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ピーターグリルと賢者の時間
| 放送年 | 2020年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ(短編) |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | WolfsBane |
ピーター・グリルは世界最強の格闘家だが、その地位には予想外の結果がついてきた。世界中の女性たちが、人間でもモンスターでも、彼の優れた遺伝子を持つ子どもを産みたいと願うようになったのだ。現在、最愛の人と婚約中のピーターは、この急な人気に乗り気ではなく、自分を抑制し続けるため全力を尽くす必要がある。
作品概要・あらすじ
あらすじ
世界最強の格闘家の称号を手にしたピーター・グリルには、思わぬ副作用があった。その優れた遺伝子を求め、人間・エルフ・オークを問わずあらゆる種族の女性たちが彼に迫ってくるのだ。婚約者への愛を守ろうと必死に理性を保つピーターだが、次々と現れる強引な女性たちの前に、その決意は揺らぎ続ける。「最強」であることの代償を描いた、ドタバタ・ラブコメファンタジー。みどころ・魅力
① 「最強」という設定のギャグ的逆用
強さが「モテすぎる呪い」に転じるという発想が本作の核心。バトル漫画的な設定をコメディに反転させた構造が小気味よく、ピーターが強さを活かせない場面でのギャップが笑いを生む。短編フォーマットながら毎話テンポよくオチが決まる。② 個性的な女性キャラクターたちの競演
エルフ・オーク・人間と、種族ごとに異なる価値観や目的を持つヒロインたちが登場。それぞれのアプローチの違いがバラエティを生み、キャラクター同士の掛け合いがコメディの軸になっている。誰が好みかで感想が分かれる楽しさもある。③ TV_SHORTならではのテンポと割り切り
1話数分の短編構成により、過剰な説明なくボケとツッコミに集中できる構成。セクシー描写とコメディを高速サイクルで回すスタイルは、長編では出しにくい潔さがある。「サクッと笑える大人向けコメディ」として割り切って楽しめる。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 辰美 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 毛利のら |
| キャラクターデザイン | 石毛るい |
| OP | 二ノ宮ゆい「つらぬいて憂鬱」 |
| ED | ヒルクライム「ヨリドコロ」 |
関連作品
アニメ
書籍
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
友人に「短いから見ろ」と言われて再生したら、冒頭3分でタイトルの意味を理解した。「賢者の時間」というのは性的な意味のスラングで、作品のコンセプトはそこから一ミリもぶれない。12分枠だから逃げもきく、と思って見続けたのがまずかった。
2020年の深夜枠にこれを出してきた胆力というか、むしろ無謀さというか——正直最初は引いていた。でも2周目に入ったとき、気づいたことがある。この作品、ちゃんと「コメディ」として構造が組まれているんだ。下野紘が演じるピーターの「断りたいのに断れない」情けなさが、どんどん積み上がっていく様子は、ギャグとして完成している。問題作であることは間違いないが、それが全てではない、というのが今の見立て。
「最強」という肩書きが招く地獄——男の意志など世界に通じない、という話
この作品を「エロコメ」と一行で片づけると、何かを見落とす。見落とすというより、捨てるという感じ。ピーター・グリルが置かれた状況を整理すると、こうなる——格闘の強さで手に入れた地位が、そのまま呪いに変わる。強い遺伝子を求める女たちが次々と現れて、本人の意志とは関係なく「求められる存在」になってしまう。
これを風刺と読む気にはなれないが、構造としては面白い。普通のラブコメ主人公は「好きな子に振り向いてもらえない」から始まる。ピーターは逆で、振り向かれすぎることへの恐怖がすべての動力になっている。婚約者のルヴェリア、そしてオーク族のミミ(竹達彩奈)やエルフのピグリット(千本木彩花)——それぞれのアプローチはキャラクターごとに全く違うのに、結果として辿り着く場所はいつも同じだ。ピーターが負ける。
千本木彩花がピグリットに当てた芝居は、序盤の「純真なふり」から終盤にかけての「純真そのもの」への揺らぎが巧みで、キャラクターの解像度を上げている。竹達彩奈のミミは逆に最初から底が見えていて、それがむしろ愛嬌になっている。声優の仕事が、ストーリーの薄さを補うように機能しているシリーズだ。
菅生隆之が演じる英雄王アルバトロスが時折差し込む「お前もか」という眼差しは、作品全体への唯一のメタ的視点として機能していた。ベテランの一声が場の空気を変えるという意味で、ここに配役したのは正解だと思う。
問題作、と言った。それは内容の「過激さ」だけではなく、この作品がジャンルの文法に忠実であるがゆえに、文脈を知らない人間には別の何かに見える、という二重の意味で。知って見れば、様式美。知らずに見れば、単なる悪趣味。そのどちらで着地するかは、完全に視聴者側の事前情報次第という、ある意味で誠実な作りをしている。
特に刺さったシーン
ピーターが「今度こそ踏みとどまる」と決意して、それが崩れる瞬間のリズムが毎話ほぼ同じなのに、飽きさせないのは下野紘の演技によるところが大きい。序盤の崩れ方と中盤の崩れ方で、微妙に「慣れ」と「諦め」が混入してくる。「これはまずい」という台詞の温度が少しずつ下がっていくのを、2周目でやっと確認した。
山村響が演じるリサ・アルパカスが登場する回は、ミミとの関係性に別の角度が入ってきて、短い尺の中で意外と丁寧に動かしていると感じた。姉妹の空気感を短時間で成立させるのは地味に難しいはずで、そこに山村響の声が合っているのは収穫だった。
BGMは全体的に軽快で、シリアスになりかけた空気を強制終了させる機能をしている。ここを「雑」と見るか「意図的なコメディ演出」と見るかで評価が割れるが、個人的には後者寄りに取っている。
読んで見たくなったら——『ピーターグリルと賢者の時間』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ハーレムコメディのお約束を了解したうえで笑える人
- 12分枠で完結する軽さを求めているとき
- 竹達彩奈・千本木彩花あたりの声優芝居を追いかけているオタク
- 下野紘が「情けない役」でどこまでやれるか見たい人(かなり見られる)
合わない人
- 露骨な性的描写に対して反射的に不快感が出る人(配信版でも相当はっきりしている)
- 主人公に一切の共感を求める人(ピーターに感情移入できないと全話がただの苦痛になる)
- ラブコメにちゃんとしたドラマを求めている場合、完全に的外れ
- 12分でも「無駄だった」と感じるコスパ意識が強い視聴スタイルの人
次に見るなら
同じ「主人公が抵抗しながら流される」コメディの完成形を見たいなら、妹さえいればいい。あたりが意外な接続先になる。性的な笑いより人間関係の笑いに重心が移るが、「どうしてこうなった」感は近い。
短尺エロコメのフォーマット自体が好きならば、モンスター娘のいる日常へ行くのが自然な流れ。異種族設定の使い方が近く、キャラクター別のアプローチも似た構造を持っている。こちらはフル尺なので、ピーターグリルより情報量が多い。
「問題作として記憶に残したい」ならお兄ちゃんはおしまい!を比較対象として見ておくと面白い。露骨さの方向は全く違うが、「ジャンルの文法を真剣にやった結果どうなるか」という問いへの答えとして、両作品を並べると見えてくるものがある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『ピーターグリルと賢者の時間』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの3サービスで配信中です。いずれも見放題ラインナップに含まれており、短編作品のため全話まとめて気軽に視聴できます。すでにいずれかのサービスに加入中であれば、追加費用なしですぐに楽しめます。


