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2016

少女たちは荒野を目指す 言うべきものかしら
★ 3.0 / 5.0コメディ日常系
| 放送年 | 2016年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | ビジュアルノベル |
主人公の分太郎は、何かになりたいという夢を持ちながらも、その道が定まらない学生だ。ある日、女性クラスメートの早月が美少女ゲーム制作に取り組んでいることを告げる。分太郎は演劇部で優れた脚本を書いたことで早月にスカウトされたが、美少女ゲームについては全く知識がない。
目次
作品概要・あらすじ
あらすじ
何者かになりたいという夢を持ちながらも、進むべき道が定まらない大学生・分太郎。そんな彼は、演劇部で書いた脚本の才能を見込まれ、クラスメートの早月から美少女ゲーム制作への参加を打診される。美少女ゲームについては右も左もわからない分太郎だが、個性豊かな仲間たちと共にゲーム制作という未知の挑戦へ踏み出していく青春コメディ。みどころ・魅力
① 「何者でもない」主人公が共感を呼ぶリアルな青春像
夢はあるけれど具体的な行動が取れない分太郎の葛藤は、多くの視聴者が経験したことのある感覚だ。そんな等身大の主人公が美少女ゲーム制作という突飛な舞台で少しずつ動き出す様子が、コメディの中にも青春のリアルを宿している。② ゲーム制作という非日常×日常系コメディの絶妙なブレンド
「美少女ゲームを作る」という設定でありながら、作品全体のトーンは穏やかな日常系コメディ。クリエイティブな制作過程を題材にしつつも肩の力が抜けた雰囲気で楽しめる、OVAならではのゆったりとした空気感が心地よい。③ 個性的なヒロインたちとの掛け合い
ゲーム制作を通じて分太郎と関わるヒロインたちのキャラクターが多彩で、それぞれの個性が物語に彩りを加えている。テンポよく展開するコメディシーンの中で生まれるキャラクター間の掛け合いが作品の大きな魅力のひとつだ。キャスト・声優一覧

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スタッフ
| 原案キャラデザ | 松竜 |
|---|---|
| OP | 佐々木沙耶香「Wastelanders」 |
| ED | 黒田 sayuki「世界は今日もあたらしい」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルがまず引っかかった。「少女たちは荒野を目指す」まではいい。でも後ろに「言うべきものかしら」ってついてる。この逡巡、この「言おうか言うまいか」感がそのままタイトルになってる作品、なかなかない。 このOVAはTVシリーズの補完エピソードで、本編12話には収まらなかった日常のひとこまを拾い上げる構成になっている。単体で見ても成立はするけど、文太郎と夕夏たち全員の関係性を本編で把握していないと、登場人物のやりとりの機微が半分しか伝わらない。TVシリーズを最後まで見た人向けのOVA、と最初に言っておく。 最初に見たときは「おまけ回か」と思って軽い気持ちで流し見した。2回目に改めて見たら、序盤のやりとりの意味がまるで違って聞こえてきた。そういう作りをしているんだ、と気づいてから評価が変わった。「言えない」を抱えたまま、となりにいる話
美少女ゲームを作るというのはこのシリーズの表の顔で、本当のところは「なにかになりたいけど、まだそれを言葉にできていない人たちのこと」を描いている。このOVAはそのテーマを本編よりずっとこじんまりとした形で取り出してくる。 タイトルに「言うべきものかしら」と入れた時点で、作り手の意図はかなりはっきりしている。誰かに言いたいことがある。でも言えない。言うべきタイミングをずっと逃している。あるいは言うことで何かが変わってしまうのが怖い。そういう状態を、笑えるコメディの外皮をまといながら描いているのがこのOVAの構造だ。 花澤香菜が演じる夕夏は、本編でも感情の揺れを抑えた演技で見せてきたキャラクターだけど、このOVAでの「間」の使い方がとにかく精度が高い。言葉じゃなくて声の温度で感情を伝えてくる。「あ、この人いまなにか言いたかったんだ」と後から気づく種類のセリフが随所に埋まっていて、2周目でそれに気づいたときの感触が独特だった。花澤香菜の出演作は400本を超えるけど、こういう「言わないことで語る」芝居が一番好きだと改めて思う。 山下誠一郎の文太郎も、鈍感な主人公というより「気づいてるけど踏み込まない」タイプとして演じていて、そこが好きだった。全部わかっていて、それでも動かない。コメディの文脈に乗りながらそういう機微を出せるのは、演じる側の匙加減の問題で、キャスト全員がそこを丁寧に扱っている。 OVAというフォーマットがこのテーマにはちょうどよかったとも思う。TVシリーズ12話の中では描き切れない「なんでもない一日の、だけど少しだけ大事な場面」を収めるのに30分は向いている。ゲーム制作の話はほぼ出てこない。出てきても背景程度。このOVAで描きたかったのは完成に向かうゲームじゃなくて、完成に向かいながら少しずつ変わっていく人間関係の、その手前のところだ。特に刺さったシーン
序盤、夕夏が文太郎に何かを言いかけて、結局言わないくだり。花澤香菜の一音の処理が絶妙で、セリフとして何も成立していないのに情報量がある。「言うべきものかしら」というタイトルがまさにあの瞬間を指しているんだと気づいたのは2周目だった。1周目は完全に聞き流していたので、自分の解像度のなさに若干傷ついた。 結城うぐいす(佐藤聡美)の存在感がこのOVAでは本編とすこし違う質感で、立ち位置が微妙にずれている。そのズレが意図的なものに見えて、本編を見直したくなった。佐藤聡美は出演作138本という数字より、この「ちょっとだけ外れたポジション」に置かれたときの強さが際立つタイプだと思う。 明坂聡美のテルハはほぼほぼ場を動かすための役回りなんだけど、その軽さが全体のテンポを支えている。コメディパートのテンポ感はテルハ抜きには成立しない。本編での使われ方とはまた別のおもしろさがあって、このOVAで一番「うまく使われてるな」と感じたのはテルハだった。読んで見たくなったら——『少女たちは荒野を目指す 言うべきものかしら』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- TVシリーズ「少女たちは荒野を目指す」を全話見た人(前提として強くすすめる)
- 日常系コメディの「言わないやりとり」に気づく感度がある人
- 花澤香菜・山下誠一郎の演技のニュアンスを追いかけるのが好きな人
- 本編の余白を埋める補完エピソードにむしろ本編より熱くなれる人
合わない人
- TVシリーズ未視聴でいきなり見ると人間関係が把握しきれず何も刺さらない
- 美少女ゲーム制作の話やドラマ的な盛り上がりを期待していると拍子抜けする
- 30分のOVAに起承転結の山を求める人
次に見るなら
まず少女たちは荒野を目指す(本編)を見ていない人は絶対にそちらから。美少女ゲーム制作を通じた青春群像劇で、OVAの味わいはここを見ていないと半分も伝わらない。dアニメストアで配信中。 さくら荘のペットな彼女は「なにかを作りたい学生たちが共同生活・共同作業をしながら互いに変わっていく」という構造が近い。クリエイター気質のキャラクターたちが衝突しながら前に進む話で、日常系と青春ドラマの間くらいの質感が似ている。少女たちは荒野を目指すが好きなら確実に合う。 アニメガタリズはアニメ制作・オタク文化をテーマにしたコメディ寄りの作品で、自分たちのことをネタにしながら動くキャラクターたちのテンポ感が近い。もう少し軽めにカジュアルに見たいときの1本。配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『少女たちは荒野を目指す 言うべきものかしら』は、dアニメストアで視聴できます。青春×ゲーム制作という独自の設定が楽しいOVA作品ですので、コメディや日常系が好きな方はぜひチェックしてみてください。
