魍魎の匣

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2008魍魎の匣

魍魎の匣

★ 3.4 / 5.0ミステリー超自然スリラー
放送年2008年
フォーマットTVアニメ
話数13話
原作その他
制作MADHOUSE

1952年8月から10月にかけて、武蔵野と三鷹で一連の奇妙な犯罪が発生する。14歳の柚木加奈子が襲撃され、彼女が入院していた奇怪な研究施設から拐われ、他の少女たちも次々と拐われる。切断された四肢が特製の箱に詰められて周辺の町に置かれる。ニュース編集者・鳥口守彦と犯罪小説作家がこの事件に立ち向かう。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

1952年8月から10月にかけて、武蔵野と三鷹で奇怪な事件が連鎖していきます。世間の注目を集めていた美少女・柚木加奈子は何者かに襲われて重傷を負い、療養していた山中の奇妙な研究施設から忽然と姿を消してしまいます。やがて少女たちが次々と拐かされ、切断された四肢が特製の匣に詰められて街に置かれる猟奇事件へと発展。雑誌記者・鳥口守彦や小説家・関口巽、そして古書肆「京極堂」こと中禅寺秋彦らが、複雑に絡み合う謎と人の業に挑んでいきます。

みどころ・魅力

① 昭和27年の空気を纏う重厚な本格ミステリー

京極夏彦の同名小説を原作に、戦後間もない日本の薄暗い空気感を緻密に再現しています。複数の事件と人物が少しずつ繋がり、一つの巨大な真相へと収束していく構成は圧巻で、最後まで先の読めない謎解きに引き込まれます。腰を据えてじっくり味わいたい一作です。

② CLAMP原案のキャラクターと端正な映像

キャラクター原案をCLAMPが手がけ、マッドハウスが落ち着いた色彩と陰影で映像化しています。退廃的でありながら美しいビジュアルが物語の不穏な雰囲気と見事に調和し、独特の世界観を作り上げています。背景美術や演出の作り込みも見ごたえ十分です。

③ 「憑物落とし」で謎を解く京極堂の論理

本作の核となるのが、博識な古書肆・中禅寺秋彦が知識と理屈で人の心に憑いた「謎」を解きほぐす「憑物落とし」です。怪異めいた事件を超自然ではなく論理で読み解いていく語りは知的な快感に満ち、ミステリーと民俗学的なロマンが融合した独自の魅力を放っています。

キャスト・声優一覧

関口巽
関口巽
メイン
›
木内秀信
木場修太郎
木場修太郎
メイン
›
関貴昭
榎木津礼二郎
榎木津礼二郎
メイン
›
森川智之
中禅寺秋彦
中禅寺秋彦
メイン
›
平田広明
楠本 頼子
楠本 頼子
サブ
›
高橋美佳子
柚木 加菜子
柚木 加菜子
サブ
›
戸松遥
中禅寺敦子
中禅寺敦子
サブ
›
桑島法子
鳥口守彦
鳥口守彦
サブ
›
浪川大輔
増岡則之
増岡則之
サブ
›
三木眞一郎
柚木陽子
柚木陽子
サブ
›
久川綾
青木文蔵
青木文蔵
サブ
›
諏訪部順一
美馬坂 幸四郎
美馬坂 幸四郎
サブ
›
田中正彦

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スタッフ

監督中村亮介
シリーズ構成村井さだゆき
原案キャラデザ
キャラクターデザイン西田亜沙子
音楽村井秀清
美術監督金子英俊
音響監督本田保則
OPナイトメア「Lost in Blue」
EDナイトメア「Naked Love」

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

最初は、タイトルの読み方すら危うかった。魍魎、と打てずに変換へ手間取ったのを覚えている。京極夏彦の原作があると知ったのは見終わってからで、本は一冊も読んでいない。ただ第一話、夜のホームから漂ってくる湿った空気だけで、これはたぶん最後まで重いやつだと察した。実際、軽くはなかった。一度目はただ筋を追うだけで精一杯で、二度目にようやく、画面の隅に置かれた小道具や、誰かが言いよどむ一瞬の沈黙が効いてくる。早送りで消化する種類の作品ではない。むしろ、わからないまま画面に呑まれている時間がいちばん心地いい、そういう変なアニメだった。

箱に詰めてでも、美しいものを変わらせたくないという業の話

これは猟奇殺人を解くミステリーの顔をしているが、芯にあるのは「変わってしまうこと」への恐怖だと思う。生きていれば人は老い、傷つき、いつか壊れる。その当たり前を受け入れられない者が、美しい一瞬を箱の中に閉じ込めようとする。切断された四肢が特製の箱に詰められて街に置かれる、というあらすじだけ聞けば悪趣味に見えるけれど、二度目に見ると、その手つきはむしろ祈りに近い。壊れる前に、完全なまま留めておきたい——理屈としては歪んでいるのに、感情の出どころだけはわかってしまう。そこが怖い。

魍魎というのは、生と死のあいだ、人と物のあいだに棲むものらしい。匣はその境界そのものだ。中にあるのは生きものでも死体でもなく、その手前で時間を止められた何か。少女が研究施設に囲われ、拐われ、箱という形に収められていく流れは、誰かを愛する気持ちと、誰かを所有したい気持ちが、どこで道を踏み外すのかという話に見えてくる。守ることと、閉じ込めること。その二つは案外、地続きだ。

1952年、敗戦からまだ数年という時代設定も効いている。多くのものが一度壊れて、もとには戻らなかった国で、「変わらないでくれ」という願いがどれだけ切実で、どれだけ叶わないか。だからこの作品は、単なる怪奇譚ではなく、喪失を受け入れられない人間の弱さを、箱という一つの形に詰め込んで見せてくる。解決編で謎が解けても、すっきりはしない。残るのはむしろ、誰のことも笑えないという後味のほうだ。

特に刺さったシーン

探偵・榎木津礼二郎が出てくる場面が、毎回いちばん画面の温度を変える。森川智之の声が、軽薄なのにどこか底が見えなくて、彼が他人の記憶を覗いて言葉を放つたびに、こちらの背筋が勝手に伸びる。中盤、彼がふと真顔になる一瞬があって、そこで初めて「この男はふざけているわけじゃない」と気づいた。二度目に見たとき、思わず巻き戻したのはそこだ。対照的に、浪川大輔が演じる鳥口の、事件に巻き込まれていくときの戸惑った声が良くて、視聴者の代わりに混乱してくれている安心感がある。そして戸松遥の柚木加菜子。出番そのものは多くないのに、終盤に向けてその存在が話全体の重心になっていく作りで、声の儚さが箱というモチーフにそのまま重なる。派手な見せ場で泣かせにくるアニメではないぶん、こういう細い演技の積み重ねが効いてくる。

読んで見たくなったら——『魍魎の匣』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 謎がきれいに解けることより、解けたあとに残る後味のほうを味わいたい人
  • 昭和の戦後、湿った夜の空気みたいな雰囲気にじっくり浸りたい人
  • 会話と理屈の応酬を、二度三度と見返して拾うのが苦じゃない人
  • 森川智之・諏訪部順一・三木眞一郎あたりの低音が並ぶ座組みに弱い人

合わない人

  • テンポよく事件が解決して、毎話すっきり終わってほしい人
  • 難しい固有名詞や入り組んだ説明が続くと一気に冷めてしまう人
  • グロ寄りの題材や、救いの薄い結末がそもそも苦手な人

次に見るなら

退廃した美しさと怪異が同居する画面に惹かれたなら、モノノ怪。一話ごとに人の業を解いていく構成と、目を奪う色彩設計が、この作品の「箱」に通じる気持ち悪さと耽美さを持っている。

戦後日本を舞台にした、理屈で怪異に挑む探偵譚が好きならUn-Go。事件の裏にある人間の弱さをすくい上げる視点が近く、魍魎の匣の後味を引きずったまま観に行ける。

京極夏彦の世界の手触りそのものをもう少し味わいたいなら、同じ作者原作の巷説百物語。妖しと人の業を絡めた語り口が、あの重さを好きになった人にはまっすぐ届くはず。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+
『魍魎の匣』は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluで配信されており、いずれかのサービスに加入していれば視聴できます。複数の主要サービスで取り扱いがあるため、すでに利用中のサービスでそのまま楽しめる可能性が高いです。じっくりと腰を据えて本格ミステリーを味わいたい方は、お好みの配信サービスでチェックしてみてください。

よくある質問

Q. 『魍魎の匣』はどこで配信されていますか?
A. dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluで配信されています。複数の主要サービスで取り扱いがあるため、すでに加入しているサービスがあればそのまま視聴できる可能性が高いです。
Q. 原作はありますか?
A. 京極夏彦による同名の小説が原作です。重層的な構成と緻密な謎解きが特徴で、アニメ視聴後に原作小説を読むと、より深く世界観を楽しめます。
Q. どんなジャンルの作品ですか?
A. ミステリーを軸に、超自然的なモチーフとスリラー要素が融合した作品です。戦後日本を舞台に、論理で謎を解き明かしていく本格派の物語が好きな方に向いています。
Q. 前提知識がなくても楽しめますか?
A. 本作単体でも物語は完結しているため、予備知識がなくても十分に楽しめます。ただし人物関係や伏線が多いので、序盤は集中して視聴するのがおすすめです。

まとめ

『魍魎の匣』は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluで配信されており、いずれかのサービスに加入していれば視聴できます。複数の主要サービスで取り扱いがあるため、すでに利用中のサービスでそのまま楽しめる可能性が高いです。じっくりと腰を据えて本格ミステリーを味わいたい方は、お好みの配信サービスでチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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