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天狼 Sirius the Jaeger
| 放送年 | 2018年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | P.A.WORKS |
帝都1930年。楽器ケースを持つ奇妙な集団が東京駅に降り立った。彼らは「イェーガー」と呼ばれる吸血鬼狩人である。その中に、静寂と異常なオーラを放つ青年がいた。彼の名はユーリ。吸血鬼に故郷を破壊された人狼である。ユーリとイェーガーは、謎の聖遺物をめぐって激戦を繰り広げる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
昭和初期、1930年代の帝都・東京。楽器ケースを手に東京駅へ降り立った謎の集団「イェーガー」——彼らの真の姿は、吸血鬼を狩ることを使命とする精鋭の狩人たちだった。その中に、寡黙で異様な気配をまとう青年・ユーリがいた。吸血鬼によって故郷と家族を奪われた人狼の彼は、復讐と使命を胸に秘め戦い続ける。やがてイェーガーと吸血鬼双方が狙う謎の「聖遺物」をめぐり、帝都を舞台に壮絶な戦いが幕を開ける。
みどころ・魅力
① 昭和モダンの帝都を舞台にした重厚な世界観
1930年代の東京という、アニメでは珍しい舞台設定が独特の雰囲気を醸し出している。洋館、帝国陸軍、モボ・モガが行き交う街並みに吸血鬼と狼人間が共存する世界は、和洋折衷のダークファンタジーとして唯一無二の没入感を生んでいる。
② 寡黙な主人公ユーリの内面と圧倒的な戦闘描写
言葉少なながらも滲み出る孤独と怒り——ユーリというキャラクターの魅力は、その寡黙さにある。P.A.WORKSが手がけた滑らかなアクションシーンと相まって、彼が戦う姿には言葉以上の感情が宿っており、視聴者を引きつけて離さない。
③ 人狼・吸血鬼・人間が入り乱れる複雑な人間模様
単純な善悪対立にとどまらず、各陣営のキャラクターそれぞれに背景と動機がある。イェーガー内の仲間との絆、敵側の吸血鬼たちの思惑、そして聖遺物の真実——謎が謎を呼ぶ構成がテンポよく展開し、最後まで目が離せない。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 安藤真裕 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 小柳啓伍 |
| 原案キャラデザ | 西村キヌ |
| キャラクターデザイン | 佐古宗一郎、松浦麻衣 |
| 音楽 | 横山克 |
| 音響監督 | 明田川仁 |
| OP | Kishida Kyoudan & The Akeboshi Rockets「シリウス」 |
| ED | Kishida Kyoudan & The Akeboshi Rockets「シリウス」 |
| ED | 娑jou no hana「星絵」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
P.A.Worksと聞いて、最初に頭に浮かぶのは美少女と日常系だ。だから「楽器ケースを持った吸血鬼ハンターが大正ロマン風の帝都を駆け回る」という情報が入ってきたとき、正直かなりの時間スルーした。見るものが多すぎる季節だったし、「P.A.Worksがアクション?」という先入観が邪魔をした。
実際に再生してみると、冒頭数分で態度が変わった。東京駅のホームに降り立つ集団の絵作りが、どこかノワール映画的な重みを持っていて、これは「なんとなく作った雰囲気アニメ」じゃないと肌でわかる。2回目を見たとき気づいたのは、ユーリの寡黙さが最初から一貫して設計されていること。台詞が少ないぶん、所作と間の取り方でキャラクターの感情を全部語らせようとしている。そのアプローチが合うか合わないかで、この作品との相性がほぼ決まる。
復讐を手放したとき、人狼は何者になるのか
表層だけ見ると、吸血鬼 vs 人狼のバトルアクションだ。でもこの作品が実際に掘り下げているのは、復讐という目的だけで生きてきた存在が、その目的を達成しようとする過程で自分の「種族」も「人間性」も曖昧になっていく、その宙吊り状態の話だと思っている。
ユーリは吸血鬼に故郷と家族を奪われた人狼で、イェーガーとして戦う動機は純粋な復讐だ。ところがイェーガーという組織は人間の集団であり、ユーリ自身は人狼——つまり「人間でも吸血鬼でもない第三の存在」として、どちらの側にも完全には属せない。この構造が、単純な勧善懲悪物語を一段ねじらせている。
帝都という舞台も効いている。1930年代の東京というのは、近代化と旧来の価値観が衝突しながら共存していた時代で、その「どっちつかずの過渡期」がユーリ自身の存在様式とぴったり重なる。人狼という異形が帝都の路面電車が走る街を駆け回るビジュアルは、世界観の説明である以上に、ユーリが永遠に「場違いな存在」であることの可視化だ。
2回目に見直したとき、津田健次郎が演じるエフグラフのセリフ回しが気になった。敵側のキャラクターでありながら、その言動には「目的のために種族的アイデンティティを利用することへの冷笑」がにじんでいて、ある意味ユーリの鏡像として機能している。目的と存在が乖離していくとき、人は何を拠り所にするのか——そこが作品の核心で、バトルシーンはそれを問い続けるための舞台だと読んでいる。
特に刺さったシーン
終盤、ユーリが自分の過去と向き合う流れで、一瞬だけ「戦うことをやめたら自分には何もない」という表情をする場面がある。台詞はほぼない。ここで櫻井孝宏の声の使い方が際立っていて、感情を抑えることで逆に感情が漏れ出る、あの独特の間の取り方がユーリというキャラクターに完全に合致している。声が先にキャラクターを完成させている感覚があった。
もうひとつは大原さやかのアガサ。ベテランハンターとしての貫禄と、長年戦い続けてきた人間の疲弊が声に同居していて、数少ない台詞でもキャラクターの重さが伝わる。序盤に彼女が若手に対して短く言い放つシーンを最初に見たとき「ああ、この人物は消耗品として自分を扱ってるな」と思った。2回目でその直前の所作を追ったら、やっぱりそう設計されていた。
アクションの密度も褒めておきたい。帝都の街路を舞台にしたチェイスシーンは、P.A.Worksが本気でバトルを作ると何が起きるかの良い証拠で、カメラの動きとキャラクターの身体性が噛み合っている。
読んで見たくなったら——『天狼 Sirius the Jaeger』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 大正ロマン・昭和初期の帝都ビジュアルに引力を感じる人
- 寡黙な主人公が台詞より行動でキャラクターを語るタイプが好きな人
- 吸血鬼 / 人狼ものを入り口として、存在論的な問いを掘り下げるスタイルに慣れている人
- 声優の演技を軸に作品を楽しめる人(キャスト全体の水準が高い)
- 「バトル×世界観」の比重が高めで、恋愛サブプロットが薄い作品が好みの人
合わない人
- P.A.Worksに「ほのぼの日常」を期待してきた人は完全に別物なので注意
- キャラクターの心理が台詞で明示的に語られないと入り込めない人
- 全12話で複数の伏線と設定が走るため、ながら見すると置いていかれる
- バトル描写よりキャラクター間の関係性の積み重ねを優先したい人には、やや物足りないかもしれない
次に見るなら
牙狼〈GARO〉-炎の刻印-——異形との戦いを背負った者が、目的と人間性の間で揺れる構造が近い。中世ヨーロッパ風の世界観でダークファンタジーとして完成度が高く、ユーリの「戦うためだけに存在する」感覚に共鳴できたなら刺さるはず。
ジョーカー・ゲーム——同じく昭和初期の帝都を舞台にしたスパイもの。戦間期日本の空気感が好きで、かつ台詞より雰囲気と所作でドラマを語るスタイルが合った人向け。アクション成分は少ないが、世界観の密度は互角。
十三機兵防衛圏(ゲームだが)——ジャンル横断でひとつ挙げるなら。複数の種族的/時間的アイデンティティを持つキャラクターが「自分とは何者か」を問い続ける構造が天狼のテーマと響き合う。映像作品ではないが、同じ問いに正面から向き合った作品として。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
『天狼 Sirius the Jaeger』は、現在U-NEXTおよびDMM TVで配信中です。どちらのサービスも全話まとめて視聴できるため、一気見にも最適な環境が整っています。帝都を舞台にした重厚なダークアクションをぜひその目で確かめてみてください。
よくある質問
まとめ
『天狼 Sirius the Jaeger』は、現在U-NEXTおよびDMM TVで配信中です。どちらのサービスも全話まとめて視聴できるため、一気見にも最適な環境が整っています。帝都を舞台にした重厚なダークアクションをぜひその目で確かめてみてください。
