人の異世界という独特の舞台設定が融合した注目の劇場版作品です。ホラー・SFファンはもちろん、謎解きサスペンスが好きな方にもおすすめの一本です。
よくある質問
まとめ
『迷宮のしおり』はDMM TVで配信中です。スマートフォンとSNSをモチーフにした現代的なホラー演出と、無人の異世界という独特の舞台設定が融合した注目の劇場版作品です。ホラー・SFファンはもちろん、謎解きサスペンスが好きな方にもおすすめの一本です。
